FRAGRANCE
甘く、狂うような、香りに誘惑される。
特別能力系の教室では、本日ものだっちがいない為、生徒たちはやりたい放題だった。
「んー?どうした、チビ」
美咲は突き刺さる視線に蜜柑を見つめかえした。
「…なんか……美咲先輩いい匂いがする!!」
「はぁ?………何言って…あっ、もしかして…」
突然の後輩の言葉に、きょとんとする美咲だったが思いあたるのか、ポケットからごそごそと小さな筒を取り出した。
フタを取り、シュッとふりまいた。
「これか?」
「わぁ〜香水?いい香りやぁ〜」
蜜柑はなにやらドキドキして美咲がもっているアトマイザーを見た。美咲は笑うと
「つけてみるか?」
「へっ?いいの!?」
「別にいいよ、耳出しな〜♪」
シュッと手に取ると、指で耳につけてくれた。蜜柑は目を輝かせながら、耳元からの香りに
「うわぁ〜なんか大人な気分や♪ありがとうvV美咲先輩」
「ハハっ、いーって、いーって♪」
キーンコーンカーンコーン…
ちょうどチャイムがなり、美咲は手を振りながら翼と教室から出ていった。
「じゃーな、チビ」
「ハイvVありがとうございました〜♪」
初めての香水に蜜柑は、ドキドキしながら寮へと歩いていた。
「ホンマ、いい香りや〜苺みたいな…グレープフルーツみたいな香りやな〜♪」
るんるんと歩いていたのか、後ろから
「…なんかバカいるぞ」
「棗っ…」
クルリと振り向くと、そこに棗と流架が立っていた。
「なーつーめー…またお前かいっ!!」
「…何がだよ」
「人をバカ呼ばわりすんな!!ボケっ!!」
「……バカだろうが…?」
「…?…佐倉、何か付けてる?」
ふと、流架と棗の前に甘い香りが漂った。蜜柑は、嬉しそうに流架を見ると
「うん♪さっき、美咲先輩が付けてくれたんよ。これ」
そう言うと、流架に顔を近付けた。流架は真っ赤になり
「さ、佐倉…」
「あんな、耳の後ろにつけで―――っ!?」
流架が顔をあげると、蜜柑のトレードマークのツインテールの片方を棗がひっぱっていた。
「…っつ……な、何すんねん!!棗っ!!!!」
「…ちょっと来い」
そう言うと、棗は流架を一瞥し、蜜柑を連れて行ってしまった。
「…あっ……棗っ…また怒らせちゃったかな?」
二人を見送りながら、流架は失笑した。
「棗も…嫉妬心強いからな…」
◇◇◇◇◇◇◇◇
ぐんぐん歩き、北の森の近くまで来るとようやく棗は、手を離した。
「何なんよ!?こんなトコ連れて来て!?」
「…てめぇ」
「な、なんや…ι」
ジッと見つめられ、たじろぐとグイっと引き寄せられた。
「な、棗っ!? 」
「そんなモン付けて、無防備に男に近づくなよ…」
「な…なして…?」
「襲われたって文句言えねーぞ」
「へっ?」
きょとんとする蜜柑に棗は、ため息を吐くと
「そんなに甘い香りしてたら、食べたくなるから…」
「食べ…えっ?ええっ…!?」
気付けば、目の前にキレイな紅の瞳があり、近づいてきた。
自然に蜜柑の瞳が閉じられた。
次の瞬間、口唇に柔らかい感触があった。
鼻を擽る甘い香りが、すべてを狂わせる。
感覚が思考が麻痺し、分からない位…
口唇を重ねた。
甘い香りに誘惑されてしまったのは誰と誰?
END
あおい様へ御礼小説です
あとがき
ハイ!!訳ワカメな話でした!!
この話は、DVDを譲って下さいました『あおい』様へ捧げます!!
その節は、本当に本当にありがとうございましたm(__)m
届いた時はかなり嬉しかったです!!(TдT)
さて、テーマは【香水】でしたが…なにか違ってしまいましたよね…ι
すいません!!香水つけないので…よくわからないのです(>_<)
貰っても友人にあげたりしました(トレゾアやアチュンティー、カボティーヌとやらを)
すいませんでした!!
そして、やはり流架蛍は難しかったので蛍は、出せませんでしたm(__)m
力不足ですみませんでした〜(TдT)
こんなのでよかったら、お納め下さい。
本当にありがとうございましたvV
'04/12/27
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