GUNDAM SEED


ザラ家からの帰り道。
両親の間でそれぞれと手を繋いでごきげんに歩いていたエリスだったが、足取りが段々と重くなり顔をしかめ始めた。


「あーぅー」

「どうした、エリス?」

「パパぁ〜だっこぉ〜」


大人と子供の距離感は全然違う。この小さな足での限度はたかが知れるだろう。
泣きそうな顔で見上げてくる娘に思わず笑みが零れる。
ムウはエリスの頭を撫でてやりながら、しゃがんで手を差し伸べた。


「疲れちゃったか?ほら、おいで」

「はぁ〜い……きゃあい〜〜」


エリスは父親にむぎゅっとしがみつく。そのままムウが立つと


「わぁ〜!ママとおんなじぃ」


目線が同じ高さになった母親に手を伸ばし、足をパタパタと動かして体全体で喜びを表現する。
マリューはそんな光景に微笑みながら、娘の柔らかい髪を梳いてやった。


「あらあら、本当ねv甘えん坊さん」

「えへ〜〜」


ほのぼのした団欒風景だったが、エリスの一言で空気が一変した。


「ねぇ?なぁんでおうちには、あかちゃぁいないのぉ?」

「「…え!?な、何でって…」」

「エリス、おねちゃになりたぁい」


しばし固まる両親だったが、ムウは考え込んだと思いきや突然叫んだ。


「……そうだ。そうだぁ!!!」

「ど、どうしたのムウ?」

「パパぁ?」


マリューとエリスはそっくりな目をパチパチさせながら、一家の大黒柱を見つめた。


「そうだよ!!沢山子供がいればいいんだ!!そうすれば淋しくなんか……!!」


ふふふ…と怪しく笑い始めたムウに、マリューは何故か嫌な予感が込み上げてくる。


「ム、ムウ?」

「マリュー!!子供作ろう!!」

「はいぃっ!?」


嫌な予感的中。だがムウは腕の中の愛娘の頬にキスをし、笑顔で頬摺りをし始めた。

「任せておけエリス!!パパがうま〜くヒットさせてやるからな!!」

「?? う?ひっちょぉ?なぁにそれ?ねぇママぁ〜〜?」

「な、なんてこと言うのぉぉぉぉぉぉ!!!」



まだ続く


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