いれかわったよ!


俺、藤木コウタはいつも通りに、同僚であるソーマ・シックザールに声をかけた。つもりだった。
「ソーマ、」
「ん?なんだ…って誰?」
「誰って酷くね?コウタだよ、藤木コウタ!まあお前そうやって誰ともつるまない奴だから仕方ないとは思うけどな!」
「え、俺ってそういうイメージ?」
「うん」
ちょっと待てよ?ソーマってこんな明るいやつだったっけ?あいつ、基本他人を拒絶する性格だったよな?しかも無口だし。
「…一応リンドウに相談してこよう」
「待って、お前りんどー先輩の知り合い?」
「いやそうだけど…」
あれ?ソーマはリンドウのこと先輩って呼んでたっけ?
「ちょっと待ってろ聞いてみる!」
「おー!よろしく!…つか、ここどこ?」
「どこって…」
ソーマ、どこかで頭でも打ったのかな。なんかさっきから言動がおかしいんだけど。ああ、だから誰って言ってたのか。
「フェンリルの極東支部ってとこ。まさか忘れた?」
「忘れたっつーか、元から知らない。遠月学園じゃないだろうなとは思ってたけど」
いやむしろこっちが聞きたいよ!遠月学園ってどこ!というか今の人類かなり減ってるよね?
「…あ、さてはお前!ソーマの偽物だな!」
思いっきりソーマに向かって指差ししてみた…んだけど。
「いや、違うって!偽物じゃないって!」
「じゃあ…もしかして入れ替わってるとか?」
「かもな。あれ、ってなったし…」
俺の馬鹿!なんでこの可能性に最初から気づいてなかったんだよ!



おはようございます、田所です。今日の朝創真くんに声をかけてみたんですけど…
「創真くん!」
「…誰だ」
誰だ、って!酷くないですか?私の知っている創真くんと何かが違います。創真くんは確か私のことをいつも隣で引っ張ってくれてましたよね?
「誰って!私達いつも一緒にいたじゃん!」
「知らね。俺いつも単独行動してるし」
そうだっけ…?確かに創真くんは周りからちょっと浮いてるところはあるけど、こういう風に誰かを突き放すような性格じゃないはず。
「つか、ここどこだよ?」
まさか創真くん記憶喪失かな。またいつものようにおかしくなってるのかな…それにしては些か変化が激しいような…
「極星寮だってば!忘れちゃったの?」
「忘れたっつーか、知らね。もしかしてそれ誰かと間違えてるんじゃね?」
「かもね…ねえ本当に創真くんだよね?」
「ああ。ソーマ・シックザール」
やっぱり違う人だった!いや、もしかしたら入れ替わってる?
「ちょっと薙切さんに聞いてみるね!」
じゃあ創真くんとシックザールさん(?)が入れ替わってるってことは、シックザールさんがもともといた世界に創真くんが飛んでるってことじゃ…だったら創真くんはどこ行ったんだろう…

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