(友を救えず)

「それでね、ウラニア」

こちらを振り向いた彼女。瞬間、ばちりとなにか別の映像がワタシの頭をよぎる。

一瞬、一瞬だ。ほんの一瞬…見えたのは。
倒れている、彼女…?

「?どうかした?ウラニア。考え事?」
「……ねぇ、今日の予定は?」
「うん?この後買い物して帰るよ」
「…そう。…転ばないように気をつけてね」

一瞬だけ見えたその事象に気をつけるよう、友人に言う。
すると友人は合点がいったようにあぁ、と手を叩いた。

「天啓?オッケーありがとう。足下に細心の注意をはらうよ」
「そうして」

そう言って、友人と別れた。

もっとワタシの能力が完全なものなら。
もっとワタシのチカラがより使えるものなら。

足下に気をつけて、だなんて。
そんな的外れな注意で終わらなかったのに。

買い物に行くのを引き止めればよかった。
ワタシも用事を後回しにして、ついていけばよかった。だなんて、

「…すべて、タラレバよね」

右耳につけたピアスを触り、ウラニアは珍しく、悲しそうに目を伏せた。


友を救えず
(犯人はFox。…探してるの。友人を殺したソレを)

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