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「え、清水バレー部はいるの?」
「うん。澤村に誘われて。」
そんな話を聞いたのは、3年が自由登校に入った3月上旬のことだった。
お昼休みお弁当をつつきながら、何食わぬ顔で話す清水を見ながら頷く。
そういえば彼女は昔陸上をやっていたと言っていたから、もしかしたらスポーツというものに興味があったのかもしれない。
バレーボールに変わりはするけど、ずっと何か考えてきたものがあったのかもしれない。
そうじゃなければ、真面目な彼女が急にマネージャーをやるなんて言い出すことはなかっただろう。
「へー、もし試合とかここでやる時は応援行こうかな」
「うん」