ぎゅっと抱いて

ギィ
最近は何事もなく日々がすぎていくからと油断していたら、休日の外出中に輩に襲われる
抵抗するけど初手で拘束されているので上手くいかない
助けを呼ぼうと息を吸い込んだ所で吹っ飛んでく目の前の男
そのまま次々と地に伏していく男をポカンと眺めていると声が掛けられて
ひょいっと顔を覗き込んできたのはギィ
衣服を乱れさせて放心する陛下に焦りと怒りを覚えたギィは呻く男達に更なる制裁を加えようとするが、そんなギィの服の裾をきゅっと掴む陛下
少し震えるその手に動きを止めるギィ
しかし陛下は安心と同時に湧き上がる恐怖で上手く言葉が出ない
そんな陛下に
あなたを抱きしめてもいい?
と声をかけると、少しの間の後に小さく頷くのが見えて…
ギィは陛下を安心させるようにぎゅっと抱いて、その胸で嗚咽を受け止める
ポロポロと胸中をこぼす陛下
僕はちゃんとあなたを守れた?
ギィの問いかけに何度も頷き答える陛下を、ギィは更にぎゅっと抱きしめる
良かった…あなたが無事で……