甘やかしてあげる

ヒース

会社の仕事が長引き疲労困憊の陛下
迎えに来てたヒースはビルから出てきた陛下の顔に思わず顰めっ面に…
何故こんなに無理をさせるのか…という不満がありありと浮かぶヒースの表情に陛下はへらりと苦笑をこぼす
その力ない顔を見たヒースはとにかく少しでも早く家に送らなければと陛下の手を取る
歩くのつらかったら言って。タクシー呼ぶ
憮然としたヒースに「そこまでじゃないよ」と答える陛下
大丈夫だと嘯く陛下の手を強く握って
マリは嘘つきだ。大丈夫じゃないのに『大丈夫』って言われると余計心配になる
うつむき加減で訴えるヒースに陛下は暫し閉口すると、されるがままだったヒースの手を控えめに握り返す
タクシー呼ぶ程じゃないけど凄く疲れた
家帰ったらご飯自分で用意しなきゃいけないとか考えたくない
お風呂の準備もめんどくさい
早く帰って寝ちゃいたい
そんな本音をボロボロ零していると、どことなく嬉しそうに目を細めたヒースが陛下を振り返り、そっと頭を撫でる
じゃあ早く帰るためにタクシーを呼ぼう
ご飯はコンビニで買って、風呂の準備は俺がやるからマリはゆっくりしてて
って陛下を甘やかす