Wedding Panic
麗らかな日曜日
海が一望できる丘の上の教会ではムウとマリューの結婚式が行なわれる。
といっても結婚してから1年半が過ぎてからの結婚式なのだ。
招待されたのは、ごく親しい人たちばかりで、緑に囲まれた教会の外では、人々が集まり談笑していた。
受付席には、ディアッカとミリアリアが座っていた。
タキシードを着たムウは、エリスを抱っこして二人の元にやってきた。
「よう、二人とも。今日は悪いな…面倒な事頼んでしまって…」
「いいんですよ。ムウさん♪ところでマリューさんは?」
ミリアリアがエリスの頭を撫でながら聞くと
「奥さんは控え室でメイクとかしてるよ。なぁ?エリス〜」
ママとお揃いのドレスを身につけたエリスを見て、ムウはニヤニヤ笑いながら愛娘を見た。
「あいっ!ミィちゃ」
エリスは、ミリアリアがつけているルージュが気になったのか手を伸ばした。がムウはエリスを捕まえ抱き上げた。
「うぉっとと、エリス!せっかくキレイキレイになったんだから、おいたはダメだぞぅ〜」
「ぶーー!!」
戯れていると、アスランとカガリが近づいて来た。
「あ――っ、キャガリたん…だー♪」
「よぅ、フラガ、そしてエリスちゃん」
「今日はおめでとうございます」
「おぅ、二人ともありがとうな♪ほら、エリス、カガリ嬢ちゃんだぞ」
「うっきゃー♪」
じたばたするエリスを抱えるとムウは、笑いながら
「すっかり、嬢ちゃんが気に入ったのかうるさい位なんだよな」
「なんか、嬉しいよなぁ〜それって♪」
ムウからエリスを抱き取ると、カガリは笑いながらエリスのほっぺをつっついた。が、急にエリスは腕の中でじたばたし始めた。
「あーー、だぁ〜」
「?!な、なんだ?どうしたっ!?」
エリスが手を伸ばす方向を見ると、こちらに向かってキラとラクスが歩いてきた。
「ムウさん♪」
キラが手を上げてくると、ムウはイヤ〜な顔をした。
その理由は
「あぅ〜、ラぁぁ〜☆」
エリスはカガリの腕からなんとか抜け出してキラの元へ行きたいらしく、暴れ始めた。
「うわっ…ちょっ、エリスちゃん!?」
カガリがエリスの力に負けそうになり、困り果てていると横からキラがひょいとエリスを抱っこした。
「うきゃー、ラぁぁ〜!」
小さな手でキラの顔をペタペタ触っていた。
「あはは、エリスちゃんくすぐったいよ〜」
「キャー!」
なにやらキラがお気に入りのエリスだが、それを見つめる冷たい目線があった。
ムウは手を差し出した。
「さっ、エリス。そろそろ準備が終わるからあっちに行こうかぁ〜」
その顔は笑っているが、目は笑っていなかった。
しかし、エリスはキラにぎゅっとしがみついた。
「やぁ〜〜」
「エリス…?さぁ〜」
「エリスちゃん…?」
キラがエリスを見ると見上げてくる……が、ちゅっ!とリップ音。
「「「「……………あ…」」」」
「………………え?」
「あぁ〜」
呆然とするカガリ、アスラン、ミリアリア、ディアッカ、キラ。
嬉しそうにキャッキャッとはしゃぐエリス。そして……
「〜〜〜〜〜キィィィラァァァァ」
憤慨するムウ。
キッとキラを見ると凄い形相になった。
「聖なる教会でその行為…許されると思っているか…なぁ、キラ?」
「…ム、ムウさん……」
じりじりと近づいてくるムウにキラは後退りした。がその直後、キラはエリスを抱っこしたまま走りだした。
「ムウさんっ顔怖いぃぃぃ〜〜!!」
「待ちやがれっ!!エリスはまだやらんっ!!おらぁぁぁ〜」
「キャー!キャッキャッ!!」
はしゃぐエリスを抱いたままのキラをムウは追い掛けはじめた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ざわざわと騒めく教会付近
騒ぎを聞き付け、マリューは純白のウェディングドレスを着たまま出てきた。
そして、目の光景を眩暈が起きた。が、次の瞬間
「ムウぅぅぅぅぅぅ!?何してるんですかぁぁぁ!!」
大声で叫び、ムウとキラはもちろんその場にいた招待客も硬直した。
「まんまぁぁぁ!」
その中で可愛いエリスの声だけが響いた。
その後、無事に式を終えるコトは出来たが、なぜか式を終わった後のムウの顔には赤いあざがあった。
「あらあら、楽しい結婚式でしたわね」
ラクスさん…それ違います。
END
あとがき
やっと書き終えた結婚式ネタ。
書き始めたのは確か……去年の4月だったはず。
何やってんだぁぁぁ!
やっとかよ。はい、すいません。
主人公はエリスちゃんですので、オチはこんなんなってしまいました(笑)
2004/4/13 執筆開始
2005/1/5 完成
2005/1/9 UP
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