02
さて、その頃先ほどの狼は、流架の家に着いてました。とんとん。ドアを叩きます。
「流架ぴょん……赤頭巾だよ」
どう考えても無理があるのに、赤頭巾の可愛いらしい声を真似して呼びかけました。
「………なに今の低い声?赤頭巾?佐倉の声にしちゃ……佐倉も喉痛めたのかな?はーい…」
流架ぴょんは疑いながらも、ドアを開けました。
その途端、ぐぁし!と腕を捕まれ見てみると長身の狼が立っていました。
「うわぁ〜、な、なんだよ!!」
じたばたと暴れる流架をジーと見て狼はため息をつきました。
「……こんなに可愛いのに男なんだよな〜 残念だ」
ぶつぶついいながら、至極哀しそうでした。
それから狼は、流架を縄で縛ると違う部屋に閉じ込めました。
「なっ…なにする気なんだ!!」
「ん〜今から赤頭巾ちゃんが来るから、仲良くしちゃっおっかなぁ〜なんて思ってね♪」
「なっ………!?」
絶句する流架をよそに狼は、口元を布で塞ぎ声を出せなくさせると、ふんふん♪と鼻歌混じりでドアを閉め、頭巾をかぶってベッドに潜り込みました。
「こうやって、化けて……あぁ♪楽しみだな!」
「流架ぴょん、こんにちは」
何も知らない赤頭巾がドアをとんとん叩きます。
「赤頭巾や、入っていいよ」
「はい、これお見舞いや!具合どうなん?」
赤頭巾が中に入ると、ベッドに近づきました。
そして、その姿を見て不思議そうに尋ねました
「なぁ?なんでそんなに耳が大きいん?」
「声をはっきり聞きたいからさ」
狼は、流架を真似て優しい声で返事します。
「そんなに声低かったっけ?」
「風邪で痛めているからね」
「目もなんて大きいん?」
「その姿をよく見たいからね」
「でも…、口も歯も、それから手も随分大きいんとちゃう?」
言った途端、バサッと布団が除けられ狼が赤頭巾を掴もうとした時
「それはチビちゃんを食べてしまう為だよ!!」
「それは俺の獲物だ!!」
その言葉を遮り、バーン!とドアが開いた。
そこには黒髪で紅い瞳の少年狼が立っていました。
「棗!!」
「こんのジジイ!!俺様が狙っていた獲物を」
「い、一体なんなん?」
突然現れた、もう一人の狼に赤頭巾は混乱するばかり。
しかし、狼たちは自分に対して「獲物、獲物」と言っているのを聞き危険を感じていた。
――逃げなあかん!
本能でそういうのを感じ、続き部屋へと逃げると縛られている本物の流架を見つけた。
「んーんーー!!」
「る、流架ぴょん!?大丈夫か?」
慌てて縄を解くと、流架は慌てていた。
「さ、佐倉!?大丈夫?なにもされてない!?」
「う、うん。せやけどあの狼たちどないするん?」
こそっと覗いてみると二人の狼は、睨み合い戦っていた。
「どうしようか……」
二人で悩んでいたとき、またしてもバーン!!とドアが開いた。
そこには、やたらと見るも恥ずかしいような恰好をした、猟師(?)らしき人物が立っていた。
「はいはーい。キミタチ〜喧嘩はいけないよ〜。さもないと、ドスーンって撃っちゃうよ〜?」
軽口な割にいう事はなんだか、ヤバンな猟師(?)に狼を始め、流架や赤頭巾も呆然とした。
呆然というのはその容姿もだが、持っている物のせいでもあった。
一応、背中に銃を背負っているものの手にあるのは枝豆のような物だった。
「けっ!テメェには関係ねぇだろ!」
そんな事を返され、猟師(?)はやれやれと肩を竦めると
「そんな可愛いお顔に傷は付けたくないんだけどね、助けを待ってる赤頭巾ちゃん達がいるから」
そう言うと、猟師(?)を無視している狼たちに向かって枝豆らしき物からするすると蔓が伸びた!と思ったら、ムチのようにしなり狼二人をギリギリと捕らえた。
「な、なんじゃ!?こりゃーー!!」
「テメェ、何するっ……」
猟師(?)を睨む狼を彼はニッコリと笑うと、背後から妙なピンクのオーラとともにおでこにチュッとキスをした。
くてん…と倒れる狼二人を見て猟師(?)はニコニコと笑った。
「二人とも大丈夫かい?」
「「…………は、はい…」」
赤頭巾と流架は、顔を引き攣りながら答えると猟師(?)はうんうんと頷き、狼を引き連れて行ってしまった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
蜜柑は、家に帰ると今日起きた事を話すと蛍は蜜柑の頬をぶにゅりと掴んだ。
「い、いひゃい〜ほたゃるぅ〜〜」
「あんたね、あれほど道草や知らない奴と話すな!って言っておいたわよね?」
「ご、ごめんにゃしゃ〜い…うぅっ……」
その後、猟師(?)に連れて行かれた狼だか、少年狼は謎の炎を出し逃げたらしい。
END
あとがき
なんでしょうか?
急に思い立ち書いてみました。
「赤頭巾ちゃん」パロディです。
後半は、全く原作と異なります。書いてるうちにどんどん、どんどん…違う方向へと行きました。
結果、こんな話になりました。
そのうえ、なつみかんスキーには棗のあまりの影のなさに申し訳ない…
いや、本当に何の話なんだか?という気分です。(苦笑)
配役です。
赤頭巾………………蜜柑
おばあさん?………流架
お母さん?……………蛍
キコリ………………ベア
キコリの友人?………翼
狼@……………………殿
狼A……………………棗
猟師(?)…………ナル
こんな作品を読んで下さってありがとうございました。
感想頂けたら幸いです。
2006/10/30 完成
2006/10/31 UP