03
教室の片隅、蜜柑は呆然としていた。
叩かれた頬が熱く、さっきまでいた彼女の言葉が突き刺さる。
『なんでアンタなのよっ!!』
なにが――?
彼女は棗と…彼と付き合っているのではないのか?
以前から噂があった。
―棗の部屋から帰る彼女の話―
それを聞いた時は
胸が痛くて…
苦しくて…
張り裂けそうで…
泣いてしまった。
あの日のキスはなんだったのかと……
淡い期待が泡のように消えた…
そして……
『棗はパーマを選んだ』
初め…ウチが流架ぴょんを選んだように…
それなのに…いったい なにがおこったのだろう…
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「…………どうかしたの?」
不意に背後から声をかけられ、びくりとした。振り返らずとも、声を主を知っていた。
そこには金髪の青年がいた。別れてから しばらくの間は話すこともなく…二人きりになることもなかった…。
が、互いに気遣い合い、なんとか会話できるようにまでなった。
「……流架ぴょん…」
「……どうしたの?その頬…」
「えっ……!あぁ…ちょっとぶつけたん…」
ウソにしか取れない。
どうやったら、頬をぶつけて手形が残るのだろう。
流架の碧の瞳が揺れ、そっと頬に手を触れると、ビクリっとした彼女は、相変わらず可愛らしかった。
「……今…正田といなかった?」
「……っ見てたん!?」
「…そういう訳じゃないけど…やっぱ正田だったのか…」
「…なんか…びっくりして…」
「何が……?」
「……ウチさえいなかったら…流架ぴょんも棗もずっと仲良しだったのに……ウチの存在は…人を傷つけてばかりや…」
「―――っ…!?」
流架は絶句した。
目の前の彼女は、今、自分の存在を拒否したのだ。
彼女がいたから…
自分も棗も変われたというのに…
なぜ、そんなコトをいうのだ!!
ふつふつと怒りが込み上げてくる。
幸せになって欲しくて別れたのに…なぜ目の前の彼女はこんなにも辛そうな顔をする?
棗は何をしているのだ!?
彼女と違う女を抱いたりして…
「……流架ぴょん…?」
「…俺…ちょっと…」
「…うん?」
「頬…冷やしておけよ」
ハンカチを渡し、教室から出ていった。途中、蛍と心読みとすれ違い、目があった。
蛍が瞳を閉じ、教室に向かうのが視界に入った。
ふぅ…と瞳を閉じ、再び開けたその表情は、冷たく碧の瞳だけが怒りに燃えていた。
To be Continued
あとがき
ACT.3は蜜柑&流架でした。
でもある意味、教室で二人きり、頬に手。を見たら見間違えますよね?
さて、蜜柑は勘違いをした挙げ句、自分を否定してしまいました。
それに対して、流架が怒るわけですが、理由などうまく表現出来なかったです。
ってか、何をいいたいのか…曖昧ですみません!!
次はいよいよ正念場になります!!
'04/12/13