(目が覚めた朝)

ユリアンさん目線


バンッと店の扉が勢いよく開かれた。
ぎょっとしてそちらを見ると、びしょ濡れ傷だらけのあいつ。

「お前…」

任務終わったのか、と俺が声をかけようとすると

「守った!」

と奴は言葉を遮り、そう告げる。

「約束は守った!
俺は、帰ってきた。生きてる。
でも悪い。ゴーグル壊れた」

いつもは悪びれずに壊れたという奴だが、今回は何故か顔をしかめていた。

「…生きてるんならいい」

そう俺は言う。

「また、ゴーグル作ってくれ、ユリアン」

そう言ってびしょ濡れのニィーベは俺に頼んだのであった。

変わらぬ奴の頼みに俺は安堵した。
そうだ、あいつが死ぬことなんてあり得なかったのだと。

「悪いな」

苦笑気味に奴は笑う。

「もう慣れた」

タオルで拭いてやってもなぜかいつまでたっても乾かないこいつ。

そこで俺ははっと気づくのだ。

目が覚めた朝
(この夢が現実であればよかったのに)

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