半永久求愛給餌
恋人はそれはもうご立派な頭脳の持ち主で、こちらがサボりサボり九年ほど通った学校というものに、さらに追加でおんなじくらいいたらしい。
信じ難いほどの功績は、ほんのわずかなひらめきが消し飛ぶような凄まじい努力と根性で生み出されたと聞いている。ついでにそれを嘲笑うように、頭のてっぺんからつま先までひらめきだけで出来た友人がいることも。
何が言いたいかといえば恋人は世間一般からすればとんでもなく頭が良いということだ。それはつまり世間一般外――恋人の恋人――からすればちょっと馬鹿ということである。
「お前は勝手に家に来て、勝手に最適な状態で待機して、勝手に俺のご褒美になってくれるな……と思った」
何をぬかすかとため息をこぼすと、馬鹿な男は物申そうと開きかけた口を良い子に閉じた。
『勝手に』とはまるでこちらに意思がないかのようにのたまうものだ。
『ご褒美』は互いの共に過ごしたいと望む確固たる意志があってこそ生まれている。
自分ばかり愛されているとでも言いたげな阿呆が賢いものか。
それでも沈黙を選べるていどには智慧がある良い子には、お望みどおり一方的な『ご褒美』をあげた。
ニヤけたくちびるはいつだって、思ったよりもやわらかい。
2024/10/25
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