心はぬくぬく

「寒い!!」


冬だから寒いのは当たり前だけど、今年の冬は寒すぎるんじゃないんだろうか。特に朝はキツイ。どこかで氷ポケモンがぜったいれいどでも使っているんじゃないのか、というぐらい寒かった。
寒がりな私には外に出かけるのも重装備をしていかなければならない。何枚も厚着して、手袋マフラー耳あてと完全装備で出かけたものの、それでも震えるくらい寒くって、唯一無防備な顔に冷たい風が当たる度に早く家に帰って温まろうと歩みを速めた。


「た、ただいまー…」


やっとの思いで家に着くと、玄関で布団から出てきたんだろうクルマユが出迎えてくれた。早く温まろうとクルマユを片手に抱きかかえ部屋に行き、ストーブを点ける。もちろんストーブを点けてすぐに温まるわけじゃないので、寒いので上着を脱がず、ストーブの前に座り込んだ。手の先と足の先の感覚が無く、無防備だった顔は氷のように冷たかった。はやく、はやく、と体を震わせながら温まるのを待っていると、クルマユが傍に寄ってきて、必死に自分が被っている葉っぱをこっちに伸ばしてくる。最初はどうしたんだろうとその様子を見ていたけれど、被っている葉っぱで私を温めようとしていることに気がついた。私はクルマユを抱き上げて、膝に乗せる。クルマユはその自慢の葉っぱのおかげか温かかった。抱きしめてありがとうと微笑むと、いつも無表情なクルマユも微笑んだ。


心はぬくぬく
君を待つ間、空を見上げた。