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Treasure

そんな気持ち











君を想う真実











まがいなりにもこれは"恋"













【 Do you know secret of me? 】





       


アリス学園に夏到来です☆
そして今日は初等部だけの夏祭りIN北の森にて開催!!!!!
とっても楽しいお祭りです♪あははははははははははははははははは

























































・・・・・・・・・のハズですよね・・・?






















































「おじちゃん!!もう一回や!!」
「待て水玉お前これ以上とる気か!?」
「へー棗、あんたウチに勝てる気ないん?射的はボロ負けやったもんなー」
「さっ佐倉・・・・;」
「テメェいい度胸してんじゃねぇか・・・・」
「ファイト蜜柑」







一番の被害者の委員長はそんな事を思いながらも目の前で
繰り広げられる壮絶なバトルに先ほどまでいた教室を思い浮かべる













            ・
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            ・
             。






時間を遡(さかのぼ)る事、一時間前。










「わぁっ蜜柑ちゃん可愛いーvV」





教室にそんな声が響く
クラス中もそんな感じだったのでさほど
その声に視線は集まらなかったもののいくらかの視線は
部屋に入ってきた蜜柑へと注がれた




「えへへ〜やっとタカハシサンに浴衣着付けてもらったねん!
 結構みんなやってもらっておったからシングルのウチなんて
 ほとんど最後のほうやったんよ〜。」



入ってきた蜜柑はえへへと少し赤くなりながらも
誉められて嬉しそうな顔をしている


「あはは、私も今さっきなの!それにしても蜜柑ちゃんの
 浴衣本当に可愛いね〜vV黄色の生地に赤い金魚か〜♪」
「それに帯にちっちゃい鈴がついてる〜☆これどうしたの?」




野乃子が蜜柑の帯についている鈴を手にとって蜜柑に
聞くと蜜柑は自慢気にこういいきった


「えーとな、先輩に今日の事言ったら貰ったねん!
 これも金魚の形しておって可愛いやろ〜っ」




素直に野乃子とアンナは頷いた。
この二人の性格がひん曲がってなかったというのも
あったけれどそれ以上に頷かずにはいられない
可愛さが実際にあったからだ。





「どうや?蛍〜っ」




黄色の生地に泳ぐ赤い金魚の浴衣。
歩くたびに帯につけた小さな鈴がちゃりんちゃりんと鳴って
なんとも夏らしい(まだ7月だけれどね)
髪をおろし、後ろでいわゆるお嬢様結びをしてゴムに造花をつけている。
(これは乙女二人よりの是非という意見だ)



「・・・・・・まぁ可愛いじゃない」
「狽サんな遠まわしに言うほど似合ってないんっ!?」
「あたしはそこまでまだ根性曲がってないわよ」
「・・・・・・ハイ・・・・・|||||」





蛍もなんだかんだ言いながら祭りには参加するようで
浴衣は「面倒」とか言って着なかったものの
そういえばあの二人の浴衣姿を売りさばける見るチャンス
だと思いちゃっりカメラを片手に構えている。
だからむしろその後ろにいる蜜柑をみて真っ赤になる委員長の
方がよっぽど女の子・・・じゃない女の子らしいと思う。











そろそろ太鼓の音が鳴り祭りの始まりを告げる頃
蜜柑は浴衣姿の野乃子とアンナと委員長と何故か私服の
蛍を連れて中庭にでていった。







「あー蜜柑ちゃんたち!!」







先に用意を始めている鳴海をみつけると五人は
走って駆け寄って目の前の鳴海の浴衣をじっと見つめた



「な・・・何かな・・・?」




「鳴海先生の浴衣珍しく質素やなっ!!」
「一言目でそれかぁ。ちょっときついな〜・・・・」
「でも確かに私まだ飽きずにカラフルなの着てくるかと思いました〜。
 ・・・・むしろ七月だから彦星の服装をしてくるのかな・・・って」
「あ、それ僕も思ってた!」
「それが紺色の浴衣と灰色の帯び・・・・・ギャップがあるね〜」
「あはは、ごめんねー僕も是非そうしたかったんだけれど
 年に一度しか会えない二人に僕はなりたくないからね〜♪」




鳴海は軽くそう言って受け流すと妙に落ち込み始める。







(なんで僕としたことが岬先生を織姫にして生徒達の視線を
 獲得しようというすんばらしぃ考えを思いつかなかったんだ!?)






秤エの私情はお構いなしかよ!! by岬













・・・・・・・もうどうでもいいです。












            ***


蜜柑は次々と用意していく____多分植物なのだろう_____
花火花に「すまん・・・」とかいちいち謝りながら
火をつけていく岬をみながら苦笑した。
ふと周りを見渡すと初等部だけのお祭りといえども
噂を聞きつけた中等部や高等部の生徒やセントラルタウンにお店
をだす出店がとことどころまばらにあってお祭りらしくなっていく。






「なんか・・・懐かしいなぁ〜」
「そうね。結構賑わっているじゃない」
「特力の先輩が頑張ってるって話は聞いたけれど・・・」
「えっ!?委員長それホンマなんっ!?」
「うん。蜜柑ちゃんの先輩達があちこちの顔見知りを
 呼んできたって聞いたよ」
「へーっみんなお祭り好きやからな♪」






蜜柑はそう言って笑い近くのお店で綿あめを
蛍達と一緒に買うと打ち上げ花火がもっとよく見える場所に
移動しようという事で歩きだした。












そしてある集団と出会い立ち止まる。








「「「「「・・・・・・・・・あ。」」」」」
「「「「「「「「・・・・・・・・な。」」」」」」





一瞬火花が散った。
もちろん出会った集団というのは棗と流架率いる
あの取り巻き軍団だ。(ぇ)そんでもって
その軍団の中心にいる棗と流架はなんだかんだいいながらも
浴衣を着て面倒くさそうに近くの倒木(倒したのか?)に
腰掛けてこっちをみてくる。・・・・狙い目は蜜柑ですか・・・?
そして何故かその取り巻きのほとんどが真っ赤になって慌てて頭を振って
いる光景はとても滑稽だった。








「・・・・・・・まずいわね。(あいつらの視線が蜜柑に行ってるわ)」
「ホンマやな・・・(こいつらの空間邪魔したら何されるかわからへんわ」






会話がかみ合ってないのに二人は全く気づいていない。
しかしそのにらみ合いが数秒続くと取り巻きがすっと
立ち上がってこっちに近寄ってくる。



「・・・・・なんやねん!!」
「棗さんや流架くんと対等に睨みあおうなんていい度胸
 してんじゃねぇかよ」
「・・・・・・誰に向かっていってるのかしら?(すっ)」
「狽焉Aもちろん星無しにだよっ||||」
「ならいいけれど・・・(でも後で殺すわよ・殺されるわよ)」
「・・・・っこっちに来るんじゃねぇよ!星なしのくせによ、
 ねぇ!!棗さん!流架くんっ!!」





取り巻きの言葉に二人は
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
と無反応で返したがそれで彼は満足ならしく
「ほらみろ」と言わんばかりの目でみてくる。
(いつ死んでもおかしくないな・・・・)






「ここは棗さんと流架君の特等席なんだよ。
 お前みたいなおちこぼれが近づいていい場所じゃねぇ!!」
「うっさいっ!!あんただってそれ言ったら近づいてるやんっ!!」
「お前は女だろっ!?」
「んなの関係あらへん!!!男女平等上等!!
 蛍に怯えておったくせに!」
「なっ・・・・|||||あ、あれは・・・・」





蜜柑もにらみ合いをやめないし、向こうはなんだか
それを楽しく思っているようなのでだんだんおもしろく
なくなってきたのか、蛍は溜息をつき口を開く。








(ガキに付き合ってられないわ・・・。)









「・・・・・・好きな子をいじめたがる典型的なガキの恋ね」
「「「「「「狽ホっ////そんなんじゃねぇっ!!////・・・え?」」」」」
「あーら、敵はたくさん・・・・。」








ふっと笑う蛍をよそに取り巻き数名は後ろから感じる
ふたつのかなり痛い視線に身をこわばらせる。
蜜柑は何がなんやらという顔をしていたが後ろにいる野乃子や
アンナはかなりいい笑みを浮かべて蜜柑の肩を叩いた










「とっとにかく・・・・・」







ひゅるるるるるるるるるぅぅぅぅぅバンッ!!!!











取り巻きの1人が何か言いかけようとすると
突然大きな爆発音が響き渡った






「わぁ・・・・っ!!蛍みて!!花火やぁっ」
「本当ね、綺麗じゃない」
「なんだか夏らしいよね〜」
「意外とここ誰にも邪魔されないし(もう後ろは無視です)
 花火見るには最適な場所かもっ!!」
「そうだね。ほら蜜柑ちゃんまたあがった!」








次から次へと点火されていく花火。
空でいろんな形になってそして儚く消えていった。







「なぁ!!お祭り気分にも乗ってきたし下の屋台の
 の方にいかへん!?」
「えっ、何するの?」
「金魚すくいとか射的も出ておったからそれをやろっ!!
 棗や流架ぴょん達も一緒に行かへん?」







突然声をかけられた二人ははっと目をさます。
(今まで何処を飛んでいたかは聞かない方が無難です)






「え・・・・・・何?佐倉」
「だぁーかーらぁ、下の屋台で遊ばへんっ?って」
「俺は別にいいけれど/////・・・・棗は?」
「別に。お前が行きたいんだったら行く」
「じゃぁ決定やな!!ほらあんたらもぼーっと突っ立て
 おらへんで早よ行こっ!!」




判断に困っている取り巻きを手招きすると
面倒くさそうに腕をくんでいる蛍と困っている委員長の
手をひいて屋台の方に走っていく





















そして冒頭部分に戻るわけだ。
















「だぁかぁらぁっ!!あんた結局ウチに一回も
 勝っておらへんって事ちっとは認めたらどうや!?」
「うるせぇ!!水玉っ」
「俺が変わりにやろうか?棗」
「「(お前・流架ぴょん)やったらえらい反則だから」」





種目は金魚掬い。犠牲になる金魚はもし流架が相手になるならば
喜んで自分からその紙を争ってでも貰われるだろう。
そうなったら自分達に勝ち目は一向に無い。






「あ・・・あの蜜柑ちゃん」
「?なんや委員長」




突然後ろから話し掛けてきた委員長に蜜柑は首をかしげる
そんな委員長の腕には先ほど射的で打ち落とした数々の
商品が山積みにされ顔がかろうじで見えるぐらいだった。




「ほら、屋台のおじさんも困ってるし・・・・;
 別のところに行こうよ!!」
「ふぇ・・・・あ、そうやな・・・ここでウチらがずっと
 やってたら皆が遊べなくなるもんなっ
 お祭りは皆で楽しまなあかんもんやし!!!」
「・・・じゃぁ佐倉、場所移動しようか」
「あら、それなら蜜柑。私お腹が空いたから何か買ってくるわ」
「じゃぁ私達も何か買ってこようか。委員長行こっ」
「へ!?皆行ってしまうん!?」




蜜柑は次々と別の屋台に行ってしまう蛍達を
みながら生暖かい夏の風に髪をなびかせる。
その姿はなんだか寂しそうで棗と流架は少し思案めいた顔をした。






「あ・・・・・佐倉」
「っ!何や?流架ぴょん!!」
「今井達が帰ってくるまで花火やらない?
 ほら向こうで岬とナルが配ってるみたいだし」
「あ、じゃぁ棗さん!!流架くん。俺達、委員長達探してきますね!!」
「・・・・?・・・あぁ」






気を利かせたのか、それとも二人の後ろに潜める陰謀を
恐れてか取り巻き達はその場から席を外した。



     






残された三人はしばらく無言になる。






















☆ さてはて運命の(嘘つけ)分かれ道です ☆



Qここで来たのはさて誰でしょう?


 


【 もちろんキュートなビッグピヨ☆ 】 →P2


【 彼にメロメロのファンクラブ正田スミレ 】 →P3





2005.7.21


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