01

GAKUEN ALICE

「……ごめん…」


北の森の近い木の下で突然の出来事にボーゼンとしていた。傍らには、顔を赤くしてそっぽ向いて立つ流架がいた。
空気に堪えきれなくなったのか、流架は走って寮の方へ駆けていく。


「…っ流架ぴょ…ん…?…」


手を伸ばしたがそれは虚しく空を切っただけ、そのまま手を口に持っていき、唇を撫でた。かぁぁぁぁぁぁっと顔が赤くなるのが分かった。


(…いま、ウチ…キス……したん…?)


何がどうしてそうなったのか分からず、蜜柑はその場に座り込んだ。
しばらく、そうしていると目の前に影があり、影を辿って顔を上げると黒髪、紅の瞳をした少年が見下ろしていた。


「……な、つめ…」

「………何してんだ」

「…別に…棗こそ何してるん?」

「……………」

「無視かい!?」


蜜柑の言葉を無視し、何げに蜜柑の隣に棗は腰を下ろした。そして、やや怒りに満ちた紅の瞳はじっと蜜柑を見つめていた。
見つめられる真っすぐな瞳に、蜜柑は何故か罪悪感を覚えた。


(…なんで……?)


怒っているように見えるからなのか…もしかして、さっきのを見られたかもしれないという怖さからだろうか…


(…恐い?…なんで…?)


もし見られてたら…知られたら…イヤだと思うんだろう…。


(棗に知られるのがイヤなんやろか…)



知らなかった感情が動きだした気がした。






To be Continued

'04/09/28


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