雨/h.k 2


2週間前俺は大切な人に振られた。

「ねえ。別れて。」

「そんなに俺と居るの嫌なんだ。いいよ。別れてあげる。」

「じゃあね。ひろ。」

大好きだったあいつ。

俺は止めなかった。

止めれなかった。

きっと俺に非があるから。

あいつと別れてから俺は抜け殻状態。
今まで起きたら必ず隣にいたあいつ。
今はもうその姿はない。
いつも笑って「ひろ。おはよう。」って言ってくれてなのにな。

ふと窓の外を見ると雨が降っていた。


「やべっ。遅刻だ。」

俺は急いで仕事の準備を始めた。

玄関に置いている少し大きめの傘。

俺は無意識にその傘を手にとって家を出た。


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