「綺麗なバラ」番外編
昼休み、図書室に来た私。
数日前に借りた本を返そうと来たのだが、図書室のドアを開けた瞬間閉めてしまった。
なんてこった、奴がいる。
奴って誰って?
そんなことは決まっているではないか。
「何故閉めるんだ。」
「柳さんがそこにいたからです。」
閉めたドアががらりと開き、そこにいたのはドアに寄りかかるように手をかけている柳さんでした。その顔は
暇だったんだよね、イイおもちゃ見つけた〜遊ぼうぜ!
って、顔だった。間違いない。
私は出来るだけ俯きカウンターに向かう。本の返却が終わったら即教室に戻ろう。
早足、いや、競歩なみのスピードで柳さんの横を通り過ぎようとしたその時。
「ここで本を読んでいくのだろう?」
「いや、教室にか」
「ここがぽかぽかして気持ちいいと思うが。」
「教し」
「隣に来たらいい。」
すべて強引に腕を引っ張られ、お日様がさんさんと降り注ぐ窓側に座らせられるとその隣になぜか柳さんがすとんと座って足を組んだ。
一体なにが目的だ。疑わしげな眼でじーっと穴があくほど見つめてみたら柳さんはそっと参考書を取り出してそれを読みだす。
え、何結構真面目なんだ。そうだよね、噂では頭脳明晰って聞いたもの。こうして人知れず勉強してるんだ。
私はうんうんと小さく頷いて感心した。
「……っが…!」
はずだった。
「ふふふ………どうしたなな?」
参考書の中にええええええエロ本が!!
「一緒に勉強するか?」
参考書(否、エロ本)を私の前に置いて耳元で囁く柳さん。
私の顔は真っ赤に違いない。
足を組んで妖艶に微笑む柳さん(若干私寄りな姿勢)
こ、これは…
「失礼しますっっっ!!」
耐えきれず、光線の如く速さで私は女子便所に駆け込む。
「あ、危ない…」
鼻を押さえてる手が血だらけな悲劇。
ってか、エロ本て…。
真面目な顔してなんて本を読んでいるのかあの人は。
生粋のエロだとこの日確信した14の夏。
END
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