雑記


BABY in MONK


エッチだと思われたくない空却くんと俺がエッチに育てた恋人最高な獄の獄空です。
全体的にふんわり仕上げですがやらしいことをしているのでR18です。

 不良だ生臭だとそしられても、食欲以外の三大欲求は薄く、巷に溢れかえる娯楽にも興味を持たない。健全すぎるほど健全な坊主でもあるが故に、それは大問題だった。

「ぅ、ぁ……っ」
 どくどくと自分の腹の奥で脈打つ恋人の逸物が、びゅるびゅると子種を撒き散らし、ぐりゅぐりゅと中へと擦りつけ塗り込める。すっかり当たり前に肌を合わせるようになっても自分の中に誰かがいて、それが気持ちよくしようと動くのに翻弄されるばかりでまだ慣れない。
 恋人にかわいい愛しいと、触れられなかった年月を埋めてなお余りある寵愛を受けた結果、心はともかく体がとんでもなくいやらしくなってしまった。今だって本当はセーフセックスにつとめようとする恋人の目を盗み、残りわずかだったをゴムを隠して生でするしかないように仕向けたのだ。
 スカジャンのポケットに押し込んだ小さく薄い避妊具がこぼれ落ちたらどんな反応をされるか。そんなに生でしたかったのかと嬉しそうにニヤつかれたら噛みついてしまいそうだし、有り得ないけれどゴムを隠してまで中出しされたいいやらしさを咎められたら耐えられない。ただでさえ恋人に拓かれた体はあまりにも感じやすく、くちづけどころか撫でられ、甘く囁かれただけで快感を拾って達してしまう。こんな恥ずかしい体に引きずられて、恋人の気遣いを無碍にするゴム無しセックスをしたがるなんて淫乱がすぎる。
 そう、思うことですら恋人の逸物を咥え込んだ中はきゅんきゅんと締めつけ、腰は搾りとるように揺れて、もっともっとと種付をねだって止まらない。でもこんなはしたない体にしたのは恋人で、いやらしく変わることを喜んだのも恋人なのだ。求めたのも拒まなかったのも自分だけれども、でも。
 繋がっている以上バレバレの絶頂を飲み下し、ふ、ぅ、と息を吐く。吐いた息も馬鹿みたいに甘ったるくて熱くて、無駄な足掻きだとわかっていても、快楽に弱い淫乱だなんて思われたくない。たとえ、恋人が諸手をあげて喜ぶとしても、だ。
「……かぁわいいなぁ……」
 なにが、と問う間もなく、恋人にくちびるをふさがれる。まだ体も深く交わったままなのに、間抜けに半開きになった口まで押し入られて逃げも隠れも出来なくなってしまった。
 体を拓いたのも育てたのも恋人だから、キスをされたら教えられたとおりに体が勝手に動いてしまう。初めてのときに閉じるな、と言われてから、極力合わせるようにしている目は、いつも腹を空かせた動物のようだった。今もおんなじように綺麗な目をギラつかせるから、この後を期待して体がひくつき続けている。
 今日はもう一回射精されたのに。中にたっぷり子種を撒かれて、いっぱい擦り込まれて、それで、それなのに、キスをしたまままた種付をされたら――想像だけで、目も腰も足もくだけてしまう。上目遣いに合わせた視線の先、にじんだ恋人の顔はよく見えない。どうしよう、キスされただけで、また中出しをおねだりする体なんて。
「ほんっとに……頼むから、俺以外の前でそんなかわいい顔すんなよ……」
 何がかわいいものか。半べそをかいて閉じかかった目と、恋人に躾けられたとおりに動けなければ半開きのままの口の真っ赤な顔なんて、みっともないばっかりなのに。鼻水だって出てきたし、もうくっちゃくちゃだ。
「ああったく……そんなにぐずんな……。何を気にしてんだか知らんがな、俺が教えたとおりに気持ちよくなってるの、かわいくてたまんねぇんだから……」
 あんまり煽らないでくれ、なんて、そんなのもう遅い――

 いくら喘ぎを噛み殺し飲み込んだところで、素直すぎる身体の反応でイッたのなんて簡単にわかる。ちんぽをきゅうきゅうと締めつけ子種を搾りとろうとする尻は、生でしてみたいという恋人の好奇心に応えてからすっかりゴム無しセックスにハマってしまったらしい。
 あと一回分はあるはずのゴムの定位置を確認したのは恋人で、買いに行こうとするのを止めて生でいいからとねだったのも恋人だった。軽口を叩くような調子だったけれど、明らかに期待でうるんだ目とくちびるが、犯行を自白していた。
 生でしたい、中出ししてほしいなんて、あけすけな恋人は簡単に口にすると思っていたのに意外でしょうがない。こちらが喜ぶのなんてわかっているはずなのに、なんでかひどく恥じらって楚々と振る舞おうとする。
 一体全体何を気にしているのかさっぱりわからないが、自分が愛でて育てたとおりに花開いた恋人が何をしてもかわいいばかりで、閨ではすっかり見なくなっていた天邪鬼の尻尾が覗いても愛いとしか思えない。急におぼこいしぐさをする理由は、やはりいつもどおりかわいらしくなかせればわかるだろう。

 それから数時間後。かわいいかわいい恋人に、ぎらりと睨みつけられて、神妙な顔で土下座していた。
 いやに清楚に振る舞うなと囁きながら、もっと子種が欲しいとおねだりをする尻をほじってやれば、いつもどおりの大きな声でいやらしく喘いだ。途端にかぁ、と羞恥に全身を赤く染め、首をぶんぶんと横に振る。
 何が違うものか。気持ちよくなったら素直に気持ちいい、イくと言って、どこがイイか、どうされるのがイイかも言うようにと教えてきた。しりでいく、は何も間違っていない。恥じらう必要はないのに。
 だから、ゴムがないと嘘をついたろう。俺は数を把握しているから、ちょうどなくなる頃合いに届くよう追加の注文をしている。そう告げると、かわいい恋人は先までとは比較にならないほど真っ赤になってしまった。患ったように熱い肌を宥めようと、遠回しなおねだりもかわいいから清楚ぶるのも悪くない。ゴムを隠してまで生で中出しして欲しいなんていじらしいことだ。と髪と同じくらい赤い耳に流し込めば、唸りながらまた首を振る。
 かわいらしく素直な尻は意地悪な言葉をかけるほどきゅっ、きゅぅ……っ、と締まって中に出して欲しいとねだるのに、なぜか恥じらう心が暴れて拒む。初めてのときだってこんなではなかった。何もかもをこちらに明け渡して、好きにして、全部教えて、と縋られたのに。
 もしかしなくとも今更になって羞恥心が芽生えたのか。恋人の身体の全部、触れていないところも、かわいがっていないところももう存在しない。健やかなだけで色も欲も知らない肌を、触れたら熱を帯びて甘くとろけるようにしたのは自分だ。
 湧き上がる庇護欲と嗜虐心が、自らの淫らさを恥じいる恋人へと向かっていく。感じることは悪いことではない、ましてや自分が愛したとおりに気持ちよくなる身体と心がかわいくて仕方ない。反面、何も知らなかった頃には影も形もなかった欲と羞恥に塗れ、恥じらいながらも身体は素直に感じてしまう落差にそそられる。
「何がそんなに恥ずかしいんだ?」
「んな、の……ぜんぶ、だって……っ」
「俺好みにかぁわいくて、やぁらしぃのが?」
「そ、ゆう、ききかたすんな……っ!」
「ぜぇんぶ、俺のせいだって言えばいいんだよ」
「それは……っちげぇだろ」
 セックスしなくたっていいと言って、ただ隣で眠るだけで幸せそうにしていた恋人を抱いて、触れて交わるよろこびを教えてしまった。くちづけるだけ、抱きしめるだけ、撫でて、触れて、愛しい、かわいいと腕の中に閉じ込め続けた恋人は愛情深く懐が深く広いだけなのだ。
 急に叩き起こされた未知の感覚に惑い、恋人からすれば未だ淫らすぎる欲求と願望を持て余す。悪いオトナに頭のてっぺんから爪先まで好き放題されましたと太々しくしてもいいものを。惚れた相手にお前しかいないと求められた嬉しさが責任転嫁を拒むのだろう。気持ちいい真っ直ぐな心根と嘘をついてまで種付をねだるはしたなさが、不器用な恥じらいを生み出した。
「ひとやが……せっそうのことかんがえて、ごむしてくれてんのに……なまで、なかだしされたい、なんて……やらしいこといえねぇし……」
 腕の中に囲い込んだ恋人のひどくけなげな告白に、繋がったままの秘部が言葉より速く反応してしまう。どくん、と脈打ち、ぐ、と硬く熱く膨らんで、心と裏腹に素直に甘える恋人の内側と交わると、でかぃ、と小さな悲鳴が聞こえた。
「――お前のためだけじゃないんだよ」
「じゃ、なんっ、だよ」
「俺がヤリすぎないためだ」

 かくして、かわいいかわいい恋人に『今後は生で中出しセックスをして欲しいときには素直に言う』という約束をもらうまで、生で中出しセックスをし続けた。もう限界だと涙声を出されても、尻が壊れると縋りつかれても、じゃあ生中出ししてほしいと言えるな、と言えば否と断られるから、つい。ついなのだ。
 甘くやわく達し続け、頭もうだり息も絶え絶えに視線をさまよわせる恋人の鼓膜をたくらみで揺らし、それを言えばいつでもどこでも生中出ししてやる、と唆す。常の恋人ならば馬鹿だ変態だと怒り出すような台詞だが、今のぽんやりとした恋人にはよく効いた。
「……ひとゃの、あかちゃん……ほしぃ……」
 舌足らずに紡いだ言葉の意味を恋人は理解していなかったかもしれない。ただそう言えば終わる、解放されると思って言われるがままになっていたかもしれない。だとしても直後にぎゅうぅ……と恋人の中が締まったのは、欠片でも淫らな期待があるからだ。
 よしよしと幼い子にするように頭を撫でてくちづけ、これからはそう言えば絶対にゴム無しセックスしてやるからなと言い聞かせる。とっくに奥深くまで届いた逸物をぐりぐりと擦りつけながら復唱を促すと、喘ぎと吐息の混じった種付懇願が小さく響いた。

「赤ちゃんほしいって言えとか……キッショ」
 おっしゃるとおりごもっともの吐き捨てに返す言葉もない。ただ羞恥と苛立ちで赤い顔、それも快感に泣き濡れて腫れた目で言われても説得力に欠ける。最後の方など明らかにトンでしまった恋人が、ひとやのあかちゃんもっとほしぃ……と腰を振るわ尻を締めるわで搾り殺されると思って慌てて止めた。止めたというか、そうおねだりしてくれたらまたいつでもどこでも子作りセックスしてやると宥めたら、やくそくだぞと寝落ちしたのだが。
「悪かった。空却が俺に嘘をついてまでゴム無し生中出し子作りセックスをしたいと知って浮かれて調子に乗った」
「わざわざ掘り返すんじゃねーよ!」
「スカジャンのポケットのゴムを証拠として提出する」
「その土下座は飾りか? 銭ゲバ弁護士」
 さすがに事後の熱も引いてきたらしい。す、といくらか冷めた視線を向けられる。
「ま、俺との子供がほしくなったら言えよ」
「言うわけねーだろ!」
「ほしくないとは言わないんだな?」
「まぁだ調子乗ってんなァ?」
 迂闊についた図星に恋人から放たれる圧が凶暴な気配を帯びた。金色の目が剣呑な輝きでぎらぎらとこちらを射抜くが、ほんのり赤い耳が隠せていないからかわいいだけだ。
「出来るんなら、俺はほしいからな」
「……なら獄が言えよ。拙僧は言わん」
 ふい、とそらされた顔は隠れて表情はわからないが、やはり耳が、今度は湯気が見えそうなほど赤い。しかし、ということはつまり。
「俺が空却を孕ませたいって言ったらゴム無し生中出し子作りセックスしてくれるってことだな?」
「いちいちゴム無し生中出し子作りセックスって言うな!」
「空却を孕ませたい」
「今日はもうヤんねーよ!」
「今日は、ということは……」
「無敗の弁護士ウッゼェなぁ!?」
 うざい、面倒くさい、しつこい、もういいわかったと言われるまで追求したら、明日ならヤッてもいいけどゴム有りでという言質が取れた。あと一押しと俺は空却を孕ませたいんだが……とベッドでいい反応をするときの声で甘えてみる、と――
「……ホントに孕んじまったらどうすんだよ……」
 もうベッドからは降りたのに、恋人がどうなってしまっているかが手に取るようにわかってしまう。ぎ、と睨みたくてもはしたない期待にとろけた目も、もじもじと忙しなく動く手足も、ついさっきまで見ていた姿なのだ。
「どうもこうもめでたいだろ」
「なんかもうどうでもいいわ……」
 気にした拙僧が馬鹿だった、とため息をつく恋人はそれなりに悩んでいたのだろう。自分を気遣ってくれているのに無碍に出来ないと言われたときの胸の痛みと高鳴りは他にない。あんなに性への興味関心が低かった恋人に、自ら求められる日が来るなんて思っていなかった。
「空却」
「んだよ、孕ませたいなら聞き飽きたかんな」
「好きだよ」
「……ホントに弁護士センセはしょうがねえなぁ」
 恋人の我儘な駄々っ子をあやす顔はどこか年上にも見える。土下座をするこちらに覆い被さって抱き締められると、少しだけ速い鼓動が響いた。一回り小さな身体に宿る深い器に溺れるように包まれて、一瞬、ひどくおかしなことを考えたのを振り払う。
「こうしてっと獄が赤ちゃんみてぇだなァ」
 直後、見透かしたように笑われて、どきりとしたのは秘密だ。
2023/11/04/作文


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