▼2019/06/19:ヤンデレSS
ちょっと久しぶりに書いたので、まずここに上げます。20万ヒット企画のヤンデレきんぶりさんの練習です。腕慣らし的な……。ヤンデレばっちこいな方だけ読んでくださいね。続きを読むからどうぞ。
それはとても心踊る体験のように思われた。
「キンブリーさん、これは……?」
彼女が唇をわずかに震えさせて、首を傾げる。不安げな色をその目に湛え、彼女は無意識に私の心を嗜虐の色に染めていく。
「怖がる必要はありません。私は貴女にとっておきのプレゼントを用意したにすぎないのですから」
優しい声音で紡いで、彼女の細い手首に錠をかける。カチャリと音がし、彼女は瞠目して息を呑んだ。
私は背後から肩をそっと抱き、耳元で、それこそ美しい詩を朗読するように囁いた。
「この手錠は、貴女が私のものであるという、なによりの証拠です。決して外れないよう、頑丈に頑丈に錬成しました。……気に入っていただけましたか?」
青ざめた頬にキスを贈り、私は彼女の右手を取った。連られて左手も宙に舞い、鎖がシャラリと涼しげに歌う。
彼女はなにも呟かない。肩だけがぶるぶると震えている。私は笑った。
「どんな男にも奪わせはしません。貴女は、私のものだ」
思っていたよりも低い声で発せられた最後の台詞で、彼女はひっ、と声を引きつらせた。
彼女が健気な反応をすればするほど、私の心はぞくぞくと喜びに震える。そのことを、彼女は知らない。
やわらかな右手の甲に優しく口づけ、舌の先をわずかに這わせた。
籠の中の小鳥を羽まで縛りあげたなら、さて愛しいカナリアは、どんなふうに鳴くのだろう?