Call panic
休みの日の昼下がりに、リビングでのんびりとしていたザラ家の面々。
積木を一つ積んでははしゃぎ、また積んでははしゃいでいるナンナを見つめながら、アスランが呟いた。
「…あ〜あι早く『パパ』って呼んで欲しいなぁ〜」
アスランの隣に座るカガリは、半眼で娘バカの夫に溜息をついた。
「仕方ないだろι今は『あー』とか『だぁー』とか…そんなもんだろ?」
窘めるように言うカガリの言葉に、アスランは子供みたいに駄々をこねだす。
「だって…ムウさんが羨ましいんだよっ!エリスちゃんが『パパ』って呼んでて…」
「エリスちゃんとナンナの年の差を考えろ!まったく馬鹿ばっか言って!」
もう付き合ってられない、とカガリはナンナの元に行こうとするが…
「やっぱり一番に呼んでもらいたいよなぁ…」
アスランの呟きに足を止めた。
「(ムカ)そんなわけないだろ?『ママ』が先に決まってる!いつも一緒にいるしな」
「(カチンッ)そんなこと無いぞ?ナンナはパパっ子だしな」
睨み合う夫婦の間に火花が散る。夫が娘バカなら、妻も負けず劣らず娘バカなのだ。
アスランがナンナの元に駆け寄り笑顔を向けた。ナンナも近づいてきた父親に笑顔を返す。
「あ〜?」
「ナンナぁ〜、『パパ』だぞぉ〜vV『パ・パ』、言えるかぁ〜?vVって、うわっ!?」
カガリはアスランを突き飛ばし、ナンナの前に躍り出た。
「ナンナぁ〜、『ママ』だぞぉ〜vVこんな奴よりママだよなぁ〜vV」
「あー!このっカガリ!」
「なんだよ!」
ナンナはしばらくの間、騒ぐ両親を訳分からなそうに見上げていたが…
「あーぅー…あぃ!あぃ!」
それぞれの手に積木を手渡した。
「きゃっきゃっ♪」
実に満足そうにぱちぱちと手を叩いている。
何かとてもいいことをしたと思っているらしい。
「え?あ、ああ、ありがと…な」
「あ、ありがとなぁナンナvVでもそうじゃなくて…」
対応出来ないままお礼を言ったその時――
「…ぁ〜りょぉ〜!」
ナンナが何か喋った。
「な、何!?」
「ナ、ナンナ!?どうした!?」
「ぁーろ!ろ!りょ!」
手足をバタつかせながら、何かを一生懸命喋っている。
「…あーろ?」
「…ま、まさか…」
そこに丸い物体が飛びこんできた。
「ハロ!ナンナ〜♪」
「あー!りょー!」
「ア〜ソ〜ボvV」
「あぃ!」
「ハロ、ハロ…!♪」
「うきゃあー!♪」
ぴょんぴょん飛び跳ねていく黄色ハロを、ナンナはハイハイで追い掛けて行った。どうやら今日は鬼ごっこで遊ぶらしい。
無邪気に遊ぶ光景をア然としながら見つめる二人。そしてお互いを見合わせ、苦笑いを零した。
「…ハ…ハロに…」
「…取られた…」
渇いた笑いの後、がっくりと肩を落としていたそうな♪
END
あとがき
はい、親バカです。救いようもない親バカです。
黄色ハロがやっとのこと出番です。ナンナといつも一緒にいるのに、書いてる奴が出すのを忘れてます(ダメじゃんι)
ハロは『自分が見てあげなくちゃ』って感じでナンナを妹のように思ってるけど、実際はどっちもどっちな関係です。こいつも甘えん坊で、アスランとカガリにベッタリです。そこら辺も書けたら書いてみたいですvV
それでは、ここまで読んで下さって、ありがとうございましたm(__)m
皐月
メール公開 '04/9/7
サイトUP '05/2/9
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