見守る人-U-
……ムウ
あれから…もう5年が過ぎたわ
貴方がAAを守ってくれて…
キラ君達が戦いを終らせてくれて……
あっという間の5年だったわ。
貴方の子供ももうすぐ5才になるの……
早いものでしょう……
マリューは飾りだけのムウの墓の前にしゃがみ込んでいた。
陽の光を浴びて輝く海が見える丘の上。
ここには、一緒に闘った者達の魂が眠る場所
ムウ……貴方のも…。
今日は、何年かぶりにキラ君達に会うのよ。
…この前会ったのはいつだったかしら…
……子供が産まれた時はみんなして付き添ってくれたのよ。
『きょうだいが出来た』って、みんな喜んでいたわ。
ミリィやカガリさん達なんて大はしゃぎして取り合
いしながら抱っこしたり……でも…貴方の予想当たったわね……。
『う〜ん、俺は女の子の方がいいなぁ〜……あーでも男の子も捨てがたい…』
『……何を言っているの?ムウ』
『んー?マリューとの初めての子の性別』
『…………何言っているのよ…』
『なんでー?重要な事じゃないか?女の子のだったら嫁にはやれんなっ!!男の子だったら一緒にスポーツとか出来そうだし……そうだ!!マリュー、双子産んでくれっ!!そうすればっっ…』
──ガツッ!
『…てぇ……何するんだよー』
『そう簡単に双子なんて産めますかっ!?』
『あっ、そんなの分かんないぜぇー俺のテクニックなら……』
ゴツッ!!
『……っ…痛……』
『セクハラ!!』
『……そうかぁ〜?』
『そうなの!!』
『大丈夫、俺が双子って言ったら双子なんだ!!』
そう言っては、笑っていた貴方。……まさか、本当に双子なんて……。
私は、思いもよらなかったわよ。…でも、喜びは2倍だったわ。
「ママ──!!」
甲高い声が聞こえマリューは振り向くと、そこにはヨチヨチ歩く赤ちゃん二人を連れたマリューの子供二人と、青年に成長したキラとアスラン、女性に変わったラクスとカガリ。
「マリューさん」
「久しぶりね、キラ君、ラクスさん、アスラン君、カガリさん」
マリューは目を細めて嬉しそうに微笑んだ。
「お久しぶりですわ、マリュー様」
ラクスは微笑み、挨拶した。
「「ママー、赤ちゃんこんなにおっきくなったよ〜」」
双子のカノンとマリアがマリューに向かって言うと、マリューは笑いながら赤ちゃんの頭を撫でてキラたちを見た。
「そうね、可愛いわね。…ホント大きくなったわね」
「もうすぐ2才になりますからね」
「早いものね…」
「いえ、カノンくんとマリアちゃんこそこんなに大きくなってるなんて、びっくりですよ」
「もう、5年ですもの…あれから…」
「…そうですね……」
ふと皆が静まり、石碑を眺めた。──あれから5年
早いような長いような月日が経った。
大きい戦争は終わったとはいえ、ナチュラルとコーディネーターの溝は深まったままだ。
まだ所々ではテロが相次いで起こっている。
キラ達は、それを抑える為、今も戦っている。
マリューもまた戦う。
出来る事をする為…
子供たちの未来の為に…
自分に出来る事を…
「……ママ?」
カノンがマリューを見上げ、首を傾げる。
はっ、としてマリューは下を見る。マリアは不思議そうに大人たちを見ると、笑いながら
「ママ?お時間いいの?ミリィちゃんとこに行くんでしょ?」
「…そうだったわね。そろそろ行きましょうか?」
マリューはキラ達を見て聞くとキラ達は頷き
「そうですね。さっ、おいで」
「あ〜…パンパ…♪」
そういうとキラとアスランは幼子を抱き上げた。
ラクスとカガリは、にこりと笑うと
「楽しみですわね、ミリィさん達のお子さま。きっと可愛らしいですわね♪」
「……ミリィに似てたらな」
「……カガリ…」
キラはカガリを見て呟くが、アスランもまた苦笑いしながら
「あのディアッカの喜ぶ顔が目に浮かぶな…」
「…アスランまで…」
マリューは、ふふっと笑うとカノンとマリアの手を取り
「じゃ、行きましょうね」
「「うん、ママ」」
と促すと、キラ達も丘を下り始めた。
マリューはもう一度、石碑に目をやるといつのまにか陽が西に傾き、美しい夕焼けをつくっていた。
END
あとがき
お墓ネタパート2でした。
これは随分前に書いたらしく、かなり前のノートになぐり書きしてありました(笑)
いきなり5年経ってますよ!!
しかも双子産んでますよ、マリューさん。
話の中では、キララク、アスカガはすでに夫婦で2才(だいたい1才半)になる子供もいるらしい(笑)
そしてディアミリにも子供が産まれたらしい(笑)
久々に会う事になり(ディアミリの子供を見に行く)墓参りもかねて石碑にて待ち合わせらしいです。
キラ、カガリも墓参りする用事があったという設定らしい(自分で書いておいて忘れてます)
こんな分からない話を読んで下さってありがとうございましたm(__)m
'03/11
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