06
佐倉を外に連れ出して、さっきの事を謝った。
本当は、謝りたくはなかったけど…イヤだと思われたら…嫌われたら…イヤだから。
風が出てきて、まだ制服姿の佐倉が震えたように見えた。急いで、でも自然にパーカーを掛けていた。
「…寒いから、中行こうか…」
そう言って戻ろうと歩き始めたけど、佐倉は動かなくて振り向いて声を掛けた。
「……佐倉…?」
「……なんで…あんな事したん…?」
「…えっ……」
見つめてくる茶金の瞳が潤んでるように見える。
やっぱり、イヤだったんだな……そう思うと同時に、なんで分からないんだろうと思った。
まさか…?ホントに…俺の気持ちに気付いてない?
「……ホントに…分からないの…?」
「…………うん…」
「…本当に……?」
「……せやから…なんで?」
「……俺………佐倉の事が…」
「……………」
「好きなんだ。」
「……っ!?」
言ってしまった。みるみる佐倉の顔が真っ赤になっていく。
告白したのに…自分の事なのに…なぜか、冷静でいる。
前は、話す時だけでも真っ赤になっていたのが、不思議なくらい冷静に言えた。
きっと、真っ赤になって言えないと思ってた。
でも、いざ言ってみると…こんなにも清々しくて、じんわりと、はっきりと、自分が佐倉を好きなんだと分かる。
「…あっ……」
真っ赤になり俯く佐倉が可愛くて、可笑しくて思わず顔が弛んでしまう。
「…すげー、ゆでだこみてー」
「なっ!?も、も少し可愛いもんに例えてや!!」
思わず口にした言葉にいつもの佐倉が、言い返してくる。
まっすぐ見据えて
「………返事…ゆっくりでいいから……考えて欲しいんだ…」
「えっ……うん…」
「風、冷たくなってきたから行こう。」
そう言って、少し汗ばんだ手で佐倉の手を繋いで中に入っていった。
なるべく、佐倉が話しやすいように話題を変えて……。
後悔はしていない。
棗には悪いけど……
でも、今言わなきゃいけない様な気がしたんだ。
見ると、頬をピンクに染めて笑う佐倉が恋しいから。
後悔は…していない…
To be Continued
'04/10/07