もしも、リョーマが合宿に来たら

テニスの王子様

基礎練にて皆がランニングに行ってる間、マネージャーたちはドリンク作り、タオル、ボールの用意、ネットの整備と忙しく動き回っていた。

「タオルは各校準備したし、コートの整備も終わったし、皆が来るまでまだ時間あるね」

「そうね〜。この時間はちょっと暇よね」

楓が話し掛けると、ぐんと紫は腕を伸ばしながら答えた。

「あれ、彩香は?」

「あぁ、タオル干し終えたから籠置いて来るって言ってたからもうすぐ来るんじゃないかな」

「……ならいいけど」


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「よいしょ、と」

洗濯場に籠を戻し、彩香は高くなる太陽に手をかざした。

「ふ〜、みんなランニングなんて大変だな〜」

そんなことを考えていると、ベンチに腰を掛けた。
ランニング始めたばかりだから、皆が戻るのはまだ時間がある。
慣れないマネージャー業に少し疲れたのかもしれない。
座っていると、誰かがザッと前に立つ気配があり、彩香は顔を上げた。
そこには帽子を被った見覚えのある人物がいた。

「……彩姉、こんなとこで何してんの?」

「リョーくん!? なんで、アメリカじゃ…?」

「先輩たちが心配でね」

クイッと帽子を深く被りながら、そう話すリョーマに彩香は微笑した。
トスンと隣に座り、ふあぁと欠伸をするリョーマに彩香は声をかけた。

「相変わらず、優しいのね。リョーくん」

「……」

「……眠いの?」

「ちょっと……時差もあるし」

「そっか。じゃあ」

「ちょっ…!?」

グイッと腕を引っ張られ、リョーマは焦るがポスッと柔らかい感触が頬に当たる。

「じゃあ、少し寝るといいよ。国光たちは今ランニング中だし」

「……でも」

「大丈夫。私が寝るように言ったんだから」

「……うん、じゃあ、寝る……」

そういって眠気に負けたのか、リョーマは彩香の膝枕で眠り始めた。
まもなく、すぅすぅと寝息をたてるリョーマの頭を撫で、彩香は「おかえり」と微笑んだのだった。


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ランニングをして1、2年生を鍛えるというのに、3年レギュラーの主だった者たちが先頭をきっていた。
先頭グループにいるのは手塚、跡部、幸村、真田、白石、それに遠山もいる。
ふと、走っていた遠山がいきなり大声を上げた。

「ああーっ! コシマエやっ!」

「金ちゃん、いきなり何言うてんのや。越前くんはアメリカに行っとって、こないとこ居るわけないやん」

「ええ〜! だって白石、あそこ見てみぃ! マネージャーさんに膝枕されとんの、絶対にコシマエやで!」

遠山の発言にどれ、と白石が手をかざし見れば、聞いていた他の奴らも遠山が指差す方を見た。
真っ先に気付いたのはやはり手塚というべきだろう。

「越前……と彩香…?」

「アアーン?」

「たっ、たるんどるっ!」

「……へぇ…」

見れば、遠山くんの言う通り、倉橋さんとあのボウヤがベンチにいた。
直ぐにでも駆け付けてやろうかと思いながらも、まずは先にマラソンを終わらせてしまうことにした。
手塚も同じだったらしく、先に行ったのを見て俺たちも後を追った。
そして――、ゴールした俺たちは二人に近づいた。
足音に気付いたのか、倉橋さんが顔を上げた。

「……あれ? もう走り終わったの?」

「ああ」

「やだ! ごめん、私…」

「そんなことよりも「なんで越前くんがここにいるんだい?」……」

手塚の言葉に倉橋さんが謝るがそれよりも、なんであのボウヤが倉橋に膝枕をしてもらっているのかなぁ?
フフ…と笑うと真田が「…ゆ、幸村……?」と声をかけてきたが無視だ。

「……なんだか、時差ボケみたい。凄く眠たそうにしてたから、寝ていいよって言っちゃったの……ごめんなさい…」

ショボンとする倉橋さんに「君は悪くないよ」と伝えるが、困ったように笑う彼女にどうしようかと思う。
ああ、怒ってるのは君にじゃなくて……と思っていると傍らにいた手塚が声をかけた。

「……越前、起きているだろう」

「え? リョーくん?」

「……久しぶりっス、部長」

「来るなら連絡を寄越せ。後、起きろ」

「ちぇっ……彩姉の膝、気持ち良かったのに」

そう言って、こちらを見て言うボウヤ。
フフフフフ……それは何か挑発してるのかい?
今度こそ、完膚なきまでに五感を奪ってやろうか?

しばらくの間、幸村とリョーマは火花を散らしていたのだった。
因みに手塚は頭を押さえ、真田は顔を真っ青にし、白石は遠山を連れてその場から避難。跡部も逃げ出していた。



END



なんとなくで書いた話。
あまりにも駄文で破棄、とりあえず書きたかったのはリョーマがヒロインに膝枕され、幸村か不二に見られながらも挑発する話(笑)


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