But I love you

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昔は目を伏せてただ親友につられる事しかできなかったかもしれない。
ただ親友をかばうだけ。それだけのため。
_________でも今は・・・・。

____________【But I love you.】

最近、女子の間で告白ラッシュがおこっている。
冷静な女子は「ただののりよ」などとぼやいてるがこのラッシュを逃すまいと思いを告げる生徒が後を絶たない。
________それはB組も例外ではなく・・・?

「あーっ!!やっと二人とも帰ってきよったっ!!」

「うっせーよ。ブスが。別に俺たちがどこにいようと勝手だろ。」

「なっ!!誰がブスやーっ!!ウチやって心配したんやでっ!!話の途中で突然ふらりと消えはるからっ!」

すでに棗は耳をふさぎ蜜柑はまったく失礼なやつ。
といった感じで腕を組んだ。
そろそろ止めにはいるかと両方の親友が口を開く。

「佐倉落ち着いて・・・・っ;」

「そうよ。蜜柑。性格はどんなに悪くっても顔さえよければラッシュの犠牲者になるのよ。」

後者・・・それは何を真実のやく90%を言ってないか?

「ら・・・・ラッシュ?なんや二人とも電車にのってきたんか?」

「この馬鹿が。」

ぐりぐりぐり・・・・。
馬足手袋を蛍は蜜柑に押し付けながら青筋をたてる。
一方そのラッシュの犠牲者二名は片方は涼しい顔をし、もう片方は苦い顔をしていた。

「だからね蜜柑。こいつらは今女子の間で一時的なはやりを見せている告白ラッシュに逢ったって事。」

「・・・・・・・・は?」

蛍のかーなーりわかりやすい解説にも蜜柑は首をかしげる。
そして数秒何かを考えると突然顔を輝かせ始めた。

「「「・・・・・?」」」

「なんやーっ!!二人とも好きな女子おったんかっ!!」

「「は??」」

「この浮気男・・・・じゃなかったわ。このどうしょうも ない助けようもない本家馬鹿。」

やはりこの天然ボケ×2少女はわかっていないようで。

「あのね・・・蜜柑。いい?こいつらは告白される側よ」

びしっと蛍は棗と流架をさす。

「・・・・・そうなん?」

「うるせぇ。」

「////////・・・。」

流架は顔を赤くし棗は別にどうでもいいといった感じで蜜柑の問いかけに答えた。

「そっか〜二人とももてるんやなぁ〜・・・・。」

「そうよ。だから写真があんなにも売れるのよ。」

「って蛍。まだ売っとんのかい。」

「売れるんだもの。」

淡々と目の前でまるでまったく関係なさそうに繰り返される会話。

___________ズキ・・・・・

二人の心のどこかに傷がつく。
今まで泣かせた女は数知れず。
振った女は星の数。
しかし・・・・自分たちを泣かせる女はきっと彼女だけ。

_________次の日の午後だった。

「なぁ棗。ちょっとええ?」

「は?」

突然授業が終わった後蜜柑が棗に呼びかける。

「今日の放課後教室に残ってってくれへん?」

「・・・・・・!」

まさか彼女までもラッシュにのったのだろうか。
まぁうれしいことに変わりはないのだが・・・。
と、棗は微妙に勝利の微笑を浮かべた。
隣では流架がまるで石になってしまったかのように固まっている。

(勝った________・・・・・)

棗は心の中で拳を握るがけして顔には出さない。

「別に。」

「そっか〜良かった〜。」

目の前にいる彼女はただいま子悪魔化し。
満面の笑みを浮かべる。

隣に座っていた流架はどこかあきらめた感じだった。
「・・・・・・?」

ふと上に目を上げると近くにいた蛍が画用紙に(心配いらないわよ)と書いて掲げていた。

「・・・・・・は?」

「どうした流架。」

棗が親友のとぼけた声に横を向くともうすでに蛍はその画用紙を下げ何事もなかったような顔をした。

(なんだったのだろう。”心配いらない”・・・?)

心のどこかで期待してしまう。




がらっ
突然開いたドアに棗は振り返った。
やはりそこにはあのツインの少女が立っている。

「ごめんな。棗・・・。これで話も長くなってしまいそうや。」

蜜柑はそれだけ言うとすたすたと棗の近くに小走りに駆け寄り近くの机に腰掛ける。

「で、なんだよ。」

期待しながらも棗は素気なく言った。

「・・・・えとなこういうのは悪いと思うんやけど断りきれへんで・・・えーと気分悪くしたらごめんな・・・・・」

いつもの彼女にしては歯切れの悪い言葉。
しかし蜜柑は表情に決心の色を浮かべた。

「B組のRちゃんとEとA組のFから棗に”好きです”言うてくれって言われたんけど・・・どないする?本当に気分悪くしたらごめんっ!!」

蜜柑は頭を下げた。
でも本当に謝ってほしかったのはそんな事じゃない。

「断る」

「え・・・?」

「そんなのに付き合ってる暇なんてねぇんだよ。」

「せ・・っせやかて皆あんたんこと好きで言ってくれてるんやでっ!?そんな冷たいこと言わへんでも・・・・ウチがいえることやないわな。ごめん。」

蜜柑は後味の悪そうな顔をし首をそらした。

________謝ってほしいことは・・・。
ソンナコトジャネェ。

「お前は・・・・・」

「え?」

「お前は何もねぇのかよ。」

「・・・・?あらへんけど?」

「・・・・・・・・・。」

「棗?」

顔を覗き込んでくる少女はどこも悪びれなく言う。
__________いっつもここで何も言えなくなる。
彼女が悪くないことはわかっていても。
それでも_______・・・・。

棗は顔を蜜柑の首元に近づけた。

「___________っ!?」

「___________。」

首に赤い所有の印をつけて。
そして顔を離す。

「なっ棗っ!?/////」

蜜柑は顔を真っ赤にしながらも棗を見つめた。
まだ自分が何をされたかの自覚すらない顔で。

すとん。

棗は座っていたいすの上から立ち上がると何も言わずに教室を出て行ってしまった。

「な・・・なんやったんねん・・・。」

蜜柑はまだ熱さの残る首元に手を当てながら首を
かしげた。

_________________

「はぁ。」

棗は扉を閉めるとため息をついた。
しかし顔は『してやったり』という感じで口元を緩めた。

「残念だったね。」

「!?」

そこにたっていたのは金髪の少年。

「今井からいろいろと聞いたよ。」

「そうかよ。」

しばらくの沈黙。

「・・・・・・・まだ勝ってないから。」

突然ルカが口をきる。

「まだ棗が勝ったわけじゃないから。」

それははっきりとした口調だった。
自信に満ちた表情。

「でもまぁ今ので俺が二歩ぐらいリードだ。」

「は?」

ルカは首をかしげた。
棗も自信のありそうな目をし流架を見る。

「「・・・・・・・」」

棗はくるりと向きを変えると歩き出した。
そして流架も何事もなかったように。
________いつしか習慣になってしまった行動。

・・・・・ただ。まだ。彼女は譲れないから。





===========おまけ===========

「あら蜜柑。その首元にある赤いのはなにかしら。」

「えっ!////これは棗がっ!!・・・・!」

「・・・・・へぇ。そう。」

スチャ
バキュンバキュンッバキュンッ

「ほ・・・蛍さん・・・?」

「これ遠距離銃。」

「いやそんなこと聞いとるんとちゃうくって!!」


_______本日の死亡者一名。





あとがき
はいっ!!(汗)
のばしにのばしまくって申し訳ありませんでしたっ!!
これは相互リンクお礼小説としてマキ様にさしあげますっ!!すみませんっ!!
なんか本当に遅くなってしまいましたね。
三本ぐらい書いて結局新規で書いたものを献上いたします
すべてうまくいきませんでした・・・っ!!(汗)
もう少し文才があればまだマシな小説を献上できたのですがなにぶん私の脳みそは無いも等しく・・・・・・。
それではマキ様。どうぞもらってくださいっ!!(汗)






うふふ♪頂いちゃいましたvV
相互小説のお礼小説vV
いやぁ、素敵ですね!!
告白ラッシュ!!
蜜柑はされないのかな?と思いつつも、きっと蛍、棗、流架によって邪魔されてるんでしょうね♪
ありがとうございましたvV

05/1/16


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