アイアンメイデンに引き篭る
心の匣に閉じこもることは、人生を不利にする。
とはいえ、心という自分の一番柔らかな中枢をさらけ出して生きることは愚かなことだ。
ある程度の武器を持ち、ある程度の盾を持ち、ある程度の軽装で社会という戦場で生きることが、実は一番手堅いのである。
人生は波乱万丈、茨道――これはよく聞く言葉だ。
生きていく上で、決して無傷ではいられないだろうことを的確に表していると思う。
一歩進めば、火が立ち込めようが槍が降ろうが逃げることのできない道。その外部からの攻撃を「茨」と称した先人はなんておしゃれな人だったのだろうと、勝手に想像しては自分を省みる。
――ただ一つ、私は付け足したい。
――攻撃は、外部からだけではないのだということを。
私が生きていくために身にまとったこの武器、この盾、この鎧。その全てにも、私を突き刺す茨が巻きついている。
自分の匣に閉じこもることを許さないとでもいうように。
その食い込む痛みは、武器を持たないでいる事と同じくらいに人生を不利にする。
はたして、閉じこもっているのか、痛みで出られなくなっているのか。
分からなくなる前に、心の武装はある程度にしておくことを、私達は学ぶべきである。
守っているようで、実は自分の一番柔らかで大切な中枢を――
――あなたは、痛めつけてやいませんか?
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