追憶.中学3年生の始まり
01
プロフィール
鈴谷 奏
幼馴染は朔間凛月、衣更真緒
夢ノ咲学院:2-B サポート科 ※オリジナル要素
サポート科とはプロデュース科よりも前に創設され、アイドル達のサポートを行う学科
サポート科は極少人数かつアイドルのサポートを行う学科のため、アイドル科の人達と同じ授業を受ける
奏が2年生になった時にプロデュース科が創設される
凛月→奏→真緒(幼少期)
Knights贔屓、落ち未定

以下、本編
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鈴谷奏には幼い頃からずっと傍にいた幼馴染が2人いる。
いつもお昼は寝ていて、夜は元気な1歳年上の朔間凛月くん。
そんな朔間凛月のお世話をする同い年の衣更真緒くん。
2人ともとても可愛らしいお顔で将来は絶対イケメンになるだろう。

奏は衣更真緒こと、まーくんとはずっと同じクラスだった。
それは幼稚園から中学にあがってもずっと変わらない、所謂腐れ縁というやつだ。
真緒は誰にでも優しく、面倒見も良いから、誰からでも好かれた。
もちろん、女子にもモテモテだった。
例外なく奏もまた真緒が大好きだった。
年齢が上がるにつれ、今の関係性が壊れることを恐れるようになった。
だからこそ、奏は告白する勇気も持てずに、今の関係のまま真緒の傍にいることを選んだのだ。

そんな奏のことを傍で見守っていたのが朔間凛月こと、りっちゃんだった。
凛月は基本的に学校にいる間は寝ていることが多い。
だけど、可愛らしいビジュアルと柔らかい物腰で凛月もまた皆に好かれていた。

皆に好かれる凛月は1歳年上のため、同じ中学を1年早く卒業した。
そして凛月が入学した高校は、あの有名な夢ノ咲学院だった。
中学3年生になった真緒もまた進路調査表で夢ノ咲学院と記載し提出していたのを知った奏も志望校を夢ノ咲学院にすることにした。

「おっ奏も夢ノ咲学院なのか」
『うん、音楽科、サポート科、普通科受ける予定なの』
「そんなに夢ノ咲学院がいいのか?」
『ま、まあ。うん、そうだね』
「りっちゃんがいるから?」

真緒の一言に一瞬だけ回答に詰まった。
これからもまーくんと居たくてなんて可愛らしいこと言えず、『やりたいこと学べそうだから』と模範解答を並べた。

『それよりもまたまーくんとは同じクラスだね』
「俺もさ志望校同じだから、ここまで来ると高校も同じクラスになりそうだよな」
『アイドル科は男子しかいないでしょ』
「サポート科はアイドル科と同じ授業って書いてたぞ?」
『私、サポート科に行くかも分からないのに』
「奏がいないと違和感あるんだけど」
『なにそれぇ。まあ、サポート科にするかどうかは考えとくよ』
「何はともあれ今年もよろしくな!」
『うん、今年はりっちゃんいないから、まーくんは私だけのお世話よろしくねぇ』
「はいはい。わかりましたよお姫様」
『えへへ、それなんか照れる』

奏が笑うと、真緒もまた笑った。
そうして、学校生活に幼馴染が1人足りない1年間が始まった。

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