落ち着く場所
「うっわぁぁぁ〜キレイなお花畑やなぁ〜」
蜜柑は、学園の外れに来てみると野原一面のお花畑を見つけた。
一輪の花を摘むと香りを嗅いだ。
「いい匂いやなぁ〜…そうや!!摘んでいって教室に飾ろう♪」
いい事を思いついたように蜜柑はにんまり笑うと、その場に座り込み花を一輪ずつ摘み始めた。
やがて腕いっぱいに花を持つと、教室へと戻ろうと踵を返した。
「うふふ♪キレイになるやろな〜♪」
にこにこ笑いながらいると急に何かに躓き、蜜柑の身体が傾いた。
「ほへっ?」
痛い!!と思ったが、なぜか柔らかい感触に落ちた。
「……痛…くない?」
おそるおそる瞳を開け不思議に思ってると、下から不機嫌な声が……。
「………ってぇ…」
「ひっ!!!?な、棗っ!?」
蜜柑は驚き焦った。
なぜなら、見事棗の上に乗っていたからだ。
その上、持っていた花束が全部棗の上に引っ掛かっている。
ギロリと睨まれ、蜜柑は竦んだ。
「ごっ……ごめん!!まさかこんなトコで寝てるなんて知らんかったし…」
「さっさとどけ!!ブス」
「んなっ!?ブ・・・ブス!?」
「それになんだよ…この花…臭ぇな…」
棗は、頭に乗ってる花を取りながらイヤそうな顔をした。
「臭いって…いい香りやないかっ!!」
蜜柑が反論すると、棗はぐいっと引っ張った。
「…………」
「ちょっ…ちょお、何すんの?」
「黙ってろ…」
いきなり、ギュッと抱きしめられ蜜柑はジタバタしたが、ますます強く抱きしめて来た。
そして、耳元で…囁かれた。
「………てめぇの方がいい…」
一気に、かぁぁぁぁぁっとなった蜜柑を見て棗はニヤりと笑い
「ゆでダコだな……みかん」
「あ…アンタが恥ずかしい事言うからやろぉぉぉ!!!!」
蜜柑を離し、立ち上がっていった棗に蜜柑は叫んだ。
棗は、背を向けて手をふりながら行ってしまった。
真っ赤な顔の蜜柑はその場に座り込んでいたのだった。
てめぇの匂いは落ち着くんだよ…
みかん……。
……それは、陽だまりの匂いだった―――。
END
あとがき
なんか、コレは結構ギャグにしようかとも悩みました(笑)
だって、『臭い』と『匂い』じゃニュアンス違くて…
でも言いたい事は分かっていたので、余計に笑っちゃいました(アハ)
'05/05/20