Camu Camu Panic

GUNDAM SEED

「痛っ!!ナァンナァ〜」

「マンマァ〜キャッキャッ」

「うぅっ…」


カガリはナンナを叱ろうかと思ったが、いかんせん悪気がない為きゃっきゃっとはしゃぐナンナを見たとたん、叱れなくなってしまった。


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇



ある晩、カガリは昼間の家事、育児に疲れているのかナンナと一緒に寝てしまっていた。アスランはというと、今日は集まりがあったらしくカガリやナンナが寝入ってしまった時刻に帰って来た。

そーっと寝室のドアを開き、寝ている麗しくも愛しい妻と愛くるしい娘の姿を見に来たのだった。

すぅすぅと寝ているナンナをみて、顔がニヤけてしまい愛らしいおでこにただいまのキスをしたのだった。
その行動にナンナは、少し反応するもまた規則正しい呼吸をしていた。
そして、愛妻・カガリにもただいまのキスをしようとゆっくり顔を近付けると、あるモノが目に入った。
パジャマから覗く鎖骨から肩にかけて、朱い鬱血の痣


(ど、どういう事だっ!?)


アスランの顔色は一気に蒼くなっていく。
最近…夜の営みもカガリが疲れただの言ってすっかりご無沙汰である。しかし、みるからにカガリの首筋にある赤い痣は所有印とも取れる印。


(なっ、なななな……!?)


アスランは信じられないような顔をして、冷や汗をダクダク掻き始めた。


ま、まさかっ!カガリが浮気っ!?
いやいや、俺という者がありながら、カガリに限ってそんな訳がっ!!で、では、誰かがカガリを無理矢理………


そんな想像をし、アスランはうっすらと目を細め地の這うような低い声で笑い始めた。


「……くくくくく…」


この俺のマイスィート・ハニーに手を出すなんて、どこのどいつだ!?

あれか!
カガリが一時、知り合ったアフメドとかいう男!?いやいや、あれはとっくに諦めているはず

それじゃ……あいつかっ!?
カガリの親の知り合いが無理矢理に『婚約者』と決めようとしていた…ユウナかっ!?
でも、あれはカガリが嫌がったし、キラがなんか影で脅かし……いや説得して諦めさせたと聞いていたが……
可能性があるならば、奴だが。我が妻の腕力からすれば、余裕で勝てるはず……。



うおぉぉぉぉ!? なんだ〜!? どういう事だ〜〜!?


頭を抱え、ぶんぶんと頭を振った。



   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇



翌朝
アスランはさっぱり眠れず、うーんうーんと唸っていた。



「…んぅ………なんだぁ〜アスラン…」

「っカガリ!」


アスランの唸り声にカガリが目を擦りながら、起き上がった。


「どうしたんだ…アスラン……いつ帰って…」


来たんだ?と続けようとしたが、それは恐ろしい形相の前に口をつぐんだ。
なぜか、頬を引き攣らせジッと見つけてくる夫にカガリは、なにか危機感を感じた。ガシッと掴まれた肩がギリギリと爪が食い込むのか痛い。


「ど、どうしたんだっ! アスラン…夕べ、何かあったのか」

「何か……何かだと…?」

「あ、ああ……またキラかフラガになにか言われたのか……」

「ふっ…ふふふ……」


怪しく笑うアスランにカガリは訝しげに眉を潜めた。が、次の瞬間顔を上げたアスランの表情にうっ!と身を引いた。見ればだ――っと、涙を流していた。


「くぁぐぁーりぃぃぃ〜〜!!」

「な、ななな、なんだっ! どうしたんだっ!? アスラン」

「お…」

「お?」

「俺を捨てないでくれぇぇぇぇ」


「は?」「う〜〜?」


アスランの絶叫によりまだ寝ていたナンナも、むぅと口を尖らせて起きた。


「お、ナンナ、起きたか」



スリスリとカガリの身体に顔を擦りつけて来た。
ナンナを抱っこすると、改めてアスランを見ると絶望というかなんというか分からない恰好をしていた(orz←こんなの)
母娘でジッと見ていると、カガリはどうしたらいいのかと思わずナンナの顔をみた。「あ?」と顔を覗き込む可愛らしい表情になんだか心が洗われる。


「アスラン? 捨てるってなんだよ? 私がアスランを捨てる訳ないだろ?」


ぽんぽんと頭を撫でると、その手をガシッと掴まれた。


「だったら…なんでだ?」

「? なにが?」

「それは誰に付けられたあぁぁぁ〜」


膨大の涙を流し、訴える夫にカガリは尚も分からず首を傾げた。そして、指差された箇所を見ると朱く鬱血していた。


「あぁ、これはナンナにやられたんだ」

「………………………は?」

「だーかーらーナンナにやられたんだ。最近、噛んだり、吸ったりするんだよ。結構痛くて……って、お前、まさか…」


ジロリと睨みつけると、アスランは冷や汗をダラダラと流し始め、視線を右往左往に向かせる。


「…………そうか、私はそんなに信用ならない。という事なんだな」

「あ、カガリ! その、あの…」


言い淀むアスランにカッと目を見開くと、カガリは怒鳴り付けた。


「今すぐ出ていけ―――っ!!」








しばらくの間、アスランはカガリに触れさせて貰えなかった上、姉を疑ったんだ…と怒りに燃える義弟にネチネチと虐められたのはいう迄もない出来事だった。





END



あとがき

ようやく書き上げました。確か、ネタを思いつき書こうと思ったのは去年の春頃だったはず…
何ヶ月掛かって書いているんですかっ!?この人はっ!!(自分自分)

さて、ネタは一部実話です。何度も噛まれたり吸われたり…鬱血しました。
それはもう激しく付けられたキスマークのようで(笑)ちなみに旦那も噛まれてました(笑)


こんなのですが、感想頂けたら幸いです。


2007/01/06
マキ (森川沙耶)


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