あの日の言葉

Present

『おろせよ その方がいい』

今でも思い出すと顔が熱くなる


「ねぇ、蜜柑?」

「んっ?なんや、蛍」

「アンタ、いつまでその髪型でいるの?」

中等部女子寮の蛍の部屋でいきなり、言われたセリフに蜜柑は、顔をあげた。

「なんや?いきなり…」

「別にいいんだけど…そろそろその髪型も変えたらって…たまに三編みとかはしてるけど」

雑誌を見て蛍は、淡々と話す。ヘヤカタログを見て、ちょっと髪の毛で遊びたいようだ。

「うーん、なんか結んでないと落ち着かへんし…約束もあるし…」

「約束?」



今でも…

あの時の…

あの言葉を思い出すと…

胸がドキドキして…

顔が熱くなる…



真っ赤になっている蜜柑を見て、蛍はなにか面白くないモノを感じ

「まぁ、アンタが嫌なら無理には言わないわ」

「へっ…あー…ね。」

なんとも曖昧な返事をして部屋に戻った。カチャリとドアを閉め、鏡に向かう。
あれから5年になろうとする。夏の間は、暑くて結んでいないと落ち着かなかった…しかし、今は季節は秋。首が木枯らしにさらされる。

ハラリとリボンを外し、髪を下ろしてみる。
いつもと同じなのに違うように思うのは…何か恥ずかしさがあるのは…あの彼に言われた言葉の所為かもしれない。


『似合ってねーよ その髪 5年後のお前 髪 おろせよ』

『おろせよ その方がいい』



なんであの時、胸がドキドキなったんだろう。

なんであの時、顔が熱くなったんだろう。



棗の真面目な眼差しが忘れられなくて
今でも鮮明に覚えてる。


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


次の日

支度をして、いつものように蛍と学校に向かった。
さらりと流れる髪が少し落ち着かなくて、胸が震えてしまって恥ずかしかった。
すれ違う人間が振り返る。

(…に、似合わないんやろか…)

「…ほ、蛍…ウチ、これ似合う…?」

「くすっ…大丈夫よ、蜜柑。可愛いわよ」

「そ、そぅ…」


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「お、おはよぅ」

ザワッ

教室に入ると、一気に騒めいた。誰もが蜜柑に釘づけになった。

「…わぁ〜蜜柑ちゃん、可愛い〜」

「本当〜可愛い〜」

仲良しの野乃子ちゃん達が寄って来て、キャーキャーはしゃぐ。見ていた男子は、顔を真っ赤にしていた。



「…おい、アレって…」

「佐倉…だよな?」

「アイツ…あんなに可愛かったのかよっ」

「やべぇ〜信じらんねぇ!!」

所々で話す声に蛍は、馬足手袋を用意していた。そこへ、棗と流架がやって来た。

「何、騒いで……えっ…佐倉っ!?」

「……………」

蜜柑の姿を見て、真っ赤になる流架に、どことなく驚く棗。

「流架ぴょん…棗…」

どことなく、棗の顔が見れなくてつい目を逸らしてしまった。

(な、なんだかめっちゃ恥ずかしいわぁ〜)

やがて先生が来て、授業が始まり蜜柑は隣から来る棗の視線にずっとドキドキしていた。
いつも以上に授業に集中出来ない。が、それはクラスの男子全員もだった。
みんな、チラチラと蜜柑ばかりを見ていたのだから…それに気付いた棗は、すこぶる黒いオーラを出しみんなを睨み付けていた。授業が終わると、蜜柑は不意に腕を捕まれた。

「へっ?棗…?」

「…ちょっと来い!!」

「えっ!?ちょっ…棗っ!?」

ズルズルと引きずられ連れてこられたのは、屋上だった。くるりと真っすぐ見られると、蜜柑の心臓はドクンっと跳ねた。

「……髪…」

「な、なんやっ!?」

なにか、気恥ずかしくて蜜柑は後退りするも、棗は近づき、一房髪を触り

「……似合う…」

一言述べると髪にキスをした。

「なっ!!!? 」

真っ赤になる蜜柑を眺め、そのまま口唇にキスを落とす。

突然、触れた口唇に蜜柑はゆでたこのようになる。しかし、避けようと思えば避けれたのに、避けなかったのは…
そもそも、棗の言葉を果たしたのは…
気付かないけれど
棗を意識していたから…
キスされて
怒りが沸かなかったのは…
嬉しかったから…
蜜柑は突然、理解すると
花のような微笑みをした。
それを目の前でみた棗は髪に手を絡め
もう一度顔を近付け
蜜柑はゆっくりと瞳を閉じる。
次に来る甘く柔らかい感触は優しかった。


サラサラと流れる髪が棗の手からするりと滑り落ちた。



END




あとがき

えーっと…なんでしょう?この話というか、この終わり方。

四葉 ゆうサマvV 15000番おめでとうございますvV
リクは【髪をおろすのを実行した蜜柑】でしたね。
こ、こんなのでよろしかったでしょうか?


最後、すんごく微妙なんですが…
すごく中身がない駄作ですみませんでした!!

では、ありがとうございましたvV



'04/11/8


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