と、
「………――は、?」
そう言った…いや、そう、零れ落ちた彼の顔色は…真っ白だった。
血色を失い、唖然とし、…次に問われたのは理由。
…罰ゲームでおれと付き合ったんだろうと言うのは簡単だけど、…それを口にしたらこっちの方がおかしくなってしまいそうだった。
だから、「好きな人ができた」と嘘をついた。
そうしたら、誰と、なんで、いつ、と腕を掴まれ、怖い顔で問われた。
穂積にはもう関係ないことだと話すと、余計に逆上した。
『罰ゲーム』って言ったくせに。おれを好きじゃないくせに。
張り裂けそうな胸で、
「もうセックスも、した。だから穂積はいらない」
嘘をついた。
こう言えば流石にもう聞いてこないだろう。彼はただ玩具がなくなろうとしているのが嫌なだけでおれを引き留めようとしているのだから。
『キモい』おれが、別の男とヤッた。
…この嘘が後に彼の友人との遊び道具とされても、もう良い。
今後近づくことさえ嫌悪されるようなことを、言った。
そもそも男と付き合うことすら嫌悪感を覚える彼なら、こう言えばもう関わろうとも思わないだろう。
それなのに、
「…っ、他の男と、ヤッた……?は…?…はは、俺、…俺、は、」
眉を寄せ、泣きそうにひきつった顔を歪ませながら、…
そうして、彼は初めて…おれを抱いた。
当然、無理矢理だった。
力づくだった。
行為中に浴びせられる罵倒。軽蔑。屈辱。
最低だ。最低だ。最低だ。
…あれほど待ち望んでいた行為が、悲痛と苦痛で心を殺した。