デコルテ下プライベートビーチ+EX
全部終わったら遊んでやる——そう言ったはずの恋人は、陽が落ちかける頃にようやく干し終えた巨大なビニールプールを眺めながら汗みどろだし風呂入るか、と笑った。
期待していたわけではない。人目も多く、空却を慕う子供やその家族の前できわどいビキニ姿なんぞ晒せるわけもない。いくら獄との仲がとっくに公認だとしても、わきまえないカップル仕草は嫌われる。あと単純に教育に悪い。どう考えても真昼間のファミリー空間に通りすがっていいお坊さんの格好ではないのだ。
だとしてもせめて一回、頭のてっぺんから爪先まで余さず堪能させてほしかった。ミルク色の肌の上で軽やかにしぶきを上げる三角形のフリル二つ——いや三つ。想像するだけでも悩ましい。自分が見つめると熱を帯びる肌は、触れれば簡単に燃え上がる。それだけで敏感に生地を押し上げるだろう突起が、可憐な白波を際立たせてふるふると揺れる様が頭の中でいとも容易く浮かんだ。
小悪魔めいた婀娜な笑顔でえっち、と言いながらビキニの紐をつん、と引っ張るのが本命。次点ではしたなくふくれた尖りを強調し、見せつけながら、遊ぼうぜ、とにんまり笑う。ともかくこちらのいやらしい期待を全部お見通しの上で煽って誘ってくるのだ。生意気なクソガキめ、というイラつきすら、後のスパイスに変わるように計算している。くらくらするほど淫らなたくらみは、純然たる獄への好意だけで構築されていて、実にタチが悪い。恋人に対する子供じみた独占欲や優越感を理解した上で、満たしてあげようと振る舞われるのだ。クソ、とほぞを噛みながらも逆らえない。いたずらに翻弄する悪ガキの顔の下から透ける年下の恋人の健気さに、年甲斐もなくときめいてしまうからだ。
寺の風呂は一般家庭と比べてだいぶ広い。ホテルの大浴場とまではいかないが少なくとも大人が四、五人まとめて入っても余裕がある。バリアフリーだとか共同生活だとか理由は色々だが、何度か借りたことがある身としては広々とした湯船は悪くないということはたしかだ。
ビキニは拝めなくとものびのびと全身をひたして疲れを落とせる風呂がある。泊まりとなったら少しくらい、寺ではイヤだと言うけれど少しくらいご褒美で『遊んで』もらいたい。そこまで考えて、もしや風呂で、と思ったが、あまりにもあっさりと他意なく臭ェし気持ち悪ィ、とっととスッキリしちまおうぜ、などと言われたからそれはないだろう。自分からチラつかせて忘れてしまうのもままあることだ。ビキニがあるのはたしかだから、着てもらうのはいつでもいい。よしんば冬だって。だって空却は恋人なのだ。それもとびきりに獄に甘い。拗ねてねだってみせればなんのかんの言いながら着てくれるに違いない。
お客様優先、と言われるがままにお邪魔した風呂は年季を感じさせるが不潔さはなく、毎日きちんと掃除されているのだろう。風呂釜周りなどはリフォームした、というかメーカーが旧いシステムをやめてしまったからしぶしぶ変えたらしい。お元気な住職とてもしもやいつかはあるから、風呂釜だけでなく、いずれは手すりや床もという話をされたことがある。……風呂がボタン一つで沸くばかりにロボット掃除機をほしがるんじゃないかと嘆いていたが、それは否定しきれない。
入ってすぐ右手側に数人が使える洗い場、反対に広々のした風呂桶が鎮座していた。なみなみと湯をたたえた姿は海原に見えなくもない。風呂桶から上がる湯気で鏡がくもりかけるのを、自動換気が防ぐ。熱めの湯を好むけれどのぼせが怖いと夏は必ずつけるらしい。修行だとか言って倒れかねないからだろう。おかげさまで由緒ある寺とは思えないほど快適で、かけ湯をしてまずは体を——と思ったときだ。
「じゃますんぞ」
ばたん、と戸が開き、恋人が無遠慮に入ってきた。
「お前な、もう少し……って」
「あんだよ、見たかったんじゃねぇの?」
拙僧のビキニ、と言いながら、ほんの数時間前と同じようにラッシュガードのジッパーを下ろされる。ちぃぃ、と覗く柔肌と水着にくらくらごくり、と即物的な欲望がわきあがった。
「……てっきり忘れたもんだと思ってたが」
「サプライズだよダーリン。どぉせビキニじゃない方とも遊びたかったんだろ? 思う存分ちゃぷちゃぷしようぜ」
にぃ、とチェシャ猫みたいに笑う顔の悪いことときたら。まったくこいつには敵わない。しかしながら手のひらの上で転がされ続けても、まるで悔しくないのは最初から勝っているからだろう。なにせ群れず媚びず孤高の個として在る恋人に、こんなに甘やかされていることそのものが、先に惚れた方が負けの恋愛において絶対勝者の証明となるのだから。きっとこの子供じみた負けず嫌いも見越している。それすら愛おしいと盲目に愛でられて。
「ああそうだよ。かわいい水着両方で遊んでくれよ、空ちゃん?」
じぃ、とネオンカラーの下に隠された砂浜と白波を見つめれば、えっち、と期待を隠さないで抱きつかれた。
抱きつかれ、さて何をするのかと思ったら、体を洗ってやる、とタオルを片手に意気込まれた。風呂椅子を邪魔くさいと退けると床にあぐらをかけと促され、湯桶をず、と奪われる。よく見ると何か後ろ手に隠し持っているのもうかがえた。トドメとばかりに色めいた流し目を向けられ、どこぞの大人のお風呂屋さんのように身体で洗う——なんてことを一瞬でも想像したのはバカだったのだろうか。背後の恋人をちらちら映す鏡は人口密度の増加でくもり、はっきりとは見えない。
「ガキの頃、親父とかジジババに髪の毛とか体とか洗われてなァ。いつかやってやろうと思ってたけど結局背中流すくらいしかやれてねぇから……」
だから獄は頭から足まで洗ってやる——あの淫靡な雰囲気は幻だったのかと首をかしげるほど、健やかな提案をされて拍子抜ける。すっかり乱れた髪にシャワーで湯をぶちまけられ、スーパーでまとめ売りされていそうなラベルに頭も体もこれ一本などと書かれた液体をふりかけられた。止める間も無くしゃかしゃかと泡立てる手は存外に優しく、心地いい。痒いところはありませんか? と美容院ごっこまではじめて。
本当にただの遊びじゃねえか、と喉まで出かかりながらも、毛の生え際や流れにそって梳くように動く指先に黙らされる。頭皮を指の腹で撫でられる感覚は信頼できる相手でなければ落ち着かないのだが、違う意味で、悪くはないけれど決して大手を振って言えない意味で落ち着かない。マッサージもしてやろうか、と言うのに寝そうだから、と断れば今度やってやる、と残念そうにされた。正直、マッサージなんてされたらどうなることか。想像よりも健全に、真っ当に、遊びと言う名の労りをされて、風呂といえど寺だからな、と頭をよぎる不埒な遊びを追い出していく。今だって十分すぎるほど甘やかされ、かわいがられている。すぐに嫉く大人げない恋人に独り占めできる場所を用意して、出来る範囲でサービスしてくれる。
頭の中に今日の恋人を焼きつけてシミュレーションしよう。自宅の風呂に連れ込んで、寺じゃないから、と行為も声も我慢せずに悪い遊びをするのだ。ここよりはいくらか狭いけれど大人の男二人で入っても余裕はある。窮屈ではなく逃げ場がないと考えれば、いじわるな遊びが脳裏を何個も通り過ぎていった。冗談めかした抵抗が羞恥と快感で本気に変わるのが好きで、強く何ものにも屈しない恋人が自分には弱く甘いのに傲慢な悦びを感じる。ふわふわと可愛らしく揺れるフリルの下、はしたなくふくれた尖りをしごきながら尻を犯したい。『空ちゃん』のやらしいところを見なとささやけば、鏡の中の淫らな自分の姿にすら興奮してびくびくと跳ねるであろう身体が愛おしい。それは目の前にあるのだけれど、許しが得られるまで不埒な意味では触れ難いのだ。
「獄のすけべ」
「はぁ?!」
頭から流れる泡もあって、目を閉じて一生懸命に耐えていたのに、かわいい恋人からひどい罵倒をされた。呆れた、と言わんばかりの声音に思わず大きな声を出すと、じとりとした視線を感じる。見えなくとも金色が見つめる先、そこには——
「ちんちんおっ勃ててナニ考えてたんだっつうの……」
スケベ、ヘンタイ、スキモノ、と口汚く罵りながらも、ちんぽからは視線が離れない。ざぶざぶとこちらに湯をかけるシャワーを掴む手や、わずかに接した肌はただでさえ熱いのに、じわじわとさらに増していく。
「ナニってそんなのお前しかないだろ」
今だってやらしい格好をして迫って誘うくせに、と責めると、そんなことしてない、と怒る。嘘をつけ。自分がどれほど愛されているか、自分がどういう格好でどういうことをすれば馬鹿な男がたまらなくなってしまうかを誰よりもわかっているくせに。
「お前が寺でしたくねぇってのはわかってるけどな、そんな格好でこんな場所で二人っきりでなんにもなしなんてつもりもないだろ?」
泡が流れ、開けた視界の先で喉奥で唸る恋人に『遊んで』くれよ、と湯で水着の張りついた腕を掴めば、ぎ、と睨まれた。かわいい恋人のかわいい恥じらいがわかるから何一つ怖くない。いやらしい期待をしていないわけがないのに、そんなことがないように振る舞っている。本当はゆっくりそういうムードに持っていくつもりだったのに、こちらの勃起が予想外に早かったのだろう。頭を洗う指先にわずかに混じる官能がすでに十分すぎるほど煽って誘って迫っていたというのに。本当ならしたくない寺で恋人がどこまで許してくれるつもりだったのかはわからない。けれどももう、どこまでも許してもらわねばおさまらなくなってしまった。
風呂桶にぶつかるまで追い詰めた恋人に奪い取ったシャワーで的当てをはじめると、声を我慢しながらびくびくと跳ねた。ラッシュガードの下に身につけたビキニを透け防止だと言っていたが、まるで意味がない。色はわからないものの、くっきりと浮き上がった形でさんざんかわいがられた乳首だとバレバレだ。スポーティなパーカーの下に、いかにも布地の少ないビキニを着ているのだって、いやらしくかわいがられたいのだと言っているのと何が違うのか。今だって隠しもせずに後ろに手を回して——
「……何隠してんだ?」
「なんも隠してねえよ」
ぶす、としたまま即座に返すのが逆に怪しい。乳首より隠した方がいいものなんてそうそうないはずだ。
びしゃ、と目元にむかってシャワーを吹く。予測していたのか避けられたが、どうあれ体勢がズレるのを狙っていた。シャワーを放り、動いた方向へと押し倒すようにのしかかると、喧嘩慣れした身体は綺麗に受け身を取り、こちらの体もするりと横へと流す。風呂場でやることじゃないが、そうでもしないとじりじりと睨み合ったままゆで上がってしまう。
「危ねえだろ!」
恋人のお怒りはごもっともで、ぐぅとしか言えないが、おかげさまで目当てのものは手に入った。
「コレを使う前だからセーフだろ」
隣で転がる恋人に隙を見て奪ったボトルを見せれば、今度はあちらがぐぅ、と黙り込む。封だけ切られた未使用のローションをなんで隠し持っていたかなんて、聞くほど野暮ではない。
「お前もナニ考えてたんだよ」
二人きりの風呂場にこんなものを持ち込んで、ねだる手つきで触れて、マッサージはもちろんのこと、頭を洗った後だって何をしようとしたか。健やかな労いの裏にちらちら覗いていた淫らな期待を暴いてしまった背徳感でぞくぞくとする。人をスケベ、ヘンタイと罵っておいて、自分だってよっぽどだ。どうするつもりだったかやってみろ、とボトルを押しつければ、金色の目がどろりととけた。
ボトルを受け取るやいなや、恋人に腹の上に乗っかられた。うっとりとした目は欲に濡れそぼり、ふぅふぅと息をこぼす。ぱちん、と真新しいプラスチックのぶつかり合う音がしてわざとらしいピンクの蓋が開く。ちぃぃ、と下まで下ろしきられたラッシュガードの隙間から真っ白な肌が浮かび上がった。ぴっちりと張りついた蛍光グリーンのパーカーが剥がれると、可憐なビキニが御開帳される。清楚な胸元のボリュームアップにもなるというフリルの効果でか、つんと尖った頂に引っ張られるように鍛えられた胸筋のふくらみがやわらかに強調された。
「寺だから、親父も、みんないるから、ちょっとだけのつもりだったのに……」
獄がすけべで、すぐちんちんでかくすっから、と言外に責められる。たぶん、全身普通に洗って、そのあとちょっとだけローション遊びをするつもりだったのだろう。それだってだいぶまずいが、苦しいながら言い訳がきく。今はもう不可能になってしまったごまかしと、それでもいけない遊びをやめられない自分自身におかんむりなのだ。
「バレたら一緒に怒られろよ……?」
白波に覆われたふくらみのあわいに、とろりとした液体がしたたり落ちる。ピンクのキャップからつぅ、と絞り出されたローションはほのかに桃色で花の香りがした。ずいぶんとかわいらしいチョイスをすると思っていると、察したのかビキニとセットでイイだろ、と小さくそえられる。
黙って大人しくしていれば人形めいた顔貌をしているから、纏うものでいくらでも化ける恋人だ。ふくれっつらで臍を曲げてもかわいらしいのに、そう見えるように装ったらどうなるかなんて言うまでもない。キツすぎない香りと色が未分化な艶をほんのり甘く引き立てて、暴けばどれほど強く香り立つかとそそられる。
胸の真ん中をとろとろとなぞり、腹を下り臍に落ち、きわどいラインまで下げられたトランクスへとぶつかった。もう少し下がったら最後に残った逆三角形が顔を出す。うっすらふくれているそこが早く見たい。ず、と指をかけるとぺち、と叩かれた。すけべ、と目だけで訴えるのに、名残惜しげに指を離す。——ふりをした。
「ばかっ!」
最初にひっかけていた指ばかりに気を取られ、そろそろと近寄るもう片手への注意が疎かになっていたのだ。珍しく隙だらけの恋人は、不埒ないたずらをし放題で悪い大人としてはソワソワしてしまう。お前にだけだと言われても、知らぬ所でこんなかわいらしいミスをされていたらと思うととても落ち着いていられない。
ずるん、とトランクス引き下ろした先は水着も下腹もまぶしいくらい真っ白で、ビキニからほんの少し飛び出したさきっぽだけがぷるりと濃いピンク色をしていた。白くはないものの、ぬとぬとと透明にぬめって光るのに口元がゆるんでしまう。
「このすけべ! ばか!」
羞恥でか頭と舌の回らぬ恋人のキレのない罵倒がかわいらしい。上も下もまばゆい砂浜と白波が熱と欲で桃色に染まるのを、痛いほどの蛍光グリーンとマットなブラックが引き立てる。
「ローション垂らす前からちんちんぬちゃぬちゃさせといて、人をすけべ呼ばわりたぁいい度胸だ」
「すけべはすけべだろ」
下腹の前に手を置いて隠そうとするが、ローションボトルをそっくり返してあらぬ場所へどぷりとぶちまけてしまう。上半身のときのように煽るためではない、不本意な事故でぶわりと広がった甘い匂いと粘ついた液体にまみれた下腹部は、狙っていないが故に余計にいやらしく見えた。拾い損ねたボトルをさらに転がして、そこらじゅうをぬとぬともさせるいつにない不注意も愛らしく感じられる。
「全部ローションまみれにすりゃちんちんが目立たねえってか?」
「そんなんじゃねぇっ! 手が滑って……」
「そういうことにしてやる」
「違ぇって!」
き、と目をむいた威嚇もかわいらしくて胸が苦しいほどときめく。充満しつつある甘い香りに媚薬成分でもあるのか疑いたくなるくらい、かわいい恋人が倍増し以上にかわいくてかわいくてたまらない。一挙手一投足、何をしてもされてもかわいらしく愛らしいから、頭のてっぺんから爪先まで、ばかばかと叱られるままに愛でさせてほしい。
「獄だって、さっきよりちんちんでかくしてンじゃねえか!」
「俺はお前がかわいいからでかくしてる。乗っかられてからちっちぇ尻がずぅ〜っとちんぽにかすって……中に出す前に外に出されたいのかと思ったぜ?」
「ンなわけ……っ」
否定しようとしたのだろうが、隠し損ねたちんちんがさきっぽをさらにぷりんとさせてローションとは違うぬめりをこぼした。尻だってわずかに触れたすぼまりの近くがきゅぅぅ……と期待にひくつく。
「たまには天邪鬼をやめた方がいいと思うがな」
意識して腰をぐ、と上げると、まだきゅん、きゅぅ、とひくつき続ける尻にちんぽが当たった。小さくぷりんとした尻のあわいをちんぽで割り開くと、はしたなくうずく肉の縁が間近になる。頼りないビキニ越しでは互いの熱も脈も簡単に伝わってしまう。大きくなりっぱなしのちんぽは、びきびきとふくれながら先走りも流し続け、小さな尻は前はローション、後ろは先走りでぬちぬちぬとぬととしていた。きわどくも白く清楚だった水着はねっとりとした欲望に穢され、見る者を淫らな想像に追い立てる。
「拙僧は、ちょっとだけのつもりだったって言ってんだろ」
「ちょっとってどんだけだ? ちんぽを『ちょっとだけ』尻でおしゃぶりするとかか?」
「そんなのしてねぇだろ!」
すけべ! ばか! と今日だけで何度目かの罵倒を受けたが、こちらが意地悪を言うたびに瞳が濡れ、肌が燃え、性器は雫を漏らし、尻を揺らすのもすけべではないか。自らはすけべではない、というそぶりも相まってよほどたちが悪いとすら思う。いつもこういうところがある。最初はすけべじゃない、やらしくない、と否定しながら、最後にはすけべでやらしくて、えっちなことがだいすきだと素直にないてしまう。もちろんひとやだからひとやにだけ、と殺し文句もきっちり添えて。
だからどんなに一生懸命に吠えて強がっても、それは今はまだ、というだけだ。これからかわいがって愛でれば喘いで素直になるしかできない。惚れた者が負けという絶対の力関係を崩せない恋人が、閨事で完全な優位をとることなど不可能なのだ。
「これからするんだよ」
無意識に媚びる尻を両手で鷲掴み、ぐい、と尻たぶを揉み上げる。ローションとあらぬ汁でぬめる尻はぬちち……と音を立て指からこぼれ落ちた。小さいわりにぷりぷりとしていて手のひらで転がすと心地いい。尻全体に粘液を塗り込めるように揉みしだき、こねくり回すと、ひ、ゃ、とかわいらしくなき声を上げた。濡れた感触に視線をやれば、ぷりんとしたさきっぽからぴゅっぴゅと薄く精を吐いている。
「尻揉んだだけでおもらししてんじゃねえか」
「もらしてねぇ……っ」
体格相応、過度に小さくも大きくもないちんちんはすっかり興奮して腫れ上がり、逆三角形の白波からきんたまともどもふっくらとはみ出していた。窮屈そうにしながらも、吐精した淫液とセックスのためだけのローションでべとべとになった下腹部は、先に待つより深く高められる快感に抗えていない。
「ともかく、お前が俺とすけべなビキニですけべなことしたいって思ってるのは誰が見たって一目瞭然なんだよ」
尻を揉みながらひっかけたビキニのクロッチを指で引く。ちんぽに擦りつけられ続けたひくつくすぼまりは、薄く細く、そのくせ存外よく伸びる布地にしか守られていなかった。だからぴんと伸ばしてずらせば、いとも容易く『ちんぽのさきっぽをおしゃぶり』できてしまう。何をされるかわかったのだろう。まて、やめろ、と言うのを無視してもうずっと硬く反りかえったちんぽを構えた。
ぬちゅちゅ……ぶちゅん……っと水遊びにしてはずいぶんと艶っぽい音が響き渡り、小さな尻の中にちんぽが挿入った。ただしさきっぽどころではない。ぬとぬととしたぬめりの勢いが余り、ずっぽりと根本まで挿入ってしまったのだ。
いつから期待していたのか、準備の整えられた尻はなんのひっかかりもなくびきびきに勃起したちんぽを歓迎する。拒んだり困惑するどころか、喪失感を埋められたとばかりにきゅうきゅうと愛撫した。こちらの腹にすがりついた手で見えないけれど、ぷしゃ、ぷし、という水音と湿った感触が挿入だけで、尻だけでなくちんちんまで精か潮を吹いてイッてしまったのだと教えてくれる。
「こんなスムーズに根っこまでおしゃぶりしてイッて……誰がすけべじゃないって?」
「ふ、ぁ……」
いっきに最奥まで暴かれた反動か、あぅ、やぁ、と小さく喘ぎながら、手荒に貫かれたやわな場所への責めに耐えるのが健気でかわいらしい。逃げようとする尻を掴んで離さずに下から腰を打ちつければ全部無意味になってしまうのに、ぐしゃぐしゃのパーカーの襟の端っこを噛んで目をぎゅっと閉じた。
たんたん、たたん、たん、と一定のリズムで秘奥をこねれば、カンのいい恋人は一番気持ちよくなれるタイミング——ちんぽのさきっぽがやわな肉壁にぶつかる瞬間
——で、くんと尻を落とし、中をきゅんと締める。そうして素直で淫らな躾を覚えた頃合いを見計らい、次への期待でふくらみ、うずく中が無防備になった瞬間にどちゅん、と貫いた。
「ンッ、はぁ……っ」
予定より少し早い打ちつけに、完全に油断していた腹の中はびっくりしてきゅぅぅぅ……っとちんぽを締めつける。思わず射精そうになるのをぐ、とこらえれば、ぷしゃぁ、と薄く白濁した汁を吹いて恋人がイッていた。達する瞬間はぎゅっとつむっていた目がゆるゆると開き、とろとろにとけた金色が甘く濡れている。同じように口もゆるませて、噛んでいられなくなった襟と唾がつぅ、と繋がったまま垂れていた。ほとんど弛緩した身体の中、白波に守られたはしたない尖りだけがまだピンと勃っているのが悩ましい。尻を掴んだままどうにかかわいがってやるために、首を伸ばしてちゅ、とさきっぽにくちづける。
「ゃア、んっ!」
快楽にひたり、すっかりうとうととしていた恋人が目をまんまるにして飛び起きた。そこだけでイッてしまうほど敏感に育てた乳首は、放置されていたとはいえきっとうずいていたはずだ。慎ましやかだった突起をぷっくりとしたふくらみになるまで撫で、吸い、こね、つねり、しごいたからわかる。感じるものかと呆れていた恋人がくすぐったいと拒絶し、やめろと抵抗し、ついにはきもちいい、もっと、と乞うまで、じわじわと仕込む過程には、他の性感帯との連携もあった。ちんちんをしごきながら乳首をこすったこともあれば、尻を突きながら両方の乳首をはじいたこともある。乳首イコール気持ちいいと教え込んだのは身体だけではなく頭にもだけれども、頭はどうにも認め難いらしい。
「ちくび、きもちぃ……」
だからこそ、あられもなく乳首で感じる姿にはいつも達成感を感じる。しりも、からだもぜんぶ……とうっとりとした声音は常のキレも生意気さも削ぎ落とされ、幼い反面ぶわりと溢れ出る色香が脳を焼く。かわいい恋人への純粋な愛情の中の身勝手な欲望が、尻を掴む力を強くする。
絶対に逃がさない。ひと回り小さな身体が暴れて拒み、泣いて願おうと離さない。胎がないから孕まないなど知ったことか。きゅうきゅうきゅんきゅんと絡みつき締めつけ、甘え媚びる腹に全てを注ぎ込む——とでも言わんばかりに、きんたまがぎゅん、と張りつめ上を向いた。
「……もっともぉっと、ヨクしてやる……ッ」
外から押さえつけ、中ではさらにふくらみ、逃れられないようにしたまま、より強く一番弱いところをかわいがる。もちろん乳首だって交互にちゅ、ちゅぽ、と白い生地からピンク色のさきっぽが透けるまで舐めしゃぶった。
「ぅあ、ああっ……! なかと、ちくび……っ、いっしょにしゃれたら……ぁ……ぃくっ、でるぅ……っ」
快感を素直に享受するように躾けたかいあってか、羞恥か意地のてっぺんを越えるととたんにかわいくなってしまう。いつもの生意気で負けん気の強いかわいさとは違う、とろとろにとけた素直で幼い普段とのギャップが強いかわいさだ。ひとやだから、ひとやがすきだから、と惜しみなく捧げられる愛情の果て、まっさらな心まで暴いて犯すことを許される。従順な殉教者のごとき行いは、こちらを招き入れ、踏み荒らさせ、手折らせることで身も心も縛り捕らえる手管でもあって、純粋で素直でかわいらしいだけならば惚れも抱きもしない。熱と欲に溺れても、心の奥、芯の折れない恋人の毒も泥も飲み込む清廉なしたたかさを好いている。
「……イクとなにが出ちゃうのか……言えたらい〜っぱい、ナカに射精してやる」
ずぅっとちんぽをちゅぱちゅぱしておねだりするナカが、もういらない、と言っても、きんたまの中が空になるまで射精してやる、と濡れた金色にささやく。ぽんやりとした目はどこまでわかっているのか。ふわふわとした視線は合っているはずなのに噛み合わず、それでも何か答えようと口を開く。
「……しょんべん……」
ひとやがはらのおく、ごんごんってすっから……そのたんびにずっとぎゅってして、がまんしてる、と喘ぎまじりに責められた。たしかにもう精は何度か吐いている。潮と混じって薄く粘る汁は、下腹部と逆三角形をびしょびしょにして、ビキニにおさまったままのきんたまをぷりんと張りつけていた。
自分で口にした言葉に興奮したのかきゅん、きゅう、とちんぽの根っこからさきっぽまでをぴったりとハマったナカに愛撫される。間を置かずに答えた時点で、どんなに責めるような口調だったとしても、かわいくないフリをした恋人はナカにいっぱい射精されたいのだ。当然の催促なのに、少しだけ復活したのか恥じらうようにきゅ、と口を引き結ぶのがかわいくてたまらない。
「ちゃぁんと言えた良い子にはご褒美いっぱいやるよ。いっぱいイキションしな」
「ばか、もらしたくはねぇよ……っ」
「どうせ風呂だ。気にせず出しな」
だから、と言い募るのを無視してずん、と腰を突き上げる。談笑めいた雰囲気で気の抜けていた恋人はひ、と息を飲んだ。背を反らせながらもくずおれぬ必死さと健気さがいじらしく、そのくせきゅんきゅんとちんぽを締めつけるいやらしさに、むくむくと湧き上がる欲と嗜虐心がくすぐられる。
「ああ、こっちもな」
「ばかぁ……っ!」
反ったことで突き出された胸。そこをぴっちりと覆う白い三角形と、その真ん中でツンと主張するピンクの尖りがふるんと揺れる。逃げようとしても上下前後左右、どちらに動いても熟れきったナカが刺激されてしまう。一番マシなはずの体勢が、表に出ている中では最大の弱点を捧げるようなものになるなんて、恋人の日頃の行いの賜物だろうか。
ちゅうちゅうと吸い、浮き上がらせた乳首の側面をこりこりと、さきっぽをかりかりと撫でてしごけば、ちんぽへの愛撫もさらに熱烈なものへと変わる。根っこからさきっぽへ、きんたまに貯め込まれた子種を余さず搾り射精させようとするみっちりとした肉壁のしごきには、思わず咥えた乳首を強く吸ってしまう。
「ばか! ちくびはなせ! ちんちんしぼめ!」
睨みつけようとしてできていない期待に染まった目と、舌足らずな詰りが余計に煽る。自由自在にちんぽが操れたらお互い困らないのに無茶苦茶を言う。きもちぃ、いく、いきたい、だせ、なかにぜんぶ、と全身から欲望丸出しで訴えるくせに、少しでも調子が戻ればすぐに天邪鬼な口をたたく。つまり全部逆なのだ。乳首はもっと口でかわいがられたいし、ちんぽにはもっとふくれてほしい。ばかは知らない。感嘆符みたいなものだ。
「なんぇ……! ばか! ばかちんぽ! も、なかいっぱぃだから……ぁっ!」
乳首を交互に吸ってほじってかわいがりながら、すけべな恋人のおねだり愛撫に促されるまま、ちんぽをふくらませ、やわやわな最奥をこね回す。ひと回り小さな身体の小さなナカは、たしかにひと回り大きなちんぽがいつもよりさらに大きくなって占領している。ぶりんと張り出したさきっぽは、じっくりたっぷりとかわいがった一番やわな肉壁と深くくちづけするように交わり離れない。子種口などずっとはしたなくちゅぽちゅぽと吸いつかれ、射精せ、射精して、とねだられている。
「なんだ? ちっちぇ尻のナカ、い〜っぱい生中出しされてションベン漏らしてイキたいんだろ?」
「い、て、ない……っ!」
「本当に、お前のその根性は立派だよ」
言ってない、でもイッてない、でも。ともかく意地を張り通したら天下一だ。そんなものかなぐり捨てて快楽に溺れてしまえばいいのに、全然手放そうとしない。どんな痴態を晒そうが空却の価値は変わらないし、嫌うわけもない。一等大事な宝物で、泥まみれでも輝きを失わない、変わり続けるからこそ変わらず愛おしい。不器用に思えるほどの意地を貫く姿だって——
「だ、かぁらぁ……っ!」
「ああ、ホントに悪い。悪いと思ってるんだよ……」
年甲斐もなく、落ち着きもおとなげもなくちんぽが腫れ上がり膨れ上がる。愛おしいと思うほど、小さな身体におさまりきらぬ心にまで己のものだと刻みたくて、止まらない。
ひ、というなき声を無視して、尻たぶを限界まで開き、腰をさらに打ち据える。ずぶん、とほとんど挿入ることのない奥の奥へと押し入った。や、ゃあ、と滅多にくじられない秘所をほじくり回されてなく恋人がいたいけで、食べてしまいたいほどかわいい、という言葉を思い知る。開いた口の大きさに反して、喉奥から絞り出された細く高い喘ぎにぞくぞくと背がふるえ、ずちゅ、ばちゅ、とくったりとした身体を突き上げた。
その間もぷっくりと尖りを増した乳首が美味そうで、舌先でちろちろとくすぐれば、ナカがきゅんきゅんとよく締まる。や、と拒む音だけが残った意地の砦のようで、早く、早く突き崩してしまいたい。漏らす寸前というちんちんもぷるぷるとしながら、ときおりたらたらとこぼしているが、決壊はしないまま。こちらも早く壊してしまいたい。
「ばか、ひとゃのばか……っ、すけべ、へんたぃ……! ばかちんぽ……!!」
そのばかですけべでへんたいのばかちんぽに種付されたくてきゅうきゅうきゅんきゅんと尻をふるわせて何を言っているのか。言ってやれなくもないが、本人が一番わかっていることで、これから嫌というほど理解させられる。天邪鬼な恋人の最後の意地が崩れ落ちるための儀式でしかないし、本当に嫌なら暴力でなんとでもできる恋人のお許しが出た証拠だ。かわいくて、かわいくて、愛おしくてたまらない。
恋人も、なにより自分が限界で、ぢゅぅ、と乳首に甘噛みしながら吸いついて、恋人の奥の奥、秘密の場所をどちゅんと突く。挿入ったときからずっとむっちりみっちりとちんぽを愛撫していたナカは、敏感に種付される気配を察して受け入れと搾り出しにかかった。乳首への刺激できゅぅん、と脈打ったナカが、そのままじゅうぅ、と上へ上へとちんぽに絡みつき、きんたまの中の精子がぐんぐんとせり上がっていく。太茎だけではない、さきっぽのくびれや子種口も再び甘え媚びられ、射精さずにはいられない。
「ばかぁ……っ、ばか……っ! なか、も、ゃぁ……!」
かわいらしい天邪鬼の断末魔は、それはもうそそった。言葉とは裏腹に生中出しをねだる身体の素直さにこたえてやりたい。こたえてやれば口も素直になってしまうのも簡単に想像がついてかわいらしい。トドメとばかりにぶちゅんっ! といやらしく熟れた秘奥をくじり、乳首のさきっぽをえぐる。飽きることなく愛でてきた秘奥の一際深く、やわな場所に、こうしてちんぽでかわいがられ、種を付けられるのが気持ちいいのだと教えこむように。この場所に入っていいのは自分だけで、無遠慮に、傲慢に、所有印を刻むようなことをしていいのは自分なのだと忘れないように。
「ふぁ……っ」
性感帯をもれなくかわいがられた恋人が、喘ぎとも吐息ともつかぬ声を上げて達した。まだ肝心の子種を注がれていないのに耐え切れなかったナカはひくん……っと跳ね、きゅんきゅんきゅうきゅうとうねりをあげる。おとなげないプライドでどうしても恋人より先にイキたくなくて、ようやく乞われるままに精を解放することにした。
「あ、ぁう……っ、なか、れてる……ぅ……っひとやのせぇし、なか、いっぱい……」
びゅぅ……っびゅぅぅぅっ、びゅ〜〜〜〜……っ、ときんたまから根こそぎ搾り出された子種を、余さず恋人の小さな腹へと注ぎこむ。一番奥の奥の秘密の場所、ほとんど侵入しない秘所はいやらしく熟れて誘う肉壁に反して色も欲もまるで知らない。むっちりとちんぽのさきっぽにくちづけ、ちゅっちゅと子種口に精子をねだれども、やわでうぶな尻の秘奥は淫らな亀頭のくちづけとマーキングをそうと知らずに歓待してしまう。
びゅるびゅぶとちんぽに撫でられるのすら初めてのような場所に溢れんばかりの子種を注がれ、種を付けられる快感を教え込まれたナカは、きゅんきゅんと脈打ちながら達する。初めての種付ではないとはいえ、ほぼ未踏の秘所を暴かれて改めて求愛される悦びに小さな腹は浸り切って戻れない。尿道に残る最後の一滴まで搾りきろうと蠕動するナカにちんぽもこたえ、淫らに愛されることを知ってしまった媚肉に残滓をたっぷりと塗り込める。
貯め込み、勢いよく飛び出した子種を叩きつけられ、それだけではしたない水門は決壊し、ぷし、とうっすら白濁した透明な汁を吹いた後、じょろ、と盛大な粗相をした。恥じらいで肌が赤く染まるものの、種付の快感でかくったりとして注がれるままに飲み下し、打ち据えられるたびにおもらしを続けるちんちんがぷるんと揺れる。
ようやく射精と粗相が終わって乳首から口を離すと、ずっと咥えていた方はぽってりと腫れ上がり、布地越しとは思えぬ卑猥な有様になっていた。もう片方とて決して無垢ではなかったものの、まだぷっくりとしていて可憐さがある。言い逃れようのない色と欲に溺れた淫奔さはまだないのだ。
あ、あ、と意味をなさない喘ぎをこぼしながら、とけた蜂蜜色の瞳が宙をさまよう。いとけなくいじらしいのに、むせ返るほどの色香を放ち、ぬめる舌が怖いくらい赤い。しびれたようにふるえるそれで名前を呼ばれて恋われたい。たった一人、お前だけだと、憎らしいほど愛らしい恋人に。
「ひとゃ……?」
自分がどうなっているかもわからない風情で、舌先で飴を転がすように名を呼ばれる。一番ほしいものを一番ほしいときに一番にくれる恋人が恐ろしくて愛おしい。月よりも星よりも近く、真夏の太陽が腕の中にいる。誰よりも何よりも近いのに遠い恋人へ恋しさが募っていく。
身を乗り出してくちびるへと食らいつき、舌で小さな口の中を暴き立てる。ぶるぶる、びくびくとふるえるのが尻を掴んだ手から広がり、ナカがきゅぅぅ……っと締まった。やわやわとした甘い愛撫に、力をなくしていたちんぽも再びぐぅ、と勃起してしまう。
「ん、んぅ……っん、んん……!」
イッたばかりの腹を間を置かずにほじくられるのがたまらないのか、目をきゅ、とつむって耐えようとする。けれども乳首もちんちんもぷくりと勃ち上がり、後者に至ってはとろとろとはしたないおもらしもしていた。貪欲に飢餓を訴える身体にぞくぞくとする。
「一回種付イキションしたくらいじゃ足りなかったか?」
「んなことなぃ……っ」
「本当かぁ?今もずうっとほじってるやらしいケツ、まだちんぽほしい〜ってしてんぞ?」
「してねぇ、よ!」
「……まだ足んねぇな」
素直ではない恋人の天邪鬼を殺しきれていない。言葉とは裏腹にもっともっととねだるのをやめない身体と同じようになるのが短すぎる。
「ひっ、とや……?」
もはやこちらも意地だ。またかわいらしく、獄しかこの世にいないような声で呼ぶまで、抱く。
ぐん、と完全に復活したちんぽを感じてか、恋人が怯えたように跳ね上がった。
どうしてこうなったのかわからない。ただ恋人と、獄と、ちょっとイケナイアソビをしたかっただけなのに。
あんなにビキニに反応すると思わなくて、煽ったのに乗るとも、売り言葉に買い言葉のいつものやりとりを引きずるなんて思っていなかった。
一旦、ちんちんを抜かれて、湯をかけて簡単に流された。中途半端に着ていたラッシュガードとトランクスは脱がされて、ビキニだけにされたと思ったら湯船に入るよう言われる。ちんちんも尻もそのままでいいのか、と聞く暇もなく、もたついている間に引っ張り込まれた。そして風呂桶に背後から抱え込むようにされて、そのままずぷん! だ。
さっき根本まで咥え込んでいた尻は簡単にちんぽを飲み込み直し、それどころか喜び勇んできゅうん、と締めつける。わけもわからぬまま二回戦がはじまり、あげくちんぽをやすやすと受け入れてしまったのが恥ずかしい。どうにか抜け出せないかと回らぬ頭をひねるも、察したかのように乳首をきゅ、と摘まれた。尻に負けず劣らず犯された乳首はこれまた簡単に恋人の手を受け入れて、こすこすぴんぴんと敏感にふくれたさきっぽへ与えられる快感を悦んでしまう。尻も乳首も恋人に拓かれ、仕込まれた性感帯で、どうしたって抵抗することができない。だって自分以上に知り尽くしているのだ。どうしたら一番はしたなく、いやらしく反応してしまうのかを。
こういうときの恋人は、いくらばかとかはなせとか言っても聞いてはくれない。かわいくてかわいくて仕方ないという目で見て、絶対にひどいことも乱暴なこともしないけれど、お前なんか嫌いだ、セックスしたくない、と徹底的な拒絶をしないと離してはくれない。空却が獄に嫌いだなんて言えないと知りながら、だ。
「ほら、ちゃぷちゃぷ水遊び」
「ちゃぷちゃぷ、じゃねぇ、よっ」
「ガキとはしたんだろ?」
こんなやらしい水着を下に着て、とビキニごと両乳首をひっぱられる。ぱちゅん、と弾かれた衝撃でちゃぷちゃぷと水面が揺れ、尻が甘くイってしまう。きゅんきゅんとさきっぽに擦られたままの奥がふるえ、ぎゅぅっと太茎を食い締める感触でさらにイッてしまった。そんなのビキニからはみ出したままのちんちんだってイくから、小さな空気の泡と風呂釜のものでない水流が股間から浮き上がる。
「ほぁぁ……」
「甘イキしてないで遊んでくれよ、エッチな水着でガキちんぽ誘惑する悪〜いお坊さん」
「して、なひ……っ、せっそ、ぉ、このみずぎ……っ、ひとやにしかみせてにゃい……」
「下はともかく上は案外透けるって自分で言ってたろ。どうすんだよ、そんなそぶり一個もないスポーツウェアの下に、どう考えてもやらしいことするためだけのビキニ着てんのガキが見ちまったら」
「みせてねぇ、し……っ、みえ、ねぇよ!」
「お前がどう思ってようと俺がアウトだと感じたからダメだね。……ちょっと撫でたらすぅぐぷりっぷりにしこるすけべな乳首がどんだけエロいか自覚しろ」
そんなの無茶苦茶だ。自分がやらしい目でばかり見ているから他人もそうだと思う。ましてや子供が空却の特別大きなわけでもない乳に興味があるわけなんてなく、乳首なんて一層のことだ。
弾かれた後もねちねちといじられていた乳首は、水着越しにかりかりと擦られて、どんどん硬くふくれて尖っていく。今までも布地を押し上げて乳首だとわかるふくらみ方をしていたけれど、尻にかまっていた分を乳首に注ぎ込んで、しつこくこね回してしごかれる。
しかもお湯の中だから完全に乳首が白い水着にぴっちり張りついて、色も形もほとんど丸わかりになってしまう。さっき舐めしゃぶられたときから透けて恥ずかしかったのに、もう逃れられない。独特のさらりとしながら吸いつく生地に弱点を全て覆われて擦られると、直接されるのとは違うもどかしく、じわじわと広がる刺激が腹にもじんじんと伝わっていく。ちゃぽちゃぽしゅこしゅこと規則正しい音が風呂場に響くたび、その音にすら淫らな気持ちを抱いてしまう。
ちんちんにするように乳首の根っこからさきっぽへ、指でしゅっしゅとしごかれるたび、やわで小さな粒だったものが硬く大きな尖りへと変わるのがわかって恥ずかしい。羞恥と快感で頭がぐちゃぐちゃになって、逃げようと腰を引くと胸を突き出してしまって乳首を捕まえられてしまう。びくりとこわばる体の中、力んでも他より少しやわらかいままの乳輪に指の腹で押された乳首がくん、と沈んで、きもちよくなるためにどれだけいやらしく変わったかを実感させられる。
「ちくびやだぁ……っちくび、も、こりこりすんなぁぁ……!」
「なんでだ? こんなに勃起していっぱい触ってほしそうにしてんのに」
「りゃから……っ、だかりゃ、やぁ……っ」
湯と快感でうだった頭と舌では何も上手く伝えられない。換気の空気がひたいに当たるのが冷たくてきもちいい。ぶる、とふるえるとつままれたままの乳首も、挿入ったままの尻もびくびくとしてしまう。きもちいい、頭のてっぺんからつまさきまで、ひとやにぜんぶヨクされて、きもちいい。
「ふ、ぁ……っ、いく、いくっ、いくぅ……っ! ちくびだけで、いくの、にぃ……っ、しり、しゃれたりゃ、も、あ、あぁっ……、はら、ぉく、いく、ぃくぅって……ぇ、ひぁ……ぃく……っきもちぃ、い……」
頭の中に残っていた恥ずかしいとか、見せたくないとか、そういうのが全部ぷつりと切れてなくなって、口が勝手に動くのを止められない。きもちよくて、もっときもちよくなりたくて、きもちよくしてほしくて、そう言いたいのにきもちいいとしか言葉にならない。きもちいい、と口に出すだけで勃起していた乳首もちんちんもぐ、と硬くなって上を向いた。乳首をしごかれるとちんちんも一緒にされてるみたいに腰が揺れて、ナカのちんぽをしごいてしまう。自分のちんちんはしごかれていないのに、ぴゅっぴゅといやらしいおもらしをしていて、それも、きもち、よくて、
「……ひとゃ……っ、おねらいらかりゃ……も、いかしぇてぇ……っ!」
全身が熱くて、張りつめっぱなしになって、頭の中がぐちゃぐちゃで目の前がぐるぐるする。ずっとちんぽにとんとんとこね回されている尻のナカと腹の奥が、乳首をいじられるたびにきゅんきゅんとうねって止まらない。ちんちんだってずっと貯めっぱなしで出せずにいる。このままじゃあ、もう。
「おかひくなる……ぜんぶきもちぃくて、あたまも、かららも、ぜんぶ……」
一生懸命に頭と口を動かしても、次の瞬間にはどぷんと快楽に飲み込まれてしまう。獄のせいなのに、せいだからか、獄にしかこの状況を打開できない。獄に閉じ込められた気持ちいいばかりの腕の中、世界にたった二人になったみたいで頭がふわふわする。
「ひぉゃ……? な、ひぉゃぁ……せ、そのなか、もっかぃ、だひへ……?」
乳首くにくにとおなかとんとんだけでイキたくない、ナカでびきびき硬くなってるちんぽに、ちんぽ汁まみれのすけべな尻をもっとぬとぬとにされたい。いちばんおくの、いちばんいやらしいところ。そこにいっぱいちんぽ汁をかけられて、ごりごりのさきっぽになすられたい。
「せっそぅ、もぉ……やらしいことしかかんがえらんね、ぇ……いまもきもちぃ、から、ずっといってて……でも、もっと、も、と……やらしくな、て、いきたい……」
ずっとからだはあまいきしてて、ひとやにさわられてるところがぜんぶ、もっともっととあまえておねだりしてる。あたまのすみっこでやだ、はずかしい、とさけんでるじぶんがいて、でももうとめられない。ちくびをもっとさわってほしくておっぱいをつきだすと、しりがちんぽにもっとくいこむのがきもちぃい。ぱんぱんにふくれたきんたまがしりにあたるたび、これがぜんぶなかにだされて、なすりつけられて、ひとやのものってされていかされるんだとおもってあまいきする。なかのおくがきゅうきゅうきゅんきゅんして、ちんぽにいかせて、とおねだりするから、くちにもだしておねがいした。
「ひとゃぁ……っ、せっそぉ、もぉ、ひとゃのちんぽじゃなきゃ、ぃけない、から……ぁ……」
「……俺のちんぽで、どこを、どうされないと、イケないんだ?」
ずっとだまってたのに、ようやくしゃべったら、ごくん、とのどをならす。こういうことをしてからいうのは、だいたいやらしくて、いじわるなことばっかりで、やっぱりそうだった。そんなのいわなくたってわかるくせに、いわせることでうれしくなってる。ばか、へんたい、すけべ。いってやりたいことはたくさんあるけど、ほれたよわみでかわいくて、ゆるしてしまう。よくばりで、なんでもいちばんになりたい、あまえたなこいびとが、かわいくて、ぜんしんがきゅんきゅんとふるえる。
「……ひ、とゃ、のぉ……、でかくて、かたいちんぽで……、せ、そのすけべなしり、いっぱいたねつけ、してくんないと、いけない……っ」
あたまがぐらぐらふわふわして、でもこれいじょうじらされたらむりだから、ちらっとうしろをむく。ひとやはうわめづかいでねだるとあんがいなんでもきいてくれる。もしかしたらもっといじわるなことをされるかもしれないけれど、かまわない。ひとやになら、なんでもしてやりたい。もちろん、だめなこともある。けど……やらしいのは、とくべつだ。だって、ほら、けだものみたいなめをしてる。
とろとろにとけていとけない。おぼこいかわいい顔をして、上目遣いでいやらしいおねだりをする。誰だこんな恐ろしい生き物を育てたのは。住職ではない。どう考えても自分自身だ。
「まららめ……? ん、と……せ、そぅの……お……、おまん、こ……ひとゃの、ちんぽのかたちにして……?」
どこで見聞きしたのか知らんがなんちゅうことを言うのかこのガキ。あともうなってる。お前の尻は言われるまでもなく俺専用のおまんこになっている。
「んぅ……っ、ぁはぁ……っ、もっとおっきくなったぁ……。な、せっそぉのおまんこ……きもちぃ?ひとゃがきもちぃってなるように、なかいっぱい……ぎゅううって、してんだぁ」
やらしくてかわいくて、健気でいじらしい。どうしたってちんぽが辛くなる。今すぐとっくに自分のちんぽの形になっているおまんこに二度目の種を付けてやりたい。でもそれと同じくらい、このはしたないおねだりを聞いていたい。
「ん、なぁ、ひとやぁ……っ! せっそぉのおまんこきもちぃくねえの……? せっそぉのおまんこに、ひとやのせいし、くんねぇの……? せっそぉ、もぉ、ひとやにおまんこたねつけされなきゃいけねえのに……?」
ひ、と少し鼻を鳴らすのに嗜虐心をそそられる。男が泣くなと言う恋人が、こと快楽には弱く、すぐに綺麗な瞳をうるませては雫をこぼす。快活で、たまに香る色気も嘘みたいにしてしまうほど健やかな恋人が、イキたくてイキたくて、半泣きでちんぽと中出しを乞うのに、くすぐられたままの意地悪な心の代わりに、ちんぽがぐぅ、と首をもたげた。
「あぅ、は、ちんぽ、おっきぃ……、な、ひとや、らめ……? せ、そぅのおまんこ、やぁ……?」
嫌なわけがない。やわやわできつきつで、自分のことを好き好き言ってはばからない恋人にこんなに愛されて、身も心も捧げられて、その果ての専用おまんこが嫌なんてあるわけがない。これはただの意地悪で、甘えだ。
「……っ、せっそぅの、のおまんこ……ひとゃせんよう、だから……ゃ、なら、よくするからぁ……っ」
こぼれ落ちそうな雫を支える睫毛がぷるぷるとふるえるのすらぞくぞくするほどの色気を放つ。決壊寸前の金色は、いつもより頑張っていやらしい言葉でおねだりしたのに、という戸惑いが混じりはじめた。たしかに焦らしすぎて盛大に揉めたときのような殊勝なセリフまで飛び出している。常ならば誰にも媚びることのない恋人が、自分への愛と欲だけではしたなく『獄専用』のおまんこで縋りついてくるのだ。ぷにぷにとした尻できんたまを優しくこね、下から上へ、子種をほしがって、ぷりゅぷりゅのおまんこできゅっきゅとちんぽを搾りあげる。嫌なわけも良くないわけもない。専用を謳うだけあるおまんこは、本当は性器ではないなんて信じ難いくらい心地いい。
いくら自分だけの恋人が、自分にしか見れず、知ることのない恋人がかわいくてもこれ以上の意地悪はかわいそうで、いい加減に射精欲も限界だった。最後が本音だろうと責められたら、こちらとて全てお前だからなのだとお返ししたい。天井知らずに高まっていく情と欲が、知らなかったものまで引きずり出して生み出していく。純粋な愛おしさがこんなにも獰猛さを孕むことがあるなんて知らなかった。縛りつけて暴きたてて奪いさってしまいたい、何もかもを——そんなことをするには自分以外にも愛されて大事にされている恋人だ。だからせめて、獄にだけ、と捧げられたものをそうしている。お守りめいた飾りの失せた裸の耳は、よるべのない恋人そのもののようで胸が悪い期待でざわめいた。
「俺専用のおまんこ、気持ちいいよ」
なんの熱でか真っ赤な耳にささやきながら乳首とおまんこをかわいがる。はしたない尖りをくりくりと指の腹で撫でるたび、おまんこがきゅんきゅんと跳ねるのが辛い。不安げな目をとろとろにしてよかった、とつぶやくいたいけさが愛らしい。あまり幼げな風情をされると、また意地悪が首をもたげてしまう。
「……でも、俺に生中出しされないとイケないのはただの専用おまんこじゃないよなぁ?」
「せ、そぅの……ぉ、まんこはぁ……ひとやにいっぱい、きもちぃこと、教えてもらって……えっちになったから……ひとやせんようの、えっちなおまんこ……?」
わからない、と言いたげに見つめる金色はますます幼い。こんなにまでしてしまったのははじめてで、だんだんこちらまでどぎまぎしてきた。焦らして意地悪をしすぎたか。自分で育てた花が想像以上の大輪となって咲き誇った悦びに体が自然と動いた。
「正解だ……っ!」
「へ、ぁンッ……! ぁ、うぁあああ……っおまんこ……っえっちなおまんこ、いく……っいくかりゃ……っゃあ……っ」
十分すぎるほど耕され、すでに一度種をまかれ、やわやわとろとろになったおまんこは、焦らす代わりに自らも耐え、がちがちに硬くふくれあがったちんぽのたった一突きでイッてしまう。自ら認めたいやらしく濡れてうねるナカは、ほとんど子種じみた先走りで余計にぬちぬちぬとぬととして、ちんぽを甘やかす。より隙間なくぴっちりと交わり合い、射精を押しとどめたせいで痛々しいほど硬いちんぽを解き解そうと蠕動しながら包み込んだ。
「ふぁ……っすごぃ、しゅ、ごぃの……! ちんぽでごりごりってぇ、されりゅと、それらけで……もぉ……っ」
「えっちなおまんこイッちゃう、か?」
「そ、ぅ……っ、そ、らの……っ、まら、たねつけしゃれて、にゃいのにぃ……っ、また、まらぃくっ、いっひゃう……ぉまんこえちだかりゃ……、ひとゃのちんぽきもちぃから……ぁ……っ」
完全にやりすぎた。後が怖いくらいにブッ飛ばしてしまった恋人はえっちに躾けすぎたおまんこに、ただちんぽが居座っているだけでひんひんとなきながら達している。そしておまんこの快感が強すぎてか頭から抜け落ちているが、ずっとかわいがっている乳首でもおまんこは極めているのだ。その証拠にこりこりに尖りきったさきっぽは、休む間も与えずに撫でさすり続けて元のやわらかさを忘れてしまった。たとえこのまぐわいが終わっても、ぷっくりと腫れて戻らないだろう。おまんこ——と自ら言ってしまった尻とて、当分は甘くうずいて僧籍の身を苛むはずだ。荘厳で清らかな寺の片隅で、いやらしくなるほどにいとけなくなる恋人が、荒淫の残滓ではしたなく匂い立つ姿を想像するとたまらない。
「お坊さんがこぉんなちんぽ好きの、それもおまんこ生中だぁい好きなんて、とんだ罰当たりだなぁ……!」
「ゆぅな……っ、らめなのに、えっちなの、らめなのにぃ……! ひとゃらから……っ、ひとゃが、せ、そのおまんこ……えっちなの、すきだて、ゆから……っ、せそ、も、ひとや、すきれ、ひとやのちんぽ、きもちぃく、したいかりゃ、あっ! ゃう……っな、れ、なん、れぇっ……ぉく、ほじんにゃぁあ……っ」
「なんでじゃねえんだよ!」
かわいいかわいい天邪鬼がついにちんぽに屈して、もう何もかもつまびらかにしてしまう。聞いている方も恥ずかしくなる告白に、乳首をぎゅぅっと強くつまんでてっぺんの小さなくぼみをほじってやった。同時におまんこも一番奥の、一度種をぶちまけて擦りつけた場所をぐりぐりとえぐってやる。かわいがられ続けた性感帯はいよいよ熟れきって、ほんのひと掘りで乱れてしまう。
なんで、じゃない。自分で言っていただろう。俺だってお前だからだ。こんなめちゃくちゃになって、それでも萎えるどころかたかぶるばかりで、止めることができない。ぁう、ゃ、らめ、いく……とたどたどしく喘ぐくちびるのさらに奥、真珠色の犬歯に常の鋭さはなく、食んだらそのまま折れそうなほどやわく見える。
「ひぉゃ……ぁっ、も、むり……、せそ、も、ぃきたいぃ……っ、えっちなおまんこ……っ、もっかぃ、ちんぽじるだひていかせてぇ……! おまんこ、ちんぽでぃっぱいほじって……っ、いっぱいびゅぅってして……っ、ひとゃのちんぽせんよぉの、えっちなおまんこにして……ぇっ!」
今更ながらここは寺の風呂場で、一般家庭に比べれば広い脱衣所があるが防音などはない。身動ぎ一つも快感に繋がるからか大人しいものの、ぱちゃぱちゃじゃぶじゃぶと風呂に入ってるには妙な水音と声は消しきれないのだ。風呂を借りると言ってからだいぶ時間が経っている。あるていど察されているとしても、いい加減、誰か来てもおかしくない。こんなはしたないセリフを聞くのも聞かれるのもいたたまれないだろう。罪悪感と親切心と、独占欲で、だして、いかせて、とおねだりを続けるくちびるをふさいだ。
「んっ……! んぅ……っふ、ぅン……」
呂律の回らない舌はどこか甘く、くったりとしてされるがままになっている。勢い余ってかちん、とぶつかった歯はやわくなどなかったが、舌で慰撫するとひくひくとふるえた。もはや神経の通う場所は余さず淫らに染まってしまったのかと思うくらい、小さな咥内への余裕のない愛撫でさえ敏感に受け止める。勃起したままぷるぷるといやらしいおもらしをこぼすちんちんが、乳首とおまんこ以外への刺激で反応していたから言い逃れはできない。もっとも達者な口はふさいでしまっているのだが。
かわいそうに、いたいけな恋人はついに快楽の発散方法を絶頂以外でなくしてしまった。互いの限界を感じ、咥内を暴いて舌先でかわいがり、ぽってりとした乳首を搾るようにしごき、おまんこを強く突き上げると、ほとんど閉じた目がぎゅっとつむられ、足がざぶ、と水面を切る。
口をふさいでよかった。きっととてつもなく淫らで、そのくせかわいらしくてたまらない声ではしたなく絶頂を宣言しただろう舌の根をつかまえてきゅ、と締め上げる。察しのいい恋人だ、それだけでおまんこも意識的に下から上へとちんぽを絞り上げ、一番感じやすいやわな場所へ、ぶりんとふくれたさきっぽを誘導した。
限界まで硬くなったちんぽをしゃぶる肉壁のむちむちみちみちとしたやわさに、子種を堰き止めて力むのをやめる。とたんに襲いかかる専用とうたわれたまんこのやわさ、あつさ、ここちよさに、きんたまがぐん、と上向いた。
様子が変わったのに怯えて引く腰を追いかけ、ぐらぐらと煮えたぎるようなきんたまを尻たぶにぶつけてナカをくじる。ダメ押しに乳首のさきっぽをぎゅぅぅ、と強くつねると、ふ、と息を飲んで崩れ落ちた。自重でぶちゅんっ! と貫かれたのが、一番やわで敏感な、子種をかけてイカせてほしい場所だったのは日頃の行いだろう。一瞬、見開かれた目が驚いたように点となり、その後どろんととけてまぶたに覆われるイキ顔はそれはそれはかわいらしく、たまらずくちびるを吸いながら貯めた子種を解放した。
びゅうっ! びゅるるるるっ! びゅうぅぅぅぅ……っ! と勢いを落とさぬまま注ぎこまれる子種を、えっちな専用おまんこはきゅんきゅんきゅうきゅうと飲み下す。さきっぽの子種口と交わる秘奥は、二度もねっとりと濃厚な精子を浴びているのに、なおもおかわりをねだってちゅぽちゅぽとしゃぶりついて離さず、太茎をむちゅぅ……と愛撫する肉壁も、きんたまから根こそぎ搾りとろうとしごくのをやめない。舌と喉奥がひくん、ひくん、と跳ね、うっとりと閉じたまなじりからは雫が伝い落ちる。
ちゅぽぉ、と貪りふさいでいたくちびるを離すと、はぁ……と熱い吐息がこぼれ、つぅ、と細い糸のような唾が別たれたはずのくちびるを繋いだ。半開きの口から覗く舌が鮮やかに赤く、てらてらと光る。そろそろと開かれ、うるむ金色と八の字に歪んだ眉はどうしようもなく幼いのに、小さな口が不釣り合いになまめかしい。
「ひぉゃすき……」
もう一度くちびるを奪って、おしゃべりできなくしてしまおうとしていたのを止められた。色っぽいくちびると舌が紡ぐにはなんていたいけな告白だろう。いつだって突き詰めれば恋人はこれだけだ。自分に向けられる感情も、行為も、根っこにあるのは純粋無垢な混じり気のない好意だけ。むしゃぶりつきたくなるような色香を放つようになった恋人が、どこか清廉で幼いままなのはそのせいかもしれない。
「俺も好きだよ」
すぐに答えて、ちゅ、ちゅ、と触れるだけのくちづけに変更すると、嬉しそうに笑った。花がほころんでもこんなに心を揺さぶられることはない。やっぱり花びらめいたくちびるを奪えばよかった。かわいい、いとおしい、あいらしい、恋人を例える言葉を聞いた他人が顔をしかめても知ったことか。獄だけに許された空却の全てを他人にわけ与えることはもしもですらありえない。
「ひっ、ひとゃ、まて、まてって……!」
「待てない」
ぐ、と腹の中で三度目の膨張を果たしたのに、焦った声で止められた。それはまあ、そうだろう。さすがにそろそろ様子見の人が来そうではあるし、換気をつけていてなお熱い。湯船だってお互いの体液でとんでもない状態だ。
「風呂桶も、俺も、お前も、後片付けせにゃいかんだろう?」
「じゃ、ぬけよ……っ」
「身体洗ったら抜いてやる」
今度は俺がお前を流してやる、と言えば、失礼にもひ、と引きつった声を上げられた。なんでだか全然わからないが、恋人を担いで風呂から出るべく、つまんでいた乳首をぴん、と弾いて手を離す。びくん、と身体をふるわせ、喘ぎを噛み殺した恋人は、恨めしげにしていたけれど綺麗な金色はすっかり続きを期待していた。
獄くんを巻き込むんじゃあない、と渋い顔をした父親に粛々と説教をされたのは、洗い場で三回目と後始末を終え、過ぎた快感で意識を飛ばし、ひんやりとした布団の中で目覚めてすぐだった。
なんでも大変申し訳ない、とスッキリツヤツヤとした肌艶と反比例してドッと顔色悪く頭を下げるのが哀れでならなかったらしい。もったいないくらい立派な青年なのにお前が絡むと自分に謝ってばかりいる、と説教をはじめるのを布団をかぶってへぇへぇと生返事で聞き流す。
共同生活をおくっている身の上で共有スペースを私情、それもいやらしいことのために占有するのはよくなかったと反省している。それについては、だ。誘ったのは空却でも、乗ってきたのも、誘った以上に盛り上がったのも獄だ。巻き込んだとは人聞きが悪い。こういうのは共犯というのが正しい。
罪の道に引きずり込んだのは空却でも、逆らわなかった獄に非がないのか。あやまたぬように導くのが僧侶としての務めだとしても、この恋と愛が空却と獄の最大のあやまちで罪なのだ。心を捧げるに足るものに遭い難い世で、出遭って惹かれて愛してしまったことがあやまちで、許されぬなら、現世にいくらの価値があるものか。
「ちゃんと聞かんか馬鹿者!」
「起きぬけにうるせぇんだよクソ親父!」
だるい体を起こしてあたりを見渡すと見慣れた自室で、恋人の姿はない。いたのなら気配があるからわかっていたことではあるが。
「獄は」
「お前がぐうすか寝てる間に風呂場の掃除までやってくれたから客間で休んでもらっとるわ!」
「ほーか」
帰っていないとは思ったけれど、まさか掃除をしているとは思わなかった。いや、するか。いつも獄の家でセックスをした後はだいたい今日みたいになる。気をやって、眠り落ちて、目を覚まして、すっかりぴかぴかになった身体と部屋に感心するのだ。染みついた習慣なのか罪悪感か、どちらでも、どちらともでも同じことだろう。
「……休んでほしいと頼まないと、いつまでもここから離れようとしなかったんだぞ」
「へぇ……」
起き上がれるなら会いに行きなさい、と促された。言外に見抜かれた幼稚な寂しさは、きっとかたわらを離れまいとした恋人も同じものを抱えている。早々に腹を括ったらしき父親の深いため息にこめられているのは諦観だけではない。
「んじゃま、次からはもっと上手くヤるわ!」
がばりと布団から飛び出して、部屋に残された父親に宣言する。そうではない、待ちなさい空却、と叫ぶのを無視して恋人が待つ客間へと走った。
そうして開口一番、ええかっこしいでムッツリの恋人に、あのビキニをどうしたのかを追求して一悶着起こすことになる。答えは黙秘するのだけれども、二回目があったとは言っておく。
2022/10/16
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