08
夕食の時間が終わり、蜜柑は先程約束した棗の部屋の前に来ていた。
―コンコンっ!何故かノックする手が震える。
しばらくすると、ガチャリとドアが開き赤瞳の部屋の主が現れた。
「あっ、ごめんなぁ、無理言って…」
「……いいから入れよ」
そう言われ、中に入り蜜柑は仰天した。
「こ、これが棗の部屋なんかい!? ふわぁ〜蛍の部屋も凄かったけど棗の部屋も凄いなぁー!!(ウチの部屋とは大違いや)」
そんな事を考えてると、棗が口を開いた。
「…で、なんだよ?話したい事っつうのは?」
ドキリ!とした。棗の顔を見たら、こんな事聞いていいのかと…彼に相談していいのか…と身体で感じつつも、先程の事を相談したかった。聞いてもらいたかった。
「あ、あんな…ウチ、さっき…流架ぴょんにな…………えーっと………」
つい口ごもってしまう。
彼に言ってしまっていいのかと、身体中が言っているのか恥ずかしいのか、最後の言葉が出てこない。
「告白されたんだろ」
さらりと言われた言葉にビクリと身体が震えた。
「な、なんで…知って……」
顔の温度が上がっていくのを感じつつ少しだけ切なくなった。
「なんとなく…」
そう言われ、なんで分かるんや?とも思いながら
「…ウチ、どうしたらええと思う?」
「はっ?なんで俺に聞くんだよ」
「えっ?……流架ぴょんの友達やから?(そういえば、なんで棗なんや?)」
「なんだ、それ………大体、てめぇは流架の事どう思ってるんだよ…?」
「えっ…うーん、そやなぁ…優しいし、可愛いし…嫌いやないで」
「…………ふーん」
やや暗い声を出す棗が気になりながらも蜜柑は、流架の事を思い出す。
『……返事…ゆっくりでいいから…考えて欲しいんだ…』
なにやら恥ずかしくて、段々顔が熱くなる。
「……なに赤くなってるんだよ」
ハッとして顔を上げると、棗の部屋に居ることを思い出した。
「べ、別に、赤くなってなんか…」
「流架もモノズキだよな、てめぇみたいなのが好きだなんて…」
「Σなっ!!モノズキとはなんやねん!!」
「てめぇみたいな煩いのを好きだなんて、モノズキ以外いるかよ!!」
「るっさいわ!!えぇやろ!!別に、棗には関係ないやん!!」
「あぁ、そうだな!!じゃあ、流架と付き合ってもらえばいいだろ!!」
『付き合ってもらえばいいだろ!!』
その言葉に胸が締め付けられた気がしたが、頭に血が上ってて、売り言葉に買い言葉みたいになる。
「そうやね!!流架ぴょん優しいし、付き合う事にするわっ!!」
フンッと顔を背けると蜜柑はドアを開け部屋から出た。
その後ろ姿を棗が、悔しそうな顔をしながら見送ったとも知らずに…
To be Continued
'04/10/19