(髪へのキスは)

「シャーロット、また暫く会えないな」

船着場で少し眉を下げる伊能につれ、シャーロットも少し寂しそうに笑った。

「景敬さん、これからうんと暑くなるみたいだから気をつけてね?」
「それはこっちのセリフだ。佐原よりそちらの方が暑いだろう。練習に励むのも大事だが、水分補給はしっかりと取れ」
「うん、公演見に来てね」

そういったところで、船の出発を告げる汽笛が鳴り始める。船を振り返り、じゃあ、と言いかけたシャーロットの腕を伊能は掴んだ。

「君の健康を祈っている」

そっと髪を1束掴み、そっと口づけを落とした伊能は緩く微笑んだ。

髪への口づけは
(思慕)
(今からも君を恋しく思う)

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