ムウの儚い夢物語

GUNDAM SEED

とある街のとある高級マンション。
そこに、今日もパイロット教官のムウ・ラ・フラガは仕事を終え、愛する妻の元へ帰ってきた。

──ガチャリ

「ただいま〜v今帰ったよ〜」

「お帰りなさい。あなた」

声をかけると、部屋の奥からパタパタと走る音と共に愛する妻、マリューが出迎えた。
つい最近結婚した彼らは、新婚ホヤホヤだった。
マリューは、ムウの鞄を持つと微笑んだ。

「今日は、お仕事どうでした?」

「ん〜なかなかいいルーキーが入ったよ。ところでマリュー」

ムウが話し掛けると、可愛らしく首を傾け見上げてきた。

「はい?」

「今日の晩メシは何?」

「あら、それは出来てからのお楽しみですよ。先にお風呂入って下さい」

マリューはウィンクすると、着替えを渡しキッチンに戻っていった。

(う〜ん、やっぱり一緒には入ってくれないか…照れ屋さんだからなぁ〜マリューは)

そんなコトを思いつつ、バスルームへ向かった。



──チャポン…

一日の疲れを落とすには、やっぱり風呂だよなぁ〜…なんて考えてるとドアに人影が…。

「お背中流しましょうか?あ・な・た」

突然の妻の声に、ムウは嬉しくてウキウキとドアを開けた。
が、そこにいたのは愛する妻ではなく、宿敵・ラウ・ル・クルーゼだった。

「貴様っ!ラウ・ル・クルーゼ!!なぜ、貴様がっ!?って、マリューはどうしたぁ──!!!!」

怒り狂うムウをよそに、クルーゼは反論した。

「フッ、何を言っている?貴様は、この私と結婚したではないか。さっ、背中を流してやろう」

「なんだとぉ!?俺が貴様なんかと結婚なんかするはずないだろうがっ!!マリューをどこに隠したぁぁ――!!!!」

やれやれと嘆じたクルーゼは、さっと一枚の写真を取出した。

「よく見てみるがいい。これが証拠だ」

そう言われ手渡されたのは、本来ムウとマリューの結婚式の写真のハズが…写っていたのはなぜかムウとラウ。

「分かったか、この戯けがっ!!さっ、背中を流してやろう」

嬉々としてクルーゼはスポンジを取り出した。

「ギャ──!?止めてくれぇぇぇ〜…」






「……佐?少佐?どうなさいました?こんなにうなされて…?」

ハッと目を覚ますと、心配そうにマリューが覗き込んでいた。

「マ、マリュー!無事だったんだね!!」

「はぁ…?」

突然ムウに抱きつかれ、訳のわからない事を言われマリューは混乱した。

「じゃあ、背中流して。一緒にお風呂に入って」

「……何を寝呆けているんですか?フラガ少佐…」


にこやかに話すムウはマリューの言葉を聞き、キョロキョロと部屋を見渡した。

「あれ?俺マリューと結婚したよね?」

「…なっ、何を言っているんですかっ……」

「だって、さっき俺が風呂に入ってたら背中流しに来て…あれって夢?」

「のようですわよ!」

マリューは呆れながら言うと、ムウは残念そうにボソっと呟いた。

「せっかくマリューと一緒にお風呂だったのに…」

それを聞いたマリューは真っ赤になった。

「ひ、人を勝手に夢の中に出さないで下さい!!」

怒鳴り声を上げて、マリューは部屋から出て行ったのでした。
取り残されたムウは毛布をまた被った。

「…そんな、夢くらいで怒らなくてもいいのに……でももう少しで一緒にお風呂……」

再び妄想して、寝転んだ。

「もう一回寝よう!そして今度は、男のロマン☆裸エプロンだっ!!」

変な決心をして眠りにつくムウだった。
おかげで、寝過ごしナタルに叱られたのであった。




END




あとがき

初ギャグでした。
しかし、何をしたくて書いたのかはよく分からないが、この作品でBBSで裸エプロンは男のロマンか?という話題になった(笑)
本当のところ、どうなんだろう?


メール公開:'03/9


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