2024/09/23 - 治

「またオサムくんのとこ?」
「うん!」
「新作のお菓子やったら教えてな」
「りょーかい!」

……あれはいつだったかな。放課後中庭でお菓子を食べながら友達を待っている時、不意に声をかけて来たのがオサムくんだった。ゲームに夢中になっていたためびっくりして顔を上げれば、横に置いていたお菓子に釘付けになっている彼。
『……食べる?』
『ええの?』
『ははっ、そんな目で見られたらダメなんて言えないよ』
『ありがとう。……うまっ!これどこで買うて来たん?』
『これはね△コンビニの新作です、今日発売の』

そう告げればキラキラした目をして、帰り買うわ!なんて笑っていた。多分きっかけはこれ、部活が休みの日に彼とお菓子の交換会をするようになったのは。今日もまた、屋上で待ち合わせておすすめのお菓子を持って行く。

「ごめんね待った?」
「全然俺もさっき来たとこやし」

「意識したってもええよ」
「わざとやし」

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