(諦められるものか)
※5.0ネタバレありあぁ、あぁ!今それどころではないというのに!!
エレオは苛立ちを抑え切れてはいなかった。
最後の罪喰い討伐。これを飲み込めば、第一世界の空には全て闇が戻る。
けれどその飲み込むことが、問題だった。
光の飲み込み先として選ばれたのは、エレオの恋人であるロロであった。
当初はエレオが自分がやる、と買って出ていたが、総キャパシティや適正、もろもろ…特に、初めての大罪喰いを討伐した時、引かれるようにロロの中へと入っていったソレは、エレオに器としてNOを言い渡していた。
せめて半分、と言ったが光はエレオに入ることなく、ロロへと吸収される。
彼女の光への適性と、キャパシティが広いとは言えいつ溢れ出すか。それが気が気でなく、日々支えてもらいながらもこういう時に何も返せない自分を歯がゆく思っていた。
だから、最悪の結末を迎えつある今、水晶公の大根もいいところの話や、現れ出たエメトセルクの何もかもが邪魔で仕方がない。
エメトセルクが水晶公を連れてさる頃には、ロロの暴走は始まっていた。
もともと白かった肌はより一層白くなり、漆黒の鱗は禍々しく彼女を覆い、果ては翼となる。その漆黒も、端の方から白化が進んでいるのを見て仕舞えば、それが真白になった時がどうしようもならない自体なのだろうと予想ができた。
「ロロ……!!!」
名前を呼ぶと、ロロの形を失いつつあるそれは、声にならない叫びを上げた。
顔を両手で覆い叫ぶ姿は、どこか助けを求められているようで、エレオはギリ、と奥歯を噛んだ。
だから、嫌だったのだ。なのに光は自分を選ばず、そして自分もこの予測を確実に覆らせる何かは用意できていない。
仲間は気絶したままで、対峙しているのは自分一人。
あぁ、あぁ。誰が予想しただろうか!愛する者にこの大剣を向ける日が来るなどと!!
「……っロロ……ッロロ・シマム!!!耐えろ!まだ、いくな!!!!」
攻撃を仕掛け始めた彼女の一撃を、どうにか大剣で凌ぎ、彼女の名を呼ぶ。
ぱきりぱきりと、白が侵食する姿で彼女はエレオを見た。
「エ………レ………」
そう確かに聞こえた音。伸ばされた手は、そのまま攻撃のモーションへと入った。
けれどまだ、まだ彼女は抗っている。その体はブルブルと震え、一撃は遅い。
ならば、ならばだ。
「僕が君の命を諦める道理はない!!!!!」
何も手立てがないわけではないのだ。確実性がないだけで。
それでも、藁にもすがる思いでやらねばなるまい。
「君の中の光を倒し!!僕が君を連れ帰る!!!!」
どうか、暗黒の力よ。それから、あの日触れた深淵よ。
光を制御する、闇とあれ。
諦められるものか
(我が身の何を使っても、その手を必ず取る)
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