雨/h.k 2
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「ねえ。別れて。」
「そんなに俺と居るの嫌なんだ。いいよ。別れてあげる。」
「じゃあね。ひろ。」
大好きだったあいつ。
俺は止めなかった。
止めれなかった。
きっと俺に非があるから。
あいつと別れてから俺は抜け殻状態。
今まで起きたら必ず隣にいたあいつ。
今はもうその姿はない。
いつも笑って「ひろ。おはよう。」って言ってくれてなのにな。
ふと窓の外を見ると雨が降っていた。
「やべっ。遅刻だ。」
俺は急いで仕事の準備を始めた。
玄関に置いている少し大きめの傘。
俺は無意識にその傘を手にとって家を出た。
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