このこはごしゅじんのたいせつなものだからつめやきばをたててはいけないことをおれはよーくしっている。このこはおれがだいすきでよくハグやキスをしてくるからおれもしろいほっぺをなめてやるとうれしそうに笑う。おれのことを大すきだっていうからおれは一つほえてこたえる。おれも。ずっといっしょにいようね。ワン。じょうすけとけっこんする。ワン。さんぽはいつもこの子が連れてってくれてたけど、まいにちおなじふくを着るようになってから、さんぽはご主人になった。たまにすりよってねだるとしかたない、って顔をしてあの子が連れていってくれた。ある日あの子がしらないにんげんを連れてきた。あの子は少してれくさそうにしていた。オスだ。俺は何だかはらが立って、思い切り吠えてやった。そいつはそれでも俺を撫でようとするから牙を立てて噛み付いた。そいつは何やらあの子に怒鳴って逃げて行った。ざまあみろ。それからあの子が俺の知らない人間を連れて来ることは無くなった。その代わりまた俺を散歩へ連れて行ってくれるようになった。あの子が俺を見て困った顔して笑う。仗助はやきもち妬いたんだよね。そりゃそうだ。「だって俺と結婚するんだろォ?」あの子が目を真ん丸くする。もう首輪もリードもいらねえや。引き千切るとあの子は腰を抜かしてへたり込んだ。さて、ご主人に怒られないように、大切にしねえと。


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