お前のせいだと囁く閨
空却が成人向けコーナーに入れる年齢だと理解はしていても納得はしていないらしいカレシは、隠し持ったアダルトグッズの存在を知らない。
最中にカレシが揶揄うように声がでかいと言うから、丸くなって枕を噛み締めて尻の穴をほぐし、馬鹿みたいな名前の性器を模した玩具をねじ込み、腹と尻にぐ、と力を入れる。
力一杯に出し入れしたくとも喘ぎ声も潤滑剤でほぐす音も我慢している状況でできるわけもない。指で届く浅瀬のしこりの手前までをほぐし、そのあとにねじ込んだ玩具でしこりをゆっくりと擦り潰す。
声を上げぬよう、音を立てぬよう、静かに、ゆっくりと。夜風や家鳴り、車のエンジン音、ひそやかな話し声にまぎれるように殺し損ねた吐息をこぼし、甘えるような水音を響かせる。
馬鹿みたいな名前の玩具は、馬鹿みたいに大きい。だからわざと全部入れずに尻からぶらんと垂らしていて、ちょっと尻を下げれば中にぐ、と押し込められるようにしていた。
ず、ちゅ、とくぐもった高音が他の何にもまぎれないですると、びく、と反射的に体が震える。隣の部屋の父親は一度寝ると滅多に起きないし、他の人間だって同じようなものだ。大丈夫。バレていない。バレたとしても、カレシとヤッてるのはバレているから今更だ。
そう言い聞かせてしこりを潰すと、もどかしくて、でも閉じた目の奥がばちばちと弾けるように気持ちいい。自然と息を止めてしまい、鼻からふぅぅ、と熱い空気がもれた。
ゆっくり、何度も、息をひそめ、静かに、腹の奥、尻の中のしこりを擦り続けると、撫で続けて膨れ上がったしこりが限界を迎えて、爆発する。
噛み締めた枕はべちょべちょで、股間に挟んだタオルもぐちゃぐちゃで、閉じた目からあふれた涙が頬を濡らす。尻の中のしこりがもっともっとと玩具を食い締めて、寂しい寂しいと腹の奥がわなないた。
忙しいカレシが大勝利の報告をする夜、餌をやらなかった魚の有様を知ったらどんな面を拝めるのか。く、と噛み殺した笑いが真っ暗い部屋を揺らす。
それと、そのあとが楽しみで、ぎゅう、と尻に居座る玩具を締めつけた。
2024/11/17
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