朝の出来事

テニスの王子様

今更ながら自己紹介をしたいと思います。
青学1年、野原 梨麻です。なぜ今更自己紹介かって? 学校への道のりでテニス部の人に会ったからです。
リョーマくんの先輩なんですが、とりあえず学校の先輩ということで「おはようございます」と挨拶しました。

「君は越前の……1人なのかい?」

キョロキョロと辺りを見渡すのはリョーマくんを探しているのだろうか?
残念ながら、リョーマくんと下校をすることはあっても登校することはないんです、大石先輩。

「はい……今日は朝練ないんですか?」

「え、あぁうん。コート整備があるから今日は休みなんだよ」

「そうなんですか」

「あぁ。……あー、それと……あ、えっと…」

なんだか口籠もる大石先輩に小首を傾げた。
一体、どうしたんだろうか、と見上げていると名前を呼ばれた。

「梨麻、何やって……大石先輩、チーッス」

「え、越前っ!」

「リョーマくん、おはよう」

「はよ。んで、大石先輩はコイツに何か用なんスか?」

「いや、別に用って程じゃなんだ。ただ…」

いきなり現れたリョーマくんの姿に大石先輩は少し慌て、ジッと見上げてくる姿に顔を赤らめていた。

「ただ?」

「き、昨日は悪かったな〜、で、デートの邪魔して……ははは、」

苦笑いする大石先輩にリョーマくんはため息を吐いた。
そう、結局昨日は二人で座っていた席の隣に座った先輩たち。
ビシビシと痛い視線が刺さって痛かった、としかいいようがなかった。

「ホントっスよ。先輩たちって暇人なんスね」

「……はは、本当に悪かったなぁ……………ははは…」

バッサリとため息混じりに言われたせいか、大石先輩は肩を落としてしまった。
どうしたらいいのか分からず、ぼーっとしていると、グイッと引っ張られた。
なにやらムッとしているリョーマくんにどうしたのかと見つめ返すと、「行くよ」と促された。
その時、大声で呼ぶ声が聞こえた。

「大石ーっ、おチビと何してんだよー」

「え、英二……ぶっ!」

「おっチビ〜、おはよ〜ん」

「うわっ! 何するんスかっ! 菊丸先輩っ!」

「おチビは今日も可愛いなぁ〜」

今、目の前ですごい事が起きた。が最近は普通の事なので私はどうしようかと悩む。
だってこうなるとリョーマくんホイホイみたいに男テニレギュラーが集まってくるんだ。
というか黄金ペアと言われているわりに、菊丸先輩の大石先輩に対する扱いがひどいかもしれない。
だって菊丸先輩、リョーマくんの前にいた大石先輩を横に突き飛ばしたんだよ。
そして、リョーマくんに抱きついているけど、いつものパターンならあの先輩がくる。

「ちょ、重いっスよ! 離れて下さいって」

「え〜、せっかく朝からおチビに会えたのに〜……おわっ!?」

リョーマくんに乗っかっていた菊丸先輩は背後から来た、不二先輩によって後ろに引っ張られた。

「クスッ、英二。越前が困っているだろ。大丈夫かい、越前」

「……大丈夫っス。ありがとうございます、不二先輩」

来た!と眺めていると、くるりと不二先輩がこちらを向いた。

「あぁ、野原さんもいたんだ。おはよう」

「おはようございます、不二先輩」

ニコッて笑う不二先輩に周りにいた女子はきゃあ!って声をあげている。
テニス部レギュラーが集まっていたせいか、周りから見られている。
顔を赤らめている女子の皆さんには見えないのか、不二先輩、目が笑っていないんだけど。
ジッと見上げていると、手を取られた。目を向けるとギュッと握られている。

「リョーマくん……」

「じゃ、俺たち先に行くんで。行くよ、梨麻」

「あ、うん。じゃあ、失礼します」

一応先輩に頭を下げてから、リョーマくんと歩きだした。
なんだか背後から「チッ」と舌打ちが聞こえたような気がしたけど、振り向く気にはならなかった。

やはり、今日もリョーマくんはモテモテだ。




To be Continued



あとがき

本当に今更ながらヒロインの名前を出しました(苦笑)
きちんとあったんですよ。
きっとヒロインに対してきちんと話をしてくれるのは大石とタカさんくらいかな〜と。
しかし黄金ペアでもこんな扱い……大石、ごめん(苦笑)


2011/10/21


-4-

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