たのむからゆめだといってくれ

 職場の事務所に強襲してくる子供は、一生懸命にマトモなオトナぶっているこちらの気持ちなんてなぁんにも知らないまま、キスをねだる。
 触れるだけの、小鳥がついばむようなくちづけしか知らないくせに。タバコの煙を吹きかける不埒な意味だって知らないくせに。意地悪くねじ込んだ舌に期待して――
 俺がやり過ぎだと言われたらそうだろう。淫行だと責められたらそうだろう。中坊なんぞの煽りに本気になる大人が間違っている。ただもう十分に忠告したはずだ。
 なんにも思ってない相手に俺があんなキスはしないことくらい、聡くて勘のいい子供はわかっている。だから、あれだけ次はない、と念を押して追い出した子供が愚を犯すわけがない。

 はずだったのに――どうして俺は職場の、事務所の、自室の机に戻らないはずだった子供を組み敷いている?
 戸惑いと恥じらいと苦痛と快感で混乱しきった子供が、両手をぶらんとさせてゆだり切った顔を晒す。ふわふわとさまよう視線はいとけなく、くちびるははくはくと息をこぼし、ときおりひ、あぅ、とか細いなきごえを上げていた。
 首元近くまで捲られ、たわんだシャツの下、ぷっくりとふくれた桃色の乳首が二つ。自然にそうなったと言うにはうっすらと赤く腫れ、唾液で濡れそぼったまま硬くとがっていた。揺さぶられるとツンと勃起したままふるえるのがけなげで可愛らしく、同時に何も知らないくせに、という理不尽な苛立ちが首をもたげる。
 相反する感情が混ざり合い、ぐぅん、と逸物が力を増した。ただでさえため込み、節制した結果、これまでにない大きさになっていたのに、何も知らないくせに身体ばかり育った子供がのこのこ戻ってくるから。
 やぁ……っ、なんで、また……、と腹の中でふくれる逸物に抗議とも喘ぎともつかない声が上がる。一回り小さな身体は何もかもが一回り小さくて、今は一生懸命に逸物を咥えている尻のすぼまりも、最初は指一本すら挿入りそうになかった。

 せっかく逃してやったのに帰ってきた子供を乱暴に机に押し倒し、俺が好きで抱かれたいんだろう、ならキスをねだったみたいにちんぽをねだれ、と冷たく聞こえるように言ってやる。最後の、本当に最後の分水嶺だ。そんなつもりじゃなかったと言われたら、今度こそ二度と来るなと追い出して、全て断ち切って終わらせるつもりだったのに。場違いに綺麗な金色の目は憎らしいくらい強くこちらを射抜いて、散々に貪ったくちびるはかたく引き結ばれていた。
 目の前であまりにも潔く色気のないストリップショーが開かれ、子供が制服のパンツも下着もガチャつくアクセサリーも全て脱ぎ捨てる。そのまま上も脱ごうとするのを止めれば、ヘンタイ、と小さくつぶやかれた。そうだよ、お前はそのヘンタイが好きで、ヘンタイに抱かれたくて、ヘンタイのために半裸になってんだよ。
 秘部を隠そうとよじられた足がほんのりと赤く染まった子供を、嘲るようにそう告げたら幻滅して部屋から出て行ってくれやしないか。そのまま二度と戻らないでくれないか。まだ超えていない一線を踏みとどまらせてくれないか。表裏矛盾した祈りはしかし、届くことはなかった。どうしたって自分は目の前のまばゆい子供に惹かれていて、それを一度決めたことを決して翻さぬ子供が見逃してくれなかったなら、もう観念するしかない。
 机の上、真っ白い、修行の成果で鍛えられてはいるものの、子供らしい細さの残る足がおずおずと開かれた。膝裏を抱えた白い指がじわじわと熱を帯び、汗ばみ、太ももをつたい落ちる。ぴたりと閉じた両足のあわいと恥じらいを振り切って、暴かれてはならないが秘所あらわになった。
 ふる、とゆるく勃ち上がった幼茎は羞恥と興奮にふるえ、じぃ、と見つめればぷりんと飛び出した濃い桃色のさきっぽからはしたないおもらしをしてしまう。色が白いばかりにいやらしい期待が手に取るようにわかってしまうのはどこもかしこも同じだ。ぷるぷると張りつめたきんたまの下、不安げにひくつく尻の穴もきゅ、と締まってはいるが、中はきっと淫らな妄想で熟れて、美味そうに色付いているだろう。
「……ひとやの……ちんぽ、よこせよ……っ」
 そんなメンチを切ったおねだりがあるか、と出かかったのを飲み込んで、涙に濡れながらも強い意志の宿る目に微笑みかけてやった。よく出来ました、と。そうやって牙を剥くほどひどくしてやりたくなるのだ、と。

 そこから先は子供が嫌がる――けれども決して乱暴ではない――ことだけをしてやった。見るなと言われたらとっくりと眺め、触れるなと言われたらじっくりと撫でまわし、幼茎と尻のすぼまりは特に入念に舌先でしゃぶり、かき回して、とんとんとつついてやれば、簡単に達してしまう。ぴゅぅっ、と可愛らしく吐き出された精を、くぽくぽと開閉して口よりもよほど素直におねだりをする後腔に塗り込めれば、優しく拓いた浅瀬のやわな所も刺激され、さらに深く、淫らに、いとけなさの香る子供が躾けられていった。
 ここはもう尻のあなっぽこじゃなくておまんこだと、それも大人のちんぽが欲しくておねだりするような悪い子供のおまんこだと、いやらしい言葉を何度もくり返し聞かせて覚えさせる。ちがう、いやだ、と言ったら実際におまんこを可愛がり、あぅ、やぁ、と喘がせて、エッチな悪い子供しかこんな反応をしない、と黙って頷くまで言い聞かせた。
 その甲斐あって、おまんこがぽっかりと開き、ちょん、とつつけばちゅぱぁ……と吸いつく頃には、最初の生意気なガキの面影はなくなり、鋭かった蜂蜜色の目はどろどろにとろけている。おぼこい子供は簡単だ。かわいいかわいいと頭のてっぺんから爪先まで愛でれば、すっかり出来上がってくれる。
「ひとゃ……、もぅ、わか、たから……、せっそぉのここ、おまんこ、だから……っ」
 ひとゃの、ちんぽがほしい――切なげにひくん……っとわななくおまんこを見せつけ、腰を振りながら、いやらしい言葉でちんぽをおねだりをする子供に、股間をじぃ、と見つめられる。
 今のはしたない誘いの前から恐ろしく窮屈に張りつめていたちんぽは、ずっと子供だからと耐え続けていたちんぽは、その瞬間にダメになってしまった。無言で締めつけから解放したちんぽがぶるんっ、と勢いよく飛び出し、おねだりまんこにばちん、と当たる。我慢汁まみれのさきっぽはぶっくりと硬くふくれ、太く、熱い。きんたまもずっしりと重く上向き、揺れた。かわいらしい幼茎とは比べものにならない獰猛なちんぽは、どう見ても拓いたばかりのうぶなおまんこには荷が重い。
 ごくん、と唾を飲む音がして、ちんぽと対面したおまんこが、恐れと期待でどきどき、どくんどくん、と脈打ち、けなげにも無遠慮に押しつけられたさきっぽをちゅ、ちゅぅ、と腰を動かして受け入れようとした。ハジメテなのにそんなにちんぽをしゃぶりたいのか、と責めるようにささやく。この期に及んでまだ、逃げも隠れも出来ないのに、子供を試そうとした、のに。
「らて、せっそぉ、は……そのために、もどってきた、から……」
 だから、ひとやもうごけよ、と淫らにとろけきった目の奥、折れず、曲がらず、揺らがず、残っていた芯に諭された。

 押し入ったまんこは拓いたと言ってもきつく、少し強引にぐ、ぐぅ、と腰を進め、一生懸命にちんぽを咥え込む肉壁に形を覚えるよう、たっぷりと時間をかけてなじませた。苦しそうにするたび、浅瀬のふくらみをこね、ぽっちりと主張していた乳首をすすってやると、感じすぎる幼茎からしょろ、と粗相をしてしまう。ハジメテなのに嬉ションするなんて、まだちんぽだって全部挿入っていないのに、これからおまんこに種付してやるのに――鼓膜を犯すようにいやらしい言葉で子供をかわいがると、ひ、と喉奥でなきながら、しゃぁぁ……とまたはしたないおもらしをした。
 こんな、ただの子供を。まだ、まるきりの子供だ。無鉄砲なまっすぐさを大切にして、守ってやりたかった。とっくにこの世からなくなったと思っていた輝きが、自分の下でぐちゃぐちゃに汚されている。
 快感と共に高まる後悔は止めようもなく、今すぐこんなおぞましいことをやめなくてはと思うのに、頭の中、胸の奥、どうしようもなく醜い快哉を叫ぶ自分がいた。
「これで……もう、俺のモンだ……!」
 膝裏を抱えた手を押し退けて、でんぐり返った子供を上からぐぷんと突き倒す。幼さの残る体躯は体重をかけたら潰れてしまいそうで、実際、もうどこにも逃げ場はない。ひゅ、と飲まれた息を無視して、退路を絶たれ、ちんぽを迎え入れるしかない身体の奥深くまで堪能する。
 一度や二度、犯したくらいで手に入るようなモノじゃない。そんなことわかっている。わかっているのに、きっと今も腹を抉られてないている子供は、俺がそう言うなら、それでいい、それがいい、としてしまう。だからダメだったのに。ダメだと思うほど、余計に甘美に見える子供のくちびるが、はくはくと何かを伝えようとするのを無視して、ちゅ、と全てのはじまりと同じ触れるだけのくちづけをした。
「ひとゃ……っ」
 くちびるを離すと、回らぬ舌で名前を呼ばれる。とろんとした目に映る自分が直視出来ないまま、きゅうきゅうと締めつける子供のおまんこが心地よく、ぐ、と息を詰めた。
「ひとゃ、ひとや……!」
 泣いているのか喘いでいるのか、苦しいのか気持ちいいのか、嫌なのか嬉しいのか、今、この瞬間が終わった後、俺たちはどうなってしまうのか――目の前の子供は目も髪も肌も、うるさいくらい光っているのに、それ以外の全部が真っ暗で。一回り小さな身体に縋りついて、繋がっているのに決して交わらない腹の奥、馬鹿みたいに射精した。



「ひーとーやっ!」
 さっさと起きろよ、と耳元でがなり立てられ、布団を剥かれる。そのせいか自分でも驚くほどばちりと目が覚めた。恐る恐る瞬きをして辺りを見渡すも事務所ではない。見慣れた、自宅のベッドの上だ。夢か、とぼやいていると、なんかすげえうなされてたから起こしたぞ、と見せられたスマホには明け方ちかい時間が表示されている。
 全く酷い目にあった。びっしょりと汗をかいていたらしく、落ち着いてくると肌寒い。起きるにしても寝直すにしても着替えた方がいいだろう。ついでに布団もどうにかするか。迷っていると、恋人が少しからかうようにどんな夢みたんだよ、と言ってきた。何を馬鹿な、と答えあぐねていると意味深に視線が一点を見つめだす。
「そんなんなるほどやらしいのに、うなされるほどおっかない夢……って気になんだろ?」
 さっさと吐けよ、とにまにまする小悪魔に、ほんの数年前のお前を抱く夢だ、と正直に答えたらどんな反応をするだろうか。たぶん、うなされたあたりで確実に抗議されるのだが、今はまだ黙っておく。



 その後うっかり何度も見ている夢だとバラしてしまったのだけれども、これがアイツの言ってたはいすぺやんでれか……と感心されるだけで済んだ。釈然としないところもあるが、当分イケブクロに足を向けて寝れないらしい。
「……空却、俺はこれからどんな顔してDRB参加すりゃいいんだ?」
「ンなの決まってんだろ。拙僧の悪ゥいオトナのカレシでぇ〜す♡ ってツラ!」

2023/5/31


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