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 私は『彼』から逃げ出すために生きてきた。
人を好きになるのも嫌いになるのにも、明確な理屈は無いだろう。

  とにかく『彼』が居るだけでも私の世界は硬直し、怯えと吐き気が止まらなかった。

表面上は仲良くしてみせるのだが、実験の論文も出ているように、
『作り笑いはバレない』そんなのいくらでも好き勝手言えることだ。


 彼はいつも指をさして『私はどうだ』と聞く人だった。
私は、彼の欠点を正当化するための道具でしかなかった。

そう――見下しているのだ。
そのくせ苦手な科目があると暴れまわり向き合わないし、試験を受ける参考書を30万で買わせたわりには使わない。
私が『彼』を尊敬する要素は見当たりそうにない。

リーガルマインドだっただろうか。たしかああいうのだ。


 30万も使わなきゃ出来ない勉強なんかなんの意味があるの?


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