雷鳴
気付いたら、君の手を握っていたね。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
初等部から寮に戻る途中、空が真っ暗になってきた。
流架は、天を見上げながら
「…雨、降りそうだな…」
と呟くと、ウサギンを抱いて近くの木の下へ行った。
その途端、ゴロゴロ…と天が唸ったと思った時には、閃光が走り、ザバーと大雨が降り始めた。
止まる事なく、光る雷に腕の中のウサギンは震えていた。
「…大丈夫だよ……」
やさしく頭を撫でてやり、不安を取りのぞこうとしてあげていると、学園の方からバシャバシャと人が走ってくる音がした。
振り向くと薄い茶髪のツインテールが目に入った。少女は木の下にいる流架に気付くと隣に走って来た。
「あっ、流架ぴょん!!ウチも入れてっ!!」
「…佐倉……」
「はぁ〜いきなりの雨で参ったよ…」
髪の毛が濡れて、頭をフルフル振る姿を見ながら流架は顔を赤くしていた。
髪が濡れてしまった蜜柑がやけに色気があり、毛先から滴り落ちる雫がやけに扇情的だった。
そして、いつものツインテールを解いた姿に流架は見とれていた。
「流架ぴょんも雨宿り?………流架ぴょん?どーしたん?」
「えっ……あっ…別にっ…」
「…雷、すごいなぁ…」
天を見ながら話す蜜柑の顔がやけに不安そうで
「…苦手なの?」
「べつに…そんな訳ちゃう…んけど…」
ゴロゴロゴロゴロ…
光と共に少し遅れて雷鳴が聞こえる。近づいてきているのだ。
「…けど?」
「……近くのは恐いかな…」
また閃光と音がなる。だんだん、震えてるのが分かってくる。
また近づいた時、制服がキュッと引かれた。見てみると…制服の裾を掴まれていた。
「あっ…ごめんっ…」
そんな彼女の仕草が可愛くて…流架は微笑むと、キュッと蜜柑の手を握り締めた。微かに、震えた手。
「…………ありがと」
嬉しそうに笑う君。
照れてしまう自分。
繋いだ手から
俺の気持ちが
伝わればいいのに……
もう少しだけ
手を繋がせて……
END
あとがき
更新しすぎたから当分
そんなに書くつもりはなかったのに…
またやっちまった!!
そんな訳で【流架→蜜柑】です。
一昨日の夕方から夜にかけて、激しい雷と雨があったので、一昨日の夜から書き始め、昨日は休み、今日の朝方出来ました。
無駄な駄文が増えていきますね。
中身ある話を書いてみたいモノです…ι
'04/11/5