warmth -side story-

GAKUEN ALICE

※この話は、頂き物の『warmth』とリンクしてます。





セントラルタウンの商店街をふらふらと歩いていると


「ありがとうございましたー!」


店員の声と共に閉まるドアにふと目を向けた。その途端、心臓がバクバクと激しく高鳴った。


「……あ、あれはっっ…!?」


黒髪の髪に紫藍の瞳。加えて、知的そうな美しい顔立ち。颯は、その姿にぴしぃっと固まった。


「あれはっ…クールブルースカイっっ!!」


颯がそう呼ぶ相手は、初等部生徒でありながら中等部校長の『花園会』に招かれた天才美少女・今井蛍である。
颯は、花園会の際ペルソナから受けた指令で棗を助けに来た蛍たちと対決したのだ。その時は、まさか相手がクールブルースカイにそっくりな美少女とは思ってもみなかった。
そのうえ、冷酷さも兼ね備えた蛍に心臓を打ち抜かれてしまったのだ。ぼーっと顔を真っ赤に染め、見ていると彼女は、困ったかのように自分より大きな荷物を抱えていた。


(…こ、これは助けて、会話するチャンスかっ!?)


ふらふらと歩く蛍の後をストーカーよろしく着いていく。ぶつぶつと呟きながら……

「お、重そうだな……て、手伝うか……クールブルースカイ……」

「……もも、もしよかったら…お好み焼きでも………俺は…」


そんな呟きに周りの人間は、知らないフリをしつつ颯を遠巻きに眺めていた。
ふと、蛍が止まったので見てみると園芸店の前に……クールブルースカイの前に背の高い黒髪の男がいた。荷物を下に置いた彼女は、なにやら男に向かって話をしている。



(なっ……なんだっ!?あいつはっ!?)


親しそう(?)に話す二人の姿を見て、颯は焦った。


(ど、どういう関係なんだっ!?)


そう思い、よくよく男の顔を見てみると生物担当の教師であるのを思い出した。


(確か、岬とかいう先生だったな……でもなんであんな親しげにっ!?)


そっと物影に隠れていると、何か話した後岬は店に入り、すぐに出てくると彼女の荷物を片手で軽々と持ち、二人揃って歩き出した。そんな二人を見て、颯も後を追い掛ける。
じーっと睨むように岬を見ていたが、ふとクールブルースカイに目をやると岬を見上げていたのに気付いた。なにか思うような視線に颯は焦った。

(まっ、まさか……アイツが好きなのかっ!?)


が、次の瞬間

『危ない、今井!!』

そんな声と共に彼女が何かとぶつかった。

『コラ!アリスを乱用するな!』

『ごめんなさ〜い!』


岬の怒鳴り声に、慌てて逃げていく生徒。彼女はびっくりさたのか呆然としていたが、そんな表情にすら颯は胸が高鳴っていた。
そして、彼女と接触したと思われる奴に風のアリスを使おうかと考えた時、目の前の二人に唖然とした。
ちょっと目を放した隙に、クールブルースカイは岬先生の背中にいたのだ!!


(…………な、ななななな…なっに〜〜〜〜!!!?)


慌てて追い掛けて、口を出そうとした時……
幸せそうに笑う彼女の姿に颯は、胸を何かで撃ち抜かれたような気がした。
そして、岬に対しては嫉妬を向け、アリスを使おうとした時
くるりとクールブルースカイがこちらを振り返った。それはとても蔑むような視線で

(……さっきから、なについて来てんだよ!!)


と言わんばかりだったが、それでも颯はぞくぞくと胸を高鳴らせた。


ふんっ!と鼻で嘲られ、蛍はそっぽ向きそのまま岬におぶられ寮へと向かった。
蛍のその態度に、岬は冷や汗をかいたが、なにも言われなかった。颯は、その場で改めて蛍への恋心を膨らませていた。




END





あとがき

書いてしまいました。
皐月ちゃんが書いた『warmth』のside storyです。
いや、前から皐月ちゃんに『岬×蛍』を書いて〜!と散々言われていたのですが、私には難しくて書けない!といいつつ『颯×蛍』みたいなのは書きたいと考えてたり…(全然違うけど)
ちなみに、ネタは二人で電話してる時に出た話です。
『岬×蛍』を書いて〜!と言われて、じゃあ、セントラルタウンで買い物してて、会う話は?とか出したものの私的に(どんな会話するか想像出来ん!!)と即諦め。
むしろ、そんな二人をストーカーの如く跡を付ける颯がいそうだ!
なんて考えました。
そしたら、次の日皐月ちゃんから『書いちゃった』とメールを頂き、即読み。
感想を電話で述べ『颯の話書きたいかも』と話せば、書いて〜。って事で、コラボレーション?が出来上がりました。
しかし、やはり颯はまだ性格や口調が十分分からないから書きにくいかも……


読んで下さってありがとうございました。



2006/11/26


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