LOVE or TRICK LITTER

GAKUEN ALICE

それは、なんら変わらない日常

ごそごそと珍しく机の中を漁ると出てきたのは大量の手紙。棗は、眉間に皺をよせながらそれを机の上に出すと隣に座る少女が声をあげた。


「うっわぁ〜やっぱ、棗ってモテモテなんやね」

「……なんだよ、いきなり」

「せやかて…それラブレターやろ?」

「……それがなんだよ」


棗がどうでもよさそうに言うと蜜柑は


「ウチもラブレターもらってみたいわぁ〜」


などと頬に手を添えて、夢見ていた。棗は、フンッと鼻で笑いながら


「誰が好き好んでテメェになんざ手紙書くヤツがいるかよ…」


と言ったと同時に手紙に火がつき、手紙はメラメラと燃えていた。それを見た蜜柑は大声を上げる。


「あ、アンタ…何してんねん!?」

「あ?見て分かんねぇのか?バーカ」

「そうやなくて!!なんで燃やすん!?」


蜜柑が聞くと棗は面倒くさそうに


「こんなモンいらねぇんだよ」


と言い捨てそのまま立ち上がって行ってしまった。蜜柑はその態度に腹を立て言い放った。


「なんつー薄情もんや!!女の敵ぃぃぃ――っ!!」


その光景をみていたクラスメートらは、棗を気の毒に思いながら蜜柑の鈍感さにやれやれと嘆じていた。棗が蜜柑に惚れている事は、蜜柑以外の誰もが知っている事なのだ。
ただ一人…嘆いているクラスメートの中にくすっと不敵な笑いをする人がいた事を誰も気付かなかった。



   ◇◇◇◇◇◇◇◇


 
そんなある日…蜜柑がラブレターを欲しがってるという噂が回ったのだろうか命知らずがこっそり蜜柑の机に忍ばせた。
朝、蜜柑がいつもと同じように教室に入り、いつもと同じように机につくと机の中にノートをしまおうとした時、手になにかが当たった。


「ん?なんや?これ」


カサリ…と音と共に机の中から出てきたのはシンプルな白い封筒だった。
蜜柑は不思議そうに眺めると、それはあっという間に横から出された手にもっていかれてしまった。


「あっ!?」

「……なんだ、これ」


いつの間に来ていたのだろう。手紙は棗の手の中にあり、なぜかその紅いの瞳は燃えているようにも見えた。


「棗っ!!返せっ」


その態度に何かしらカチンと来た棗は、手から炎を出すとあっという間にその手紙は美しい紅色に染まり、ゆらゆらと炎をあげていた。


「まだ何なのか見てもいないのに何するんやっ!!」


蜜柑は火の粉を見ながら棗に文句を言うが、その瞳はほんの一瞬翳りを見せたが次の瞬間にはバカにしたような瞳をした。


「不幸の手紙だ、バーカ」


とドンっと足を机の上に上げ本を読み始めた。本人の蜜柑はというと、地団駄を踏みながら叫ぶしかなかった。


「〜〜〜っ、そんな訳あるかっ!!ボケェ〜〜!!」


そんな事があった午後。棗は移動教室が面倒でサボりを決め込み、教室に入ると机に座り中からマンガを取ろうとしたら、カサリと触れるモノを感じ手に取った。
またラブレターの類かとうんざりするも、何気なく出してみると宛名が


【佐倉 蜜柑さんへ】


どう見ても、自分宛ではなく隣に座る少女への手紙だった。いつもなら誰構わず燃やしてしまうところだが、棗は『誰が』送って来たのかが気になった。


「…間違えたヤツが悪ぃ…」


そう呟くと、器用に手紙を開けていく。


カサカサ…と音をたて開いた便箋の中に書かれたいた文字に棗はますます眉間に皺をよせた。



『気持ちです。受けとめて下さい。』


そこまではべつにいい。その後につづく文字に唖然というかなんというか…分からない表情になる。



『気持ちです。受けとめて下さい。 бака ахо манукэ』



「…なんだ?この文字…?」


手紙に記されている文字らしきモノに棗は頭を悩ませた。


「………何かの暗号…?」


裏の仕事をしているせいか、そういう思考になってしまう。しかし、何がどういう気持ちで受けとめて下さいなのか、棗には分からなく差出人の名前がないというので一層イライラが積もるばかりだった。

そこでちょうど授業終了の鐘がなり、しばらくするとみんなが戻ってきた。


「あっ!!棗っ!!今の時間アンタがさぼったせいで、ウチ何度も差されたんやからなっ!!」


手紙の正当なる受取人が現われたことで、棗はすばやく手紙をポケットに入れた。


「ちょお、聞いてんの!!棗っ!!」

「グダグダ煩せぇな、ブス」

「キ――っ!!ウチ、ブスやないもんっ!!!!」


棗は煩いと言わんばかりに、耳に手を当てていた。


「バカ棗―っ!!イヤミキツネっ!!!!」


ぎゃあぎゃあと言い放つ蜜柑を見て、炎でも出しかねない雰囲気だか棗は手紙の内容が気になりそれどころではない感じで、イライラしたまま一日を過ごした。






その日、教室の片隅ではため息をついている少女がいた。


「ほ、蛍ちゃん?どうかしたの…」

「あら、委員長……なんだか人間期待しているようなことが本当になると…つまらないモノね…ふぅ」

「蛍ちゃん……?」


困惑する委員長を余所に、蛍は棗を見てはため息を吐いていた。

その日、棗はなぜか蜜柑の傍にばかりいたという。




END



あとがき

久々の話は、自分で書いてても意味が分からなくなりました。
おかしいな…このネタ出した頃は面白かった気がするのに…
しかも、これジャンルなんだ?
棗蜜柑か?違うよね?

こんなつまらない小説をお読み下さって本当にありがとうございましたm(__)m


'05/5/12


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