キスの味
あまり気にしたコトなんてなかった…ただ女好きで困った野郎だと思ってた。
「なぁなぁ美咲ちゃ〜ん」
いつものように特力の教室に行くと、一応「代表」である殿と二人きりなった。
「うるせーな!!なんの用だよ…」
これまたいつものように邪険に払ったが、なんだかしつこい。
「今日もキレイだねぇ、ところで今日は翼は?」」
「あー…はいはい。遅くなるってよ」
手でしっしと、あっちに行けと合図するがなんだか、近くによって来て、しまいには肩を抱いて来た。
「ふ――ん☆つれないなぁ〜ソコがいいんだけど」
関わりたくないと思って、どうでもよさげに相槌をうったが
「あっそ……ちょっ!?んんっ…」
不意に手が伸びてきたかと思うと顎を掴まれ、顔に長い黒髪がかかった
ほんの一瞬の出来事。口唇が離れると、にやりと笑われ
「ご馳走さん。またねぇ〜」
と手を振りながら、教室から出ていった。呆然としながら、口唇をなぞると微かに臭いと味がした。
「…………苦い…」
ごしり…と拭うが、口の中に広がる独特の苦さが残った。
いつもするキスの味は甘かった…
でも…初めて違う味のするキスをした…
それは煙草の味だった……
「ちわーっス!!…って、美咲だけかよ」
いきなりドアが開き、翼が入って来た。びくりっと驚くと、翼が不思議に思いながら近寄った。
「どうした?美咲?」
「い、いやっ…なんでもない…」
そっと、翼に寄り掛かりながら心の中で呟いた。
翼……ごめん……
いつの間にか、頬に冷たいモノが伝っていた
END
あとがき
拍手SSを書きなおしてみました。
今回は、翼も登場させてみてましたが、いかがでしたでしょうか?
'05/06/26