雨降り雨宿り

GUNDAM SEED

「アスラーン、さっさと帰らないと雨降りそうだぞ?」


生徒会室の窓からカガリは暗くなった空を見ながらアスランに伝える。
二人は、放課後の見回りで残っていたのだ。生徒はもうみんな帰ってしまっている。


「そうか、じゃ今日はもう帰ろう。残ってる生徒はもういないようだしな。」


椅子から立ち、アスランはカガリの荷物を持っていうと


「そうだな、急いだ方がいいかもしれない。」


カガリが返事をした。校外に出て、走っているとゴロゴロと空が唸りをあげている。


「早くしろって!!アスラン!!雨が降るぞ!!」

「わかってる!!」


二人が、叫びながら会話していると、とうとう雨がポツリと落ち、あっという間にザーザー降りになった。
慌ててアスランとカガリは、屋根のある場所に避難した。


「わぁ〜すっごい雨だなぁ〜制服、びしょ濡れだ」


そういういながらカガリは、金髪の頭をふるふると振った。雨の雫がアスランの頬に飛び散る。


「……カーガーリ…」

「あっ、ごめん!!飛んだか?」

「飛んだか?じゃないよ。ほら、タオルでちゃんと拭け。犬みたいな事して…」


アスランからタオルを受け取り、カガリは苦笑いした。


「悪いな、サンキュ。」


カガリが頭を拭いている間、アスランはカガリの制服がびしょ濡れでシャツが透けているのに気付いた。


「……カ、カガリ…」

「ん?どうした?アスラン」

「…あ、あの…し、シャツ透けてる……」

「えっ?………ギャー、み、見るなあぁ〜!!」


カガリは、恥ずかしくなり持っていたタオルでアスランの顔を叩いた。


「うわっ!!止めろっ!!!み、見ないから!!!!」


顔にかぶさったタオルを持ちながらアスランが、いうとカガリはぷいっとそっぽ向いてしまった。


ザーザーザー

雨は益々激しくなるばかりで一向に止む気配がない。二人ともずぶ濡れでこのままでは風邪を引いてしまう。
アスランがそんな風に考えた末、カガリに話しかけた。


「なぁ、カガリ。」

「…なんだ?アスラン」

「雨止む気配ないし、いっその事、家まで走らないか?風邪引くと大変だし」


アスランの言葉に、カガリは笑うと答えた。


「…そうだな。私もそうした方がいいかなって考えていた。じゃあ行くか!?」


そうして、二人は雨の中アスランの家に駆け込んだ。


「ほらっ!!先にシャワー使え!!」

「えぇっ!?いいよ、アスラン家なんだから先にアスランが使えよ、私は大丈夫だから…」

「何を言ってるんだ!!カガリが風邪を引いたら俺は…どう責任をとればいいんだ!?」

「……な、なんで責任取るとかなるんだよ…」


玄関先で二人は、いきなり口論し始めた。


「…だって…だって…カガリは女だし、もしも風邪を引いて死んだらどーするんだっ!?」

「…………アホか?お前は。私がそんな簡単に死ぬかっ!!シャワー、先に使うぞ!!」


アスランの熱意の籠もった言葉にカガリはバカバカしくなり、さっさとタオルをもってシャワールームに入っていった。


―がちゃり


閉まったはずのドアが再び開き、カガリが顔を出した。


「お前っ、覗くなよ!!」

「な、ななな、何言ってるんだ!!そんな事するはずないだろ!!」


アスランの真っ赤な顔をみて、カガリは笑うと鍵を締めた。アスランは、その場に座り込み俯せになった。


「あーーー、くそっ!!」

アスランの脳裏には、先程雨に濡れたカガリの透けたシャツが焼き付いていて、そんな事に赤くなる自分を悔しがっていた。




END


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