【エリア制限解除】逃走失敗とプロゲーマーの本音
「わ…!」
会場を揺らす重低音と、色とりどりのレーザーライト。
数千人の観客が詰めかけたeスポーツ大会の会場は、私が想像していたよりも遥かに熱狂的で、まるでライブ会場のような雰囲気だった。
今回のコラムのテーマは、ズバリ「eスポーツの現場」。
研磨さんのことをもっと深く読者に——そして、私自身が知るためには、やっぱり彼が本気で戦う「試合」を見なければ始まらない。
(……よし!)
関係者パスを首から下げ、控室エリアの扉を開く。本番直前ということで、室内はピリついた緊張感に包まれている。運営スタッフに案内されて、研磨さんの所属するチームのブースを覗く。そこには、いつもの猫背姿で椅子に座り、目の前のテーブルに置いてあるモニターを見つめる彼の姿があった。
「……け、"コヅケン"…さん」
研磨さん、と口にしそうになった名前を慌てて言い直す。
ヘッドセットを首に掛け、キーボードをカチャカチャと音を立てて指を慣らすように動かしている彼は、家で見る時とは明らかに纏う空気が違っていた。静かで鋭く、ナイフのようだと思った。
私が声をかけると、彼は画面から視線を外さずに、短く答える。
「……ああ、来たんだ」
「は、はい。今日はお邪魔します。頑張ってくださいね」
「……ん」
そっけない返事。でも、それは彼の意識がすでに戦いのフィールドに向いている証拠なのだろう。その瞳は、私が知っている「眠そうな猫の目」ではなく、獲物を狙う猛禽類のように冷たく光っていた。
(……邪魔しちゃいけない)
私は頭を下げると、逃げるようにその場を後にした。
△
試合開始のブザーが鳴り響く。関係者席の片隅で、私は巨大なスクリーンを見上げていた。ゲームが始まった瞬間、会場の空気が一変した。
『おっとォ!!?? KODZUKEN選手、ここは攻めない! あえて引いた!? ……いや、違う! これは敵を誘い込んでいる!!』
目まぐるしく変わる戦況、飛び交う実況と解説の声。素人の私には目で追うのが精一杯なスピードで、キャラクターたちが動き回る。
その中心に、研磨さんがいた。派手なアクションをするわけじゃない。でも、彼が動くと、戦況が動く。彼が指先でキーボードを叩くたび、マウスを動かすたび、まるで詰め将棋のように敵が追い込まれ、味方の道が開かれていく。
『KODZUKEN選手、混乱した相手が飛び出してきたところを、冷静に仕留めた! 相手の思考を完全に読んでいます!』
実況が叫ぶと、会場がどよめく。
『いやぁ、恐ろしいですね。相手が次にどう動くか、全て手の上で転がされているようです』
(……すごい)
私は息をするのも忘れて、モニターの中の彼を見つめた。そこには、数千人の視線を集め、冷徹なまでの判断力でゲームを支配する研磨さんがいた。
これが、プロ。これが、彼の生きる世界。
そして、最終局面。最後の一手──研磨さんが操るキャラクターが、一瞬の隙を突いて敵の裏を取り、試合を決める決定打を放った。
『決まったァァァァ!!! KODZUKEN選手、圧倒的なテクニックを見せつけました!!!』
ワァァァァッ!!と地鳴りのような歓声が爆発する。紙吹雪が舞う中、モニターに映し出された研磨さんは、ヘッドセットを外し、小さく息を吐いた。笑うでもなく、ただ淡々と。でも、確かな誇りを宿した目で、チームメイトと拳を合わせている。
「研磨さん…」
自分でも無意識に、その名前を口にしていた。
すごい。本当に、彼はすごい人なんだ。
感動と興奮で胸がいっぱいになるのと同時に──胸の奥に、冷たい風が吹いたような気がした。
△
試合終了後。私は控室の隅で、歓喜に沸く研磨さんのチームを遠巻きに眺めていた。
スタッフやチームメイトに囲まれ、称賛を浴びる彼は、大人数から絡まれるのを、めんどくさそうにあしらっている。煌びやかなライトが照らすステージ上から移動してきたはずなのに、控室の蛍光灯の光を浴びてなお、彼の姿はキラキラと輝いているように見えた。ほんの数日前、私の隣でマウスの持ち方を教えてくれた彼とは、まるで別人だ。
一歩、足を踏み出しそうになって──やっぱりやめた。
(……何しに行くつもりなの、私)
──「おめでとう」を言う?
──勝った感想を取材する?
そんなの、後日でいい。勝利インタビューだって、研磨さんはさっきステージの上で終えていた。今は彼が仲間と勝利を分かち合う、大切な時間だ。
やっぱり、個人的にプレゼントをもらったりしたことで、私はどこかで勘違いしていたのかもしれない。自分だけ一歩近い場所にいるんだって。少しは、特別な場所に足を踏み入れたんだって。
──笑ってしまう。そんなわけ、ないのに。
いま、ここから見える景色が現実だ。彼は選ばれた人しか立つことの出来ないステージの上にいる人で、私はそれを記録するだけの、その他大勢の一人。
その圧倒的な「差」を前にして、胸の奥に錘が落ちたみたいに苦しくなった。首から下げている記録用の一眼レフを手にして、彼を中心にシャッターを切る。仕事の相棒として活躍してくれているそれが、今の私にはひどく重く感じた。
ピントがぶれていないことだけを確認して、踵を返した。近くにいる運営スタッフに退室の挨拶をする。私一人が抜けたところで何にも支障はない。声をかけたスタッフににこやかに微笑まれて、私も同じように営業スマイルを貼り付けて頭を下げた。
外へ続く扉の前で一度立ち止まる。スマホを開いて、彼へメッセージを打った。
『優勝おめでとうございます! バッチリ写真撮らせていただきました。また今度お話聞かせてください。改めてご連絡いたします』
(……送信、と)
当然ながら、直ぐには“既読”のつかないチャットの画面が、そのまま彼との距離の証拠みたいに見えて、私はスマホをポケットに押し込んだ。
まだ歓声の余韻が残る控室の熱気が、今の私にはほんの少しだけ痛かった。
廊下を進み、人気のなくなってきたところで、私はスマホを取り出し、電話をかける。
『はい、週刊少年ヴァーイ編集部、赤葦です』
「あ、赤葦! お疲れ様、ミョウジです」
電話の向こうから聞こえる、いつも通り冷静沈着な同期の声。それに少しだけ救われた気がして、私は努めて明るく、仕事用の声を出す。
「試合終わったよ。コヅケンさんのチーム、優勝した!」
『ああ、お疲れ様。配信で見てたよ。現場の空気はどうだった?』
「ん〜、やっぱりすごかったよ。なんていうか、圧巻? っていうの? ……やっぱりプロってすごいね。今まで取材で見てきた顔とは、全然違った」
最後の方は、いつもの調子では話せなくて、尻すぼみになっていく。言葉にすればするほど、胸の奥に冷たい風が吹き込む。
『……ミョウジ?』
「……なんかさ、私、ちょっと反省しちゃった」
『…反省?』
「うん。最近、取材がスムーズにいってたから、なんとなくコヅケンさんのことを理解できた気になってたんだけど……。今日の試合見て、思い上がってたなって」
あくまで、編集者としての反省のように。自分自身に言い聞かせるように、言葉を紡ぐ。
「あの集中力とか、背負ってるものとか見たらさ……私が知ってるつもりでいた『コヅケンさん』なんて、ほんの一部でしかないんだなって。やっぱり住む世界が違うっていうか、土足で踏み込んじゃいけない領域があるんだなって、襟を正された気分」
そう。これは仕事だ。取材相手が心を開いてくれたからって、浮かれていた私が未熟だっただけ。「研磨でいいよ」なんて言葉に舞い上がって、自分だけは特別だと思うだなんて、図々しいにも程がある。
私は、ただの編集者。彼は、取材対象のプロゲーマー。その線引きを、もう一度しっかり引かなきゃいけない。
「……だから、これからはもっと、節度を持って取材しなきゃなって思った。馴れ馴れしくしすぎないように、ね」
自分を戒める言葉。それなのに、喉の奥がツンと痛むのはなぜだろう。
電話の向こうで、赤葦が沈黙している。どうしたのだろう、と名前を呼ぼうとした。やがて、小さく息を吐く音が聞こえた。
『……ミョウジ』
「ん? なに?」
『あのさ』
赤葦の声は、呆れているようでもあり、どこか気遣うようでもあった。
『…自分で引いた線に、躓いて転ぶなよ』
「……は?」
赤葦のその言葉の意味を考えようとした、その時だった。
背後から、タッタッタッ、と廊下を駆けてくる足音が聞こえたかと思うと、ガシッ!と強い力で肩を掴まれた。
「ひゃっ!?」
心臓が飛び出るかと思った。驚きのあまり、私は咄嗟にスマホの通話終了ボタンを押す。プツン、と赤葦との繋がりが切れてしまった。
恐る恐る振り返ると——そこには、少しだけ肩で息をする研磨さんが立っていた。
「……え、研磨、さん?」
信じられない光景に、目が点になる。
だって彼は今、インタビューや関係者への挨拶で一番忙しいはずだ。あの何重もの人々の輪の中にいたはずなのに。
「……勝手に、いなくならないでよ」
少し乱れた呼吸を整えながら、彼が不満げに眉を寄せる。その額にはうっすらと汗が滲んでいて、ここまで走ってきたことが分かった。
(……え、走ってきてくれたの? 私を追いかけて?)
あの喝采の中心にいた人が。その事実に、無理やり鎮火させたはずの胸の奥の火種が、またボッと音を立てて燃え上がりそうになる。
その時だった。私の手の中で、ブブブブッ、とスマホが震えた。
画面には『ヴァーイ編集部』の文字。突然通話が切れたから、赤葦が心配してかけ直してきてくれたのだろう。
「あ、すみません、折り返しが……」
出なきゃ。そう思って、通話ボタンに指を伸ばそうとした瞬間。
研磨さんの手が、私の手首をパシッと掴んだ。
「……出ないで」
低く、切実な声。
驚いて顔を上げると、研磨さんはスマホの画面を睨みつけるような鋭い目で、私の手首を握りしめていた。
「え……でも、電話の相手は仕事の同期で、さっきいきなり切っちゃったから……」
「いいから」
彼は私の言葉を遮ると、少しだけ語気を強めて言った。
「……今、俺と話してるでしょ」
「っ……」
「俺、きみと話すために走ってきたんだけど。……そっちの電話のほうが大事?」
その瞳は、まるで駄々をこねる子供のように拗ねていて、それでいて、獲物を逃さない肉食獣のように鋭かった。
手の中で震え続けるスマホ。目の前で私を射抜く研磨さんの視線。
(──ごめん、赤葦)
私は震える指で、サイドボタンを押して着信音を消し、スマホをポケットに深く押し込んだ。
それを見た研磨さんが、ふぅ、と小さく安堵の息を吐き、ゆっくりと私を解放する。
「……で、もう帰るの?」
私はキュッと唇を引き結び、必死に「編集者」の仮面を被り直した。
「はい。試合中の写真は十分撮れましたし、会場の熱気も肌で感じられましたから」
肩にかけたケースに入るカメラを指し、もうやり残したことはないということが伝わるように、事務的な口調を心がける。
「試合の詳細については、また後日お伺いした時にお聞きしたいと思ってますので」
「…………」
研磨さんは何も言わない。ただ、じっと、猫のような大きな瞳で私を見ている。その視線に耐えられなくて、私はわざと視線を足元に落としたまま、言葉を続けた。
「……今日の研磨さん、別人みたいでした」
それは、私の偽らざる本音であり、決別のための言葉だ。
「あんなすごい人に、今まで取材以外の時間まで取ってもらって……本当に申し訳なかったです。私なんかにゲーム教えたりする時間があったら、本当はもっと練習したり、休んだりしたほうがよかったですよね」
私の、"彼を知りたい"という軽率な考えが、彼のプロとしての時間を奪っていたのかもしれない。そう思うと、罪悪感と自己嫌悪で、ますます顔が上げられなくなる。ギュッと、重ねている両手を握りしめた。
「これからは、もっとちゃんと考えます。ご迷惑にならないように…」
──「立場をわきまえます」
そう言って、頭を下げようとした時だった。
「……ねぇ」
私の続く言葉を、低く、少しだけ尖った声が遮った。
「……え?」
「ちゃんと、こっち見て話して」
ドキリと心臓が跳ねる。いつもなら、目を合わせるのを避けるのは彼の方だ。会話をしていても、視線は画面か、あるいは伏せられていることが多い彼が。
驚いて顔を上げると──私の目の前には、逃がさないとでも言うように真っ直ぐこちらを見つめる瞳があった。そこには、いつもの気だるげな色はなく、さっき試合会場のモニターで見たような、熱を孕んだ真剣な色が宿っていた。
「けんま、さん……」
思わず、その名前を口にしてしまう。研磨さんは私の戸惑いを感じたのか、我に帰ったようにふっと力を抜き、廊下の壁に背中を預けて重心を傾けた。
「……はぁ。走ったら、疲れた」
そして、前髪の隙間からジトッとした目をこちらに向けてくる。
「……あのね」
「は、はい」
「俺、やりたくないことやるほど暇じゃないよ」
静かな、でも確かな熱を含んだ声が、静かな廊下に響く。
「ゲーム教えるのも、マウスあげたのも、俺がしたくてしたこと。……それとも、迷惑だった?」
尋ねる言葉は、少し不安そうに揺れていた。
「っ、そ、そんなわけ…!」
迷惑なはずがない。あんなに楽しかった時間を、宝物みたいに思っていた日々を、否定できるはずがなかった。私が必死に首を横に振ると、彼は「なら、いいけど」と少しだけ口元を緩めた。
そして、一歩。壁から背を離し、私の方へと近づいてくる。
逃げようとする足が、動かない。彼は私の目の前で立ち止まると、どこか拗ねたような、でも縋るような瞳で私を見下ろした。
「……すごい人とか、そういう目で見ないで」
「え……」
「みんな俺のこと、そう見るのは仕方ないかもしれないけど。……きみからは、そういう視線、欲しくない」
その言葉が、胸の奥深くに突き刺さった。
──ああ、そうか。
私は勝手に線を引いて、勝手に遠ざかって、彼を傷つけていたのかもしれない。彼は「プロゲーマーのKODZUKEN」として崇められることなんて望んでいなかった。ただの「孤爪研磨」として、私と向き合おうとしてくれていたんだ。
あんなに遠いステージで、何千人もの歓声を浴びていた人が、今、息を切らして私を探しにきてくれて、目の前にいる。他の誰でもない、私のために時間を使って、私のために走ってきてくれた。その事実が、どうしようもなく嬉しくて。張り詰めていた心が、音を立てて崩れ落ちていく。
(……ああ、もうダメだ)
取材相手だとか、住む世界が違うとか、そんな理屈はもう通用しない。私は、この人のことが——。
(好き、なんだ)
胸の奥で、はっきり言葉になってしまった瞬間、心臓がぎゅっと掴まれたみたいに痛くなる。──でも。だからって、口にしていいわけじゃないのだ。
私は編集者だ。彼は取材相手で、しかも今、第一線を戦っているプロだ。私が抱いたこの気持ちは、絶対に彼に見せていいものじゃない。仕事にも、彼にも、余計な負担になるだけだ。気付かれた瞬間に崩れてしまいそうな関係なら、私は、踏み出すことはしたくない。
だから──これは胸の奥にしまっておく。誰にも気づかれないように。もちろん、彼にも悟られないように。
そう心の中で決め、息を吸い込んで、私は微笑みを形だけ整える。
「……分かりました。もう、勝手に線引きしたりしません」
それは告白じゃない。彼への想いを手放す宣言でもない。ただ、研磨さんを不安にさせていた壁を、少しだけ取り払ったというだけの言葉。
そして、私のこの恋心を隠し通すための覚悟を決めた一言だった。
「……ん」
「私…研磨さんに色々教えてもらえて、すごく嬉しかったです。迷惑だなんて、一度も思ったことありませんから」
「それなら…良かった…」
素直な気持ちを伝えると、彼の強張っていた表情がふわりと緩んだ。
「だから……また、ゲーム教えてくださいね」
私は、精一杯の願いを込めて、そう告げる。
「研磨さんの、無理のない範囲で……やりたい時でいいので」
彼が「したくてしたこと」だと言ってくれたから。その気持ちを汲んで、私も彼の「したい」に甘えようと思った。
すると、彼は少し驚いたように目を瞬かせ、やがて、とても優しく笑った。
「……ん。言われなくても、そのつもり」
短くそう答えると、彼は廊下の出口の方へと顔を向ける。
「……帰るの?」
「あ、はい…編集部に戻ります」
「分かった。じゃ、行こっか」
「えっ、どこへ……?」
「出口まで送る」
「ええっ!? だ、だめですよ! 皆さんが待ってるのに!」
本日の主役が抜け出すなんてとんでもない。私が慌てて止めようとすると、彼は面倒くさそうに首を振った。
「いい。中はうるさくて頭痛いし、ちょっと外の空気吸いたいから。……きみを送るついでに、ちょっと休憩」
「ついでって……」
「ほら、行こ」
彼はそう言い捨てて、さっさと歩き出してしまう。その背中は、「ついてこないなら置いていくよ」と言っているようで——でも、歩くスピードは私に合わせてゆっくりだ。
私は苦笑して、その背中を追いかける。
「……もう、知りませんよ、怒られても」
「平気。メンバーにはあとで適当に言っとくから」
そう言って、彼が少しだけ振り返る。廊下の照明に照らされたその表情は、さっき見ていたステージ上の鋭い顔つきとは違う、いつもの和室で見る、穏やかな「研磨さん」のものだった。
胸の奥が温かくなるのを感じながら、彼の隣に並ぶ。見上げた彼の横顔は、まだ少し火照っている。試合後の興奮なのか、慣れないことをした照れ隠しなのか、それがまた、私の胸を締め付ける。
(……好きだなぁ)
もう一度、心の中で噛み締める。
でも、この言葉を彼に伝えることは、きっとない。恋人になりたいなんて、そんな大それたことは願わない。
ただ、彼が心を許してくれた「私」のまま。誰よりも近くで、彼の言葉を聞き、彼の表情を撮り、彼という人間を記録する。その一番近い特等席にいさせてもらえるなら、それ以上の幸せなんて望まない──そう自分に言い聞かせる。
「……なに」
視線を感じたのか、研磨さんが不思議そうにこちらを見た。私は慌てて視線を逸らし、彼には見えない角度で、今日一番の笑顔を作った。
「…いえ! なんでもないです!」
これでいいのだ。
私は、隣を歩く彼の袖をほんの少しだけ掴みたい衝動をこらえ、一歩だけ距離を保って歩いた。それは、その見えない一線を守るため──そして、自分を守るためでもあった。
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