Sweet Panic

GAKUEN ALICE

2月14日。女子がドキドキと緊張して、男子も緊張する運命の日

初等部B組でもそれは同じで…男子はやけに女子に優しかったりした(笑)だけど、そんなコトをしなくてもモテる男子は集団の中にいるモノだった。

どっさりと机の上に積み上げられたチョコレートの山、クラスの中心人物、棗と流架の机の山はすごかった。
しかし、そんな彼らが貰いたい相手は只一人。が彼女は


「ほったるぅ〜ハイvVチョコ♪ハイ、委員長、アンナちゃん、野乃子ちゃん、心読みくん、キツネ目くん…」

「ありがと、蜜柑。もちろん一番おっきいのよね?」

「うわぁ〜ありがとう蜜柑ちゃん」

「「「ありがとう」」」


と、次々とみんなに義理チョコを配っていた。くるりと、振り向き棗と流架に近づくとにっこり笑ってチョコを差し出した。


「はい、棗と流架ぴょんにも♪」


とみんなと同じラッピングのチョコを渡す。


「…………」

「…あ、ありがと……」


ニコリと笑い、再び彼女は行ってしまった。しかし、流架と棗は貰ったチョコをジッと見るがふと蜜柑の机を見てしまう。


「ふーん、アンタらでもなかったのね、あのチョコ…」


いつの間にか真後ろに来ていた蛍に、びっくりしつつ3人は蜜柑の机から出ていたモノをみた。それは明らかに先程もらったチョコとは違う事がはっきりしている。
みんなが貰ったチョコは、大体がピンクのラッピングに対し、それは明らかに大きく赤のラッピングが施されていた。
ついでにいえばカード付。いわば、ピンクが義理ならばこちらはどう見ても本命チョコ。



「い、今井…あのチョコ……」

「蜜柑…誰にあげるのかさえ教えてくれないのよね……ったく、誰かしら」


流架の言葉に蛍は、やや苛立ちを隠せず語尾は怒っていた。


「もしかして…アイツ本命でもいるのかしら…」


それを聞き、ピクリと反応する棗と流架。


「…佐倉…好きな人出来たの…」

「……………(怒)」


そんな事を話つつ、三人はそのチョコが誰にいくのか気になり始めた。


――放課後

赤いラッピングされたチョコを持ち、蜜柑が動きだしたのを見て蛍、棗、流架は後をつけ始めた。
まずは――職員室へと向かった。


「…棗まで来るなんて思わなかったわ」

「……フン」

「ところで職員室に向かってるみたいだけど…ナルかな?」

「まぁ、職員室だからナル以外考えられないわね」


そういうと蛍は、蛍衛星からの映像を見ていた。


『…わぁ……蜜柑ちゃんありがとうvV』

『鳴海先生にはいつもお世話になっとるし…』


そんな会話を聞きながら、見ていると渡されたのはピンクのラッピングのチョコ


「どうやらナルじゃなかったみたいね…あら?どうかしたの、流架ぴょんと棗」


横にいる棗の顔を見ると今にも炎を出しかねない怒りの顔をしている。


「…あの…変態野郎」


棗が怒るのは当然といえば当然なのだろう。つい今し方の映像には、


『蜜柑ちゃん、ありがとう〜vVチュッ』


と頬にキスをしていたのだ。むろん、場所が場所なだけに岬先生に殴られていた。
次は、中等部に移動する蜜柑を追い掛ける三人


「まぁ、次はあの安藤先輩でしょうね」

「あの…影野郎か…」



蜜柑は特力の教室へと走ると


「翼せんぱーい、美咲せんぱーい!!」

「おっ、チビどうした?」


走り寄って来る蜜柑をガシッと抱きあげると、蜜柑は嬉しそうにはしゃいだ。
ごそごそとバックの中から出したのは、二つの義理チョコ。


「はい♪翼先輩、美咲先輩」

「チョコか、サンキュー♪」

「ありがとな、蜜柑♪」


と頭を撫でられて嬉しそうな蜜柑を見た蛍たちは


「特力の先輩たちでもなかったわね…」

「いったい…誰に渡すんだろう?」

「あのじじぃ…燃やしてもいいか?」


そう言う棗の指差す方向には、いつの間にか来ていたのか殿内先輩がいた。蜜柑から義理チョコを渡され、頬に何度もキスをしていた。


「さっ…佐倉っ!?」

「………蜜柑がいなくなったら燃やしていいわよ…丸焦げでもなんでも」

「………わかった…」


蜜柑は、殿からのキス攻撃を翼と美咲によって助けてもらい、教室を後にした。
その途端、殿の毛先と制服の裾に火が灯り、教室から叫び声が聞こえた。


蜜柑の後を付いていくと、北の森へと入っていく。しばらく行くと、ベアの小屋にやって来た。
キョロキョロと落ち着かない蜜柑を見ていると、タイミングよく小屋のドアが開き、中からベアが箒を持ち現われた。



「「「…………ま、まさか…」」」



そんな不吉な予感がある中、蜜柑からあの赤いラッピングのチョコを渡されそうになっていた。



「「「…………く、くまに…負けた…」」」



が、差し出されたチョコは、華麗なフォームと共にカッキーン!!と箒で打たれ、小屋の裏の方へ飛んでいった。
ベアに向かって悪態をつくもギロリと睨まれ、蜜柑は泣きながら走っていってしまった。






「ぁんのくま…」

「チョコが飛んで…」

「…燃やすか?」


三人は、そんな事を言っているとベアは、小屋の裏の方へと歩いていった。
しばらくすると、赤いラッピングのチョコを大事そうに持ち、小屋の中に入っていった。一部始終を見ていた三人だった。



「「「……………………」」」



「………まったく、素直じゃないのが多いわね…」

「それは誰の事だよ…」

「あら…少なくともここに何人かいるわよ」

「……てめぇも含めてな…」


しばしの沈黙の後、口を開いた三人だったがポケットの中にあるチョコを触り、蜜柑を思っていた。





あの愛しい少女から貰えるのであれば、それで幸せなのだ。





しかし、蜜柑を泣かせた罪としてベアは水を被らされヘニャヘニャになっていた。



「お前はやっぱり…鬼だ……」





END




あとがき

バレンタインネタ第2弾
なんだが、最近頭の中で妄想するのとそれを文章にするとではかなり変わってしまって、
納得いく作品が出来なかったりします。
いや、いつも変だけどさ…ι
やはり、創作は難しいですね。うん。

今回は、蜜柑総受け?
蛍・棗・流架の追跡出歯亀です(笑)
しかし、最後の勝者はベアでした。
ベアは素直じゃないので、箒でチョコを打ってしまいました…チョコ割れてるかもね…
かなり、ヒドイけどね…チョコ打つなんてさ(苦笑)


'05/2/5


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