02

テスト期間が始まり部活停止令が出され、烏野高校入って期末考査一色となった。
停止令と言ってもそこまでの強制力はなく、普通に練習している部活もあるが、1週間前にならば、完全に停止期間に入る。
そして、再来週頭から二日間に渡り、5教科プラス技術教科試験が始まる。

ほぼ活動を停止した頭を振りながら、やっとの思いで顔を上げる。
ちょっとペースを崩してしまって、だいぶ眠い。
そんな未覚醒の頭になんとか鞭をうち、ふと隣を見れば川西は案の定爆睡していた。


馬鹿めと川西の顔に手を伸ばそうとした時、「町田」と呼ばれて手を止めた。

声の方に視線を移すと、にこやかな笑顔を浮かべた菅原が、前の席に座っていた。

「珍し、どうしたの?」
「今週の土曜暇?」
「土曜?あー、うん」
「勉強教えてくんねーかなとおもってさ。
いやーどうも理系が苦手でさー」

困ったような険しい表情を浮かべ、こめかみをかくかれに、机にへばりついていた体を起こし、密かにあくびを噛み殺す。

「べつに、いいけど」
「マジ?じゃ、土曜の練習の後頼むわ!」
「りょーかーい。」
「じゃ、詳しい時間とかは後で連絡するなー。」と、どうやらそれだけのために来たようで、にこやかに去っていった菅原。


そのあと数時間してから、清水から土曜日宜しくねと連絡が来た。
何のことか分からず話を聞くと、どうやら菅原が3年みんなに声をかけ、結局バレー部三年全員プラス私という、異様なメンバーでの勉強会が開催されるらしい。そんなこと聞いてないんだが。

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