「今から俺と死ぬのとセックスするのどっちがいい?」
「っ、…は?」
煙草の煙を吐き出しつつ選択肢を投げかければ、信じられないというように軽く見開かれた目と焦った顔。
(あー今すぐぶち込みてー)
最近母の再婚で『兄』になった男。
そうなる前から気になってはいた。
面倒見がいい、自然と周囲に好感を抱かれるような笑顔で話す人当たりの良い人間。
金髪でピアスして煙草を吸ってる俺とは対照的な存在。
相容れない対象。
嫌いなら関わらなければいいはずなのに、嫌でも目に入ってくる。
それは、周りに勧められた学校一美人の女子と二人で文化祭を回っている時も例外ではなかった。
しかも今回その気に入らない奴が『兄』になったわけだ。尚更嫌でも視界に入れなければならない。
…てなわけで、両親が家にいない時間。
学校から帰ってきた一颯クンに、これ見てくれよ壊れてるとかなんとか適当な理由をつけてトイレに連れ込んだ。